モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

秋田のとある山で雪割草を見た(2024年4月7日)

2024年04月19日 | 出羽丘陵

(本頁は「富士山似の鳥海山を探して。」の続きである。)

4月7日は秋田のとある山に登っている。




何故、「とある山」と名を伏したのか。
この山には雪割草の仲間(ミスミソウ、スハマソウ、オオミスミソウ)が生えている。
秋田ではこの植物は絶滅危惧ⅠB類になっている。
かつてこの植物は秋田に多かったと言われているが、
昭和時代以降は悪質な園芸盗掘等により、息も絶え絶えになってしまった。

現在は生育地保護の観点からこの花の生える山は山名を伏せる傾向があるようなので私もそうした。
この山は豪雪地帯にあるため、年によっては豪雪で通行止めになり、入山できなかったり、
かと思うと年によっては暖冬で早く咲き過ぎたりと
なかなか花に逢えないでいたが、今回は珍しく開花に立ち会えた。

途中にある岩と樹木の合体風景。

下から望む。
 


(右上)場所をずらして望む。



この岩の前後の登山道沿いにはオオイワウチワが多く咲いていた。







もうすぐ山頂。




山頂直前でいっとき森林が途切れ、鳥海山が見えた。




再び森林に入って山頂の三角点に到着。




雪割草は山頂から下山路にかけて見ることが出来る。




 





広葉樹に覆われた急斜面にパラパラと生えている。

 





この山の雪割草は、秋田県発行の植物分布図では葉の形などからスハマソウとしているが、
分布上、秋田県のものはオオミスミソウとする説もある。
今回見たものは白と薄いピンクが多く、青系は非常に少なかった。
山形県のとある山(こちら)のような青紫の濃いタイプはこの山には無いようだ。




少し下山してから下りて来た稜線を振り返る。




不思議な形の古木




突然、森林が切れて目の前に鳥海山が躍り出る。




伐採地を少し下りてからこの山を振り返ると、

広葉樹林はたったこれだけしか残っていないことがわかった。
スハマソウが絶滅するのは時間の問題かなと思ったりした。




この山で見かけた他の花たち。

シュンラン



ナガハシスミレ



キブシ



キクザキイチゲを2タイプ。

 



この山の青紫タイプは色が濃いものが多かった。


「出羽丘陵で濃色イチゲとフクジュソウを見た。」に続く。

コメント (3)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

富士山似の鳥海山を探して。(2024年4月7,10日)

2024年04月18日 | 鳥海山逍遥

このところ鳥海山はにかほや庄内など日本海側からばかり眺めているような気がする。
例えば、「酒田~にかほ間の鳥海山」、「鶴岡~にかほ間の鳥海山」など。
由利本荘市の奥地や横手など東の内陸側からはしばらく見てないと思っていたが、
遡って調べて見たら、2月18日にしっかり見ていた(記録はこちら)。
いずれにしろ4月7日は約二ヶ月ぶりに本荘の奥地へ、10日は横手に行き、鳥海山を眺めてみた。
これらの地域から眺める鳥海山は富士山に似た姿だ。

4月7日の天気は晴れだったが、早朝のうち、鳥海山には雲が懸かって見えにくかった。
矢島町を過ぎ、猿倉が近づいてきたら、雲が完全に取れて来た。




参考マップ



猿倉(マップのC,D)から四枚。













いつもなら最奥の集落(現在はダム工事のため、住人は居ない)、百宅に
立ち寄るのだが、今回は割愛した。

続いて中直根(ひたね)(マップのE近く)から二枚。







笹子(じねご)峠(マップのF)から。




序でなので笹子峠から丁岳も望む。




羽後町牛ノ沢(マップのG)から。




序でなので東から見た八塩山。




この日はこの後、とある山に登山した。
その山から見た鳥海山はあまり富士山似ではないし、遠くてやや霞んでしまった。




4月10日は横手実家付近から二枚。
横手市平鹿町(マップのI近く)から。




横手市十文字町(マップのJ)から。




ちなみに自宅のある秋田市から見た鳥海山はこのような形。
秀麗無比ではあるけれども、富士山とは言い難い。

2024/04/11 秋田市四ツ小屋から。



秋田のとある山で雪割草を見た」に続く。

コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カテゴリー「山形の山」の目次

2024年04月18日 | 山形の山

(記事の配列は訪ねた年に関係なく、おおむね月日の順に並べ、降順とした。)


初冬の庄内鳥海と経ヶ蔵山登山。(2021年12月9日)

初めての摩耶山。(2019年6月2日)

雪割草を見に山形のとある山へ。(2019年4月12日) 

山形のとある山2022、雪割草編(4月11日) 

山形のとある山2022、まずは登山編(4月11日)

雪割草を見に山形のとある山へ。(2018年4月10日)

寒の戻りに庄内の低山へ。(2019年4月3日)

New 山形のとある山で雪割草三昧(2024年4月2日)

2021年4月1日、山形のとある山・北面編

2021年4月1日、山形のとある山・南面編

2020年3月30日、山形の「とある山」で雪割草を見た。

2023年は少し早めにとある山・後編&八森公園(3月28日)

2023年は少し早めにとある山・前編(3月28日)

新庄から見た月山と鳥海山(2015年4月上旬)・・・ 鳥海山逍遥と共有。

山形の白いお山(2016年3月17日)

白山島に登ってみた。(2019年2月26日)

New 新庄で山を見た。(2024年2月17日)

或る年の冬の情景B(2018年1月~2月)・・・カテゴリーは「気象、歳時記」としているが、山形の山の遠景を掲載。



2019/06/02 摩耶山山頂から以東岳を望む。



2022/04/11 とある山のミスミソウ



2019/02/26 由良海岸の夕景




以上。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2024年4月5日の男鹿(3)福寿草山編

2024年04月16日 | 男鹿半島4月

(本頁は「4月5日の男鹿(2)五社堂編」の続きである。)

福寿草山は3月28日にも訪れており、フクジュソウは十分満喫した(記録はこちら)が
今回も立ち寄ってみた。
フクジュソウ群生地に入ったが、花はもう終わったあとだった。










しかし奥の方に行ったら・・・










まだけっこう残っていた。




他の花、カタクリは福寿草山にはあまり多くない。

カタクリ
 



右上は水仙のような葉がいっぱい繁っているが、これはヒガンバナ科のキツネノカミソリ。

葉は初夏に枯れ、晩夏に花茎だけを延ばして咲く。

こちらはネコノメソウの仲間。種名まではわからなかった。




アズマイチゲとキバナノアマナが混じっている。




福寿草山には何故かアズマイチゲが多い。
林床を見ると葉の量はとても多いが、その割に花は疎らだ。

 


よく似たキクザキイチゲは福寿草山にはあまり多くない。

花色は男鹿では白が多く、青紫系は少ない。


 



福寿草山の次の覇者、ニリンソウが少しだけ咲いていた。

本格的な開花は四月下旬以降か。




スミレサイシン




このハタザオの仲間は男鹿や由利本荘の低山でよく見かける。渓谷沿いや崩壊地に多い。

エゾノイワハタザオだろうか。




最後にエンゴサクの仲間二種。

ミチノクエンゴサク
 

(右上)ミヤマキケマン


以上。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2024年4月5日の男鹿(2)五社堂編

2024年04月15日 | 男鹿半島4月

(本頁は「2024年4月5日の男鹿(1)コバルトの花の海編」の続きである。)

勝楽寺に続いて宝物殿の左脇を掠めると、目の前に999段の石段が現れる。

999段の石段



この石段道、その昔、漢の武帝が連れて来た五匹の鬼が
ひと晩で1000段の石段を作ろうとしたが、最後の一段を積む前に日が昇ってしまったため、
999段のまま終わったとの逸話がある。
作り話とはいえ、鬼滅の刃の鬼同様、夜の間しか活動できないと言う設定には笑ってしまう。
それはさておきこの石段、急に見えてしんどそうだが、
いざ登り出すとさほどではない。

石段の両脇には花がパラパラと咲き出していた。

 

(右上)カタクリとナガハシスミレ



ナガハシスミレ



石段の隙間にもカタクリが咲いていた。

 


五社堂境内に到着。
ここは四月になればカタクリやイチゲが花筵のように咲く場所だが、
今回はちょっと早かったようで花はまだ疎らだった。




境内の花筵予定地


クライマックスになるのは一週間後くらいだろうか。

カタクリ



カタクリとキクバオウレン



カタクリとキクザキイチゲ



五社堂



今回驚いたのは五社堂の裏の雑木林。

その林床にシュンランを見つけた。

 


男鹿の五社堂に来るようになって20年以上、
男鹿三山に登山するようになって10年以上になるが、
シュンランは一度も見たことが無かった。
そのため男鹿にはシュンランは無いものだと思っていたが、
今回、五社堂のすぐ裏の林で見つけた。

ナニワズはまだ咲き残っていた。




フクジュソウ咲き残り
 


(右上)エンレイソウ



カタクリ
 


(右上)カタクリとスミレサイシン


フクジュソウの小群生地




(3)福寿草山編」に続く。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする