料理開発部長の雑記

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【焼肉の部位解説52種】焼肉屋のメニューが分かりづらい!? そんな時に!

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焼肉のメニューが多彩化!メニュー名が分からない。。。

最近は牛肉ブームが続いていて、各店舗差別化を図ろうと色々な牛肉の部位を提供しています

焼肉を食べに行った時に、メニューを見ても何やら聞きなれない部位名ばかりで、結局いつもと同じようにタンやカルビを食べて終わりってことありませんか?

一昔前は、カルビやロースといったメニュー名だけだったんですけどね。

最近では通販でも簡単に焼肉用のお肉を手に入れられるようになりました。

家庭で焼肉をする際にも、体験した事の無いお肉にチャレンジするのもいいですね。

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そんな訳で、牛肉の部位名と特徴をまとめてみました。

牛タン

牛タンは4つの部位に分けられる。先っぽがタン先、タンの付け根にあたる部位のタン元、その中間のタン中、下側の筋張った部位のタン下と呼ばれる。

近年は和牛の生産頭数の減少から、和牛タン(黒タン)の入荷が難しく、輸入牛が使われていることが多い。

タン元(上タン)

タンの中で脂がのって柔らかく、最も上質な部位。特上タン/上タンとも呼ばれる。

厚切りで提供しているのは、この部位。

タン中(並タン)

通常牛タンの言われるのはこの部位。

適度な歯ごたえがにファンが多い部位。

タン先

良く動かす部位なので筋肉質で硬い部位

あまり焼肉では提供されることのない部位だが、歯ごたえを楽しめるので、人気のある部位。

タン下

脂がまとまって入っているのが特徴で、しっかり焼いて食すと赤身と脂の甘味が楽しめる。

タンカルビ落としタンとして提供される部位。

 

 はらみ

 牛の横隔膜。内臓に分類される。

柔らかく適度な脂身を含み、肉らしい味わいが特徴。

上質の物は霜降り状にサシが入り肉厚。

カルビ(友バラ)

牛のお腹側の部位。全体的に脂身が多く適度な硬さの噛み応えを楽しめる。

焼肉の本場韓国では、カルビ=肋骨のこと。

一般的にカルビと呼ばれるのは友バラの部位

タテバラ

上カルビ、特上カルビとも呼ばれる。

きめが細かく、こってりとした味わい。

薄切りがお勧め。

ササミ

霜降りのバランスが良く、カルビ、上カルビで提供されることが多い。

見た目よりもしつこさを感じさせない部位なので厚切りで適度な歯ごたえを楽しむのがお勧め。

カイノミ

友バラとヒレの境目の部位。

柔らかできめが細かく、霜降りと赤身のバランスがよい。

カルビとヒレの柔らかさと赤身の旨味を兼ねそろえた魅力的な部位。

ウチハラミ(インサイドスカート)

はらみに隣接した部位。

肉質は繊維質だが抵抗なくかみ切れ、はらみに似て肉の旨味が強い。

中落ちカルビ(ゲタカルビ)

あばら骨の間の部位。

肉自体の旨味は濃厚でしっかりと脂身を感じることから、こってり感は最高レベル。

 肩ロース

最も大きな部位の一つで、サシが適度にあり風味がよい。

ザブトン

高級部位の一つ。肉厚できめが細かくサシが均一に入り肉の旨味も濃厚。

薄切りで食すのがお勧め。

腕とも呼ばれる部位で、筋肉が発達していて赤身が多い部分。

ミスジ

中央に一本筋が入った見た目が特徴。

サシが多い見た目に反してさっぱりとしている。

 ウワミスジ

名前の通りミスジの上部に付いている部位。

ミスジよりもサシが少なく赤身が強いが、肉質は大変柔らかい。

赤身好きな人にお勧め。

クリ

丸みを帯びた形状から、クリや肩サンカクと呼ばれる。

筋肉が発達していて、脂身は少ない。

肉質はきめが細かくやや硬め。さっぱりとした味わい。

トウガラシ

形状が唐辛子に似ていることからこの名前が付いた。

肉質はやや粗いが赤身の味わいが強く薄切りでさっと炙って食すのがお勧め。

肩バラ

バラ肉の中でも体前方1/3の部位。きれいにサシが入るのが特徴。

サンカクバラ

網の目状にサシが入り、高級焼肉のお手本のような見た目。

特上カルビとして提供されることも多く、染み出る脂の甘味と赤身のバランスが完璧。

 リブロース

肩ロースとサーロインに挟まれた部位で高級牛肉の代名詞ともいえる部位。

リブロース芯

リブロースの中でも最も高級に当たる部分。

美しいサシときめ細かな肉質でとろけるような食感を楽しめる。

リブカブリ

リブロース芯に被さる様に位置する部位。

霜降りできめが細かくサシが強く入ることが多い部位。

こってり濃厚で甘味が強い。

マキ

名前の通り、リブロースに巻き付くように隣接している部位。

リブロースに比べるとややきめは粗いが、旨味はロース肉の中でトップクラス。

エンピツ

鉛筆のように細長い形をしていることから名前が付いた。

超希少部位。

ロースの中ではあっさりとした味わいで柔らかい。

焼肉屋でも提供されることが稀な部位の一つ。

ヒレ

殆ど動かさない筋肉なので、牛肉の各部位の中で最も柔らかな部位。

きめが細かくクセの無いさっぱりとした味わいが特徴。

シャトーブリアン

ヒレの中心の部位で、牛肉の中でも最高の評価が付く部位。

柔らかさ、きめの細かさ、肉の旨味、甘味と最高のバランスで、非常に柔らかい部位なので厚さ1cm以上で食すのがお勧め。

ランイチ

モモ肉の中では最も味がいいといわれている部位。

赤身本来の味わいを楽しめる。

ランプ

肉質は適度にサシが入り、きめが細かく柔らかで癖がなく上品な味わい。

サーロインに繋がる部位なので、ステーキでも提供される部位なので厚切りで食すと、滑らかな肉質をより楽しめる。

イチボ

ランプに比べると肉質がやや粗いが、赤身らしい肉々しさと適度なサシで肉らしい濃厚な旨味を楽しめる。

メガネ

切り出した形がメガネに似ていることからこの名前が付いた。

味わいははらみに似ていてジューシーで脂の甘味を感じることが出来る。

超希少部位であるので、見かけたら食べてみることをお勧めする。

うちもも

 後股の付け根の内側の部位。

牛肉の中でも脂身の少ない部位で、癖がなく柔らかい部位。

ヘルシー志向な女性に人気がある。

外もも

後ろ足の外側の部位で、牛肉中では最も筋肉が発達している部位。

シキンボ、中肉、ハバキ、千本スネに分割される。

シキンボ

サシは殆ど入らず、赤身特有の濃い味わいとしっかりとした肉質が特徴。

薄切りにしてさっと炙れば豊かな肉の弾力を味わえる。

中肉

外モモの中で一番外側にある部位。

外ももの中ではきめが細かい。

肉質は赤身が殆どで、サシが少なくさっぱりとした味わい。

薄切りでさっと炙るのがお勧め。

ハバキ

外モモの中では最も柔らかく焼肉に向いている部位。

ソフトな舌触りと赤身肉の旨さを楽しむことができる。

レアで食すのがお勧め。

千本スネ

牛一頭から2本しか取れない超希少部位。

名前の通り筋が多く通っているが、食してみればむしろ適度な硬さとゼラチン質の良質な旨味を感じることが出来る。

一度食べるとファンになる人が多い部位の一つ。

しんたま

うちももの下部にある部位で、赤身の多い部位。

マルカワ、シンシン、友三角、カメノコに分割される。

マルカワ

しんたまの中では最も量が少ない部位。

きめが細かく柔らかな肉質で、サシが少ないのが特徴。

薄切りでさっと炙るのがお勧め。

シンシン

しんたまの中心部に位置する部位。

赤身の上質な風味と適度な甘味で、赤身好きな人からの支持が多い部位。

肉刺しやユッケに使われることも多い。

友三角

赤身の中のカルビと言われるほどサシが入っているが、赤身特有の旨味が強いので味わいのバランスが抜群に良い。

ファンが多い部位の一つ。

カメノコ

断面の模様が亀の甲羅に似ていることからこの名前が付いた。

肉質はしんたまの部位の特徴通り、きめが細かくサシが少ない。

弾力のある部位なので、薄切りをさっと炙って食すのがお勧め。

牛ホルモン系

本来は牛タンとはらみもホルモン系に分類されるが、ここでは主に内臓を解説します。

ネクタイ

牛の食道。味は濃厚でこりこりとした食感。

殆ど焼肉店では見かけないので、見かけたら是非食べて欲しい部位。

良く焼いて食す。

ウルテ

気管の軟骨部分。硬い部位なので、包丁で細かく切れ込みを入れて提供されることが多い。味はほとんどなく歯ごたえを楽しむ部位。

じっくりぱりぱりになるまで焼いて食す。

ハツ

牛の心臓。繊維質が細かいためサクサクとした食感が楽しめる。

癖がなくさっぱりとした味わい。

新鮮なものはレアでもお勧め。

ハツモト

牛の大動脈。味はほとんどなく、歯ごたえを楽しむ部位。

良く焼いて食す。

シビレ

牛の胸線肉。仔牛の時にのみ持っていて、大人になると無くなる。

味わいは濃厚でミルキーな味わいが楽しめる。

フレンチではリードヴォーと呼ばれ、重宝される食材として有名。

外側はパリパリ、中はふんわり焼くのがお勧め。

フワ

牛の肺。マシュマロのような軟かな弾力のある食感。

味は癖がなく比較的淡泊なためホルモンの中では食べやすい。

焼く際は、血管の穴から泡が出てきたら返してミディアムで食べるのがお勧め。

ミノ

牛の4つあるうちの1番目の胃。

肉質は身が引き締まり、コリコリとした食感が楽しめる。

モツ初心者にお勧めの部位。

味付けは味噌ダレがよく合う。

中心まで火が入る様にゆっくり焼いて食す。

 ミノサンド

ミノの肉厚の箇所で、肉の間に脂が挟まっている。

わずかしか取れない希少部位。

中心まで火が入る様にゆっくり焼いて食す。

ハチノス

 牛の2番目の胃。

見た目がハチの巣に似てることからこの名前が付いた。

イタリアンではトリッパという名称で使用される。

牛の4つある部位の中では一番味がいいとされる。

下処理を丁寧に行ったハチノスは、独特の歯ごたえとヒダの食感が癖になる美味しさ。

提供されるハチノスは一度ボイルされていることが多いので、表面を炙るだけで食せる。

ヤン

 ハチノスとセンマイを繋ぐ肉厚の部位。

脂が多くこってりとしていて、クセの無い脂身の甘味が特徴。

表面をカリカリに焼いたミディアムレアがお勧め。

センマイ

牛の3番目の胃。

布を千枚重ねたように、ヒダが重なり合うことからこの名前が付いた。

焼肉だけでなく、肉刺しで提供されることも多い。

食感はシャキシャキ、しこしこした歯触りでお酒のつまみに最適。

ミディアムレアがお勧め。

ギアラ(赤センマイ)

牛の4番目の胃。

硬めのしこしこ食感がかみ切りやすく、噛む度に適度な脂身から甘味が広がる。

ホルモンらしい味わい。

ミディアムレアがお勧め。

レバー

牛の肝臓。

切り口の角が立っているものほど新鮮な証拠。

火を入れすぎるとボソボソになるので、ミディアムレアに食すのがお勧め。

スイゾウ(グレンス)

牛のすい臓。

殆どが脂身で出来ている部位。シビレとして提供されることもある。

食感はふわりとしていて、脂身のこってり感が味わえる。

焼きすぎると脂が落ちてしまうので、ミディアムがお勧め。

丸腸(コプチャン)

牛の小腸。一頭当たり40mほどになる。

小腸は他のホルモンに比べ脂身が多いのが特徴。

丸腸は小腸を裂かずに、外側についている脂を裏返して中に閉じ込めたもの。

焼く際は中心の脂まで火が入るようにゆっくり焼く。

噛み切ると中から脂身がたっぷりとあふれ甘味が広がる。

シマチョウ

牛の大腸。

しましま柄の見た目が特徴。

小腸より肉厚で適度な脂身があり、くにゅくにゅした食感と脂身の甘味が楽しめる。

ミディアムレアがお勧め。

テッポウ

牛の直腸。

筋肉が発達している部位なので脂身が少なく、クニュクニュとした歯ごたえで、中々噛み切れない部位。

味は比較的淡泊なので、濃いめの味付けで提供されることが多い。

ウェルダンがお勧め。

マメ

牛の腎臓。

ブドウのような形をしている。

鉄分が強く独特の香りがするので好き嫌いが分かれる部位。

ミディアムレアがお勧め。

テール

牛の尾。

良く動いている部位なので、肉の味が濃厚。

骨付きの薄切りで提供されることが多い。

筋とゼラチン質が多く硬い部位だが、良く焼くことで、噛むほどに味わいが溢れ出す。

ミディアムがお勧め。

 

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