物への慣らし方&お迎え時の変化 | チビのハルくん、自閉っ子。

チビのハルくん、自閉っ子。

知的障害を伴う自閉症児ハルくん。問題行動山積みだけど可愛い笑顔はママの宝物!

「新しいものを警戒し極端に嫌がる」


自閉っ子にとってメジャー且つ馴染み深いこの特性は、当然チビハルも例外なくバシッと備えてしまっている。


その慣らし対策として、入園1ヶ月前から自宅での昼食は、幼稚園で使用するお弁当箱に持たせる予定のおかずを詰めたものとし、


最も警戒しやすい上履き&長靴等の履き物関係は、布用塗料でパトカーや救急車を描いたりと、なるべく興味を引くようデコった後、おもむろに部屋に置いておく。


あえて「見てごらん!履いてごらん!」と促さず、あくまでもチビハルが興味を持つまで、それには触れない。


そうして数日間 慣らした後、チビハルが僅かに興味を示したあたりで、

「わぁ!何だこれ〜!かっこいいねぇ!可愛いねぇ!」

初めて女優ママ登場によるヘッポコ芝居に打って出るのだ。


だがここから足を通してくれるまでは実に実に根比べなのであった。


そして遂に履いてくれた暁には、めいいっぱい褒める!

抱きしめる!かっこいい!と騒ぐ!


そうしてなんとかかんとか入園までに慣らす事に成功した。



だが入園したらしたで、また新たに慣らさなければならない物が出てくる。

合羽や虫カゴなどがそうだ。


虫カゴもなるべく興味を示すよう牛乳パックで手作りし、アンパンマンシールで全面を飾り、カーズの紐をつけ

またおもむろに部屋に放置、以下同文

というお馴染みの手法で乗り切るのだが、幼稚園からの「行事のお知らせ」は常に行事直前であり

作成&慣らし時間が殆ど取れないのが玉に傷であった。



そんなチビハルであるが、幼稚園では時折スネたり、大声をあげたり、走り回ったりはあるものの、周囲をおののかすパニックなどは無いようで、


「ズボン、オムツを自分で上げられるようになりました!」

「上履き、靴下を自分で履けるようになりました!」

など先生からの嬉しい報告に、成長した姿をぐっと噛みしめる私なのであった。



ある日いつものようにお迎えに行き、時間まで門の外から中の様子を眺めていると、


お帰りの集会中にも関わらず、突然 教室からチビハルが笑顔で飛び出し、下駄箱の前の長いスノコの上をルンルンで走り出した。

(私には気付いていない)


だが、そこにはちょうど1人の先生が、チビハルの正面から歩いて来ている所だった。


2人の距離が充分に縮まったあたりで


「チビハルくんっっ‼︎‼︎


落とされたカミナリに飛び上がったチビハルは、クルッと踵を返し先生から逃げるように猛ダッシュ!!

一目散に教室へと逃げ込んで行った。


そのマンガのようにコミカルな現場を目撃した私は、笑い出したくなった半面、悪い事をして叱られた自覚が芽生えてきたのであれば、それはとても嬉しい成長のひとつにも思えた。



お迎え時間となり門が開かれる。

入ってきたママを見つけ、窓際に走り寄って来たチビハルは、ママを指差しニッコリし、両手をグルグル回してみせたりする。


それを見た先生に手を引かれ、自分の席に戻され座らされる。


保護者の列に並んだが、今日は後ろの方になってしまった。

心配になりチビハルの方を伺うと


座っている

ちゃんと座れている

再び立ち上がって来る事は、ない。


11人名前が呼ばれていく。

その間チビハルはキチンと座ったまま、ニコニコとママを見つめていた。


ようやく前の保護者が子供を連れて立ち去り、遂に私の姿が一番前にあらわになった。


それを見たチビハルは顔を輝かせて立ち上がり、「ママ!」と叫んで駆けて来た。


「チビハルくん!先生が名前を呼んでからでしょ!」

側に立つ先生には注意されてしまったが、


ママから見れば



チビハルは遂に順番を守る事が出来たのだ!!!


本当に本当に


嬉しかった



成長した


成長したね……!!!



嬉し涙が滲むクシャクシャの笑顔で



駆けて来たチビハルを



この手にしっかりと抱きしめた













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