たまおの星便り-星海原の航海日誌。  

日毎夜毎、船橋から房総九十九里へと繰り出し、星空を駆け巡る観測日誌。

・2022/5/25~6/3 梅雨間近のわずかな晴れ間を襲ったゲリラ雹(ひょう)。

2022-06-11 | たまおの星便り

 5月25日未明の低空には下弦を3日過ぎた月が昇り始めていた。本来は月明りのある時は海岸には行かないが悪天候の狭間のわずかな星空を逃したくなかった。機材をセットするとすぐに南天高くへびつかい座の天の川にあるC2017K2パンスターズ彗星を撮影した(画像上左)。以前より明るくなり短い尾が見えていた。時間が経つにつれ月が高く輝き、空が明るくなっていく。カブリを抑えるために露出を短く切り詰めながら撮影を続くていく。南天から土星、月、火星、木星、東天水平線上に金星と太陽系の仲間たちが出揃ったところで薄明を迎えた。
 6月3日は新月を過ぎてようやく晴れ間の見える夜空となった。気温19℃と昼間の蒸し暑さが残り蚊が飛び始めていた。未明に見える彗星をいくつか捉えようとしたが、導入の精度が不十分だったり低空の微かな雲に阻まれたりして、ひとつも撮影できなかった。この時期は一年で最も日の出が早くなる。午前3時前には始まる薄明を気にしながら、
あらかじめ用意した撮影スケジュールにしたがって南天から北東天の夜空に筒先を向けていく。それから間もなく西から薄い雲の帯が伸び始め星の輝きが鈍くなってきた。あたりが明るくなる頃には北から北東の空に黒い雲が居すわってしまった。梅雨目前のひと時の晴れ間だった。
 その日の昼間は大気が一層不安定になり各地で雷雲が発生した。自宅マンションのある船橋は午後4時頃から雷鳴がとどろき始めた。やがて、すさまじい雷雨とともに2~3㎝大の雹が猛烈な風にのってあたりに激しく大量に降り注いだ。雹の嵐で視界が曇り、あちらこちらに見る見る「雹だまり」が出来ていた(画像上右)。20分ほどで激烈な降雹は収まったが、自分の車も含めて駐車場の車のほとんどに無数の雹エクボ(凹み)が残ってしまった。
ガラスの破損こそなかったものの、初めて経験する雹の被害だった。
 下の画像は5月28日午前の太陽プロミネンス。地球の気象がどうであれ、太陽は変わらず激しく燃えている

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