強い人だなぁ。と思う。
守ってあげたくなるほど、か細く可憐なのに、
内側に鋼(はがね)の芯を秘めているような。
『I dreamed a dream』
舞依ちゃんにオリンピックに行ってほしかったから、
この曲の邦題は決して書かない。
それが、私の中での小さなゲンかつぎだった。
今、彼女がこの曲で滑るとき、別の意味や感情が加わったかもしれないけれど、
それに流されすぎることなく、けれど、深い情感を込めて滑る『I dreamed a dream』
に、深夜に一人涙した。
全日本から三週間しか経っていないのに、途切れない集中力。
ジャンプの確かな着氷。美しく情感あふれるスピンとステップを見れば、
彼女が超一流のインターナショナルトップスケーターであることがわかる。
演技を終えた彼女が、小さく握りしめたこぶしで、
何度もガッツポーズをするのを見て、拍手しながらまた泣けてきた。
すごい、つよい、よかった。
すごい、つよい、よかった。
演技後のインタビューで、年末の全日本でオリンピックの選考から漏れ、「立ち直ることに時間がかかって、すごくすごく落ち込んだ」ことや、
「四大陸でフリーともにノーミス演技をそろえることを目標に気持ちを奮い立たせ、1月1日から始動した」ことを聞いて、やっぱりちょっと泣けてきた。
元旦から、スイッチを切り替えて練習していたなんて!!
「不安になってしまったり、落ち込んでしまうことが今までもすごく多くて。でも、頑張ってやりたいっていう自分との葛藤もあった」というコメントに、自分と同じ人間味も感じて、共感した。
三原舞依、SP自己ベストで首位発進「全日本での自分の演技に対する悔しさを克服したい」 : スポーツ報知
リンクの外で待つ川原コーチが、三原選手を迎える温かい空気、
点数が出る前から、キスクラで三原選手に拍手を送る笑顔、
自分で自分に拍手を贈る舞依ちゃん。
二人のいる空間が、しあわせに満ちているように感じて、
私もしあわせに包まれました。
パーソナルベストを更新して、72・62点。
願わくば、一番輝く色のメダルを。
でも、すでに、私の中では一番です。