【1476】iシェアーズ・コア・JリートETF安定した分配金を受け取ることができる。

こんにちは、いなかのです。


まだまだ昼間は暑いですが、夜と朝は冷え込むようになってきて秋を感じさせる季節になってきましたね。


今回は、ブラックロックの【1476】iシェアーズ・コア・JリートETFについて見ていこうと思います。



【1476】iシェアーズ・コア・JリートETFとは?

【1476】iシェアーズ・コア・JリートETFについて

運用会社:ブラックロック
名称:iシェアーズ・コア・JリートETF
ベンチマーク:東証REIT指数
直近株価:¥2094.22円(R4.9.9 )
直近配当額:¥16.0円
分配金利回り:3.31%
分配月:年4回(2月、5月、8月、11月)
組入銘柄数:61
経費率:0.1650%(税込)
純資産:3,274億円
設定日:2015年10月19日

iシェアーズ・コア Jリート ETFは東京証券取引所(現:プライム、スタンダード、グロース市場)に上場している不動産投資信託(Jリート)の全銘柄を対象し「東証REIT指数」への連動を目指すETFです。



この指数は日本の不動産投信市場全体の値動きを表す代表的な指数であり時価総額加重型の指数になります。
日中の東証REIT指数の値動きにあわせた売買を行うことができます。


このETFも日本株式の高配当ETFとしての役割を与えられています。
前回紹介した【1478】iシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETFが丁度Jリートを除く日本の高配当株式へ投資するETFだったので相互補完できるかもしれないです。



Jリートとは?

まず、REIT(リート)とは不動産投資信託のことを指します。Real Estate Investment Trustの頭文字をとったものになりますが、日本では頭にJAPANの「J」を付けてJ-REIT(ジェイリート)と呼ぶことで海外のREITと区別しています。


J-REITは、投資家の皆様から集めた資金をもとに、商業施設やオフィスビル、 賃貸マンションなどの不動産に投資し、その賃料収入などから生じた利益を分配する商品です。 株式と同じように証券取引所に上場されており日中に売買されています。



所有している不動産に入居する「テナント」からの賃料収入等が分配原資です。テナント契約は数年単位で行われるため安定したキャッシュフローを生み出しので比較的ブレない分配金が魅力です。

また、投資法人の分配金額は損金算入される仕組みになっており、結果として利益のほぼすべてを投資家へ分配することができます。
投資法人は利益の90%超を分配すること、同族会社に該当しない等一定の要件を満たすことが前提です。


個人で不動産単体を運用するには莫大な資金や修繕管理や空室を埋めるための活動など非常に手間がかかるため、


今回のような不動産投資信託やETFに投資することでREITが持つ安定した分配金と高利回りを享受しようというわけですね。



【1476】セクター構成

出所:ブラックロック

【1476】の資産構成は不動産投資信託が9割超のようです。
不動産投資信託自体が複数の不動産で構成されています。


先程も述べましたが個人で不動産管理をしようと思うと大変手間がかかります。
意識的に会社の株式の投資信託よりも不動産の方が投資を信託している感が強いですね。



【1476】構成銘柄上位10社

出所:ブラックロック

こちらが【1476】iシェアーズ・コア・JリートETFの構成銘柄上位10社になります。
恐らく一度は耳にしたことがある名前かと思います。これらの組み合わせでバランスよく商業施設、ホテル、住居、オフィスなどに分散されています。


それぞれの銘柄を簡単に説明しますと


1.日本ビルファンド投資法人:直近利回り3.38%。主に保有資産は賃貸用オフィス。

2.ジャパンリアルエステイト投資法人:直近利回り3.40%。日本の主要都市におけるオフィス不動産に直接投資。

3.日本プロロジスリート投資法人:直近利回り2.84%。物流施設に特化。

4.日本リテールファンド:直近利回り4.21%。証券化された不動産投資、不動産賃貸、ショッピングセンター投資、その他のサービスを提供

5.野村不動産マスターファンド投資法人:直近利回り3.95%。野村不動産マスターファンド投資法人、野村不動産オフィスファンド投資法人及び野村不動産レジデンシャル投資法人の合併により設立。

6.GLP投資法人:直近利回り3.13%。主に物流施設を中心に関連した不動産を投資対象。

7.大和ハウスリート投資法人:直近利回り3.58%。主な投資対象は賃貸住宅と商業施設。

8.オリックス不動産投資法人:直近利回り4.08%。主にオフィスや 賃貸マンション、ホテルへの投資。

9.アドバンス・レジデンス投資法人:直近利回り3.11%。住居特化型ファンド。

10.ユナイテッド・アーバン投資法人:直近利回り4.05%。商業施設およびオフィスビルディング、ホテル、住居などへの投資。


トータルリターン

出所:ブラックロック

トータルリターン部分は「税引き前の分配金を再投資したとして算出」されています。
こうしてみると累積トータルリターンは良い意味で指数から乖離しています。


改めて複利の力は大きいことが分かります。

では次から【1478】iシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETF
     ステートストリートの高配当ETF【SPYD】と比較していきます。


直近5年間

出所:Tradingview
青線=1476 橙色=1478 緑線=SPYD

コロナショック後、特にJリートへの急激な資金流出が目立ち即座にREIT関連の株価が回復したのを覚えています。



SPYDもREITを2割保有していますが、JーREIT以外なのと他セクターの景気敏感株がコロナショック後は多く思うように株価を伸ばせませんでしたが直近では決して悪くないパフォーマンスをしていました。


直近1年間

出所:Tradingview
青色=1476 橙色=1478 緑線=SPYD

直近1年間の推移です。

この1年間はJ-REITが不調のようです。
コロナ禍以降、テレワークとの親和性が高いIT関連企業や一部の業績が悪化した企業からのオフィス解約が進み空室率は上昇基調で推移。足許空室率の上昇は一旦止まりつつあるそうですが、オフィス市況は依然一進一退の状況が続いているようです。


テナント関連は一部ニーズが高まっているそうですが、全体的に賃料の底上げも進んでいないというのが現状のようです。

【1476】過去配当実績

こちらは2016年2月~2022年8月までの分配金実績になります。


運用が始まった初年度は分配金額も少ないですが2年目以降は安定した分配金をだし、着実に年々増やしていることも分かります。


まだ運用期間も10年に満たないですが、増配を多少なりとも期待できるETFかと思います。

まとめ

1.東証REIT指数(J-REIT)へ連動した投資ができる

2.増配基調の安定した分配金を年4回排出される

3.長期で保有することで大きなトータルリターンを期待できる

そういえば、自分のポートフォリオを見ると外国のREITには投資しているけれども、JーREITには投資していないんですよね。


分散という意味でも個人的に今注目しているETFです。
後は、東証REIT指数に連動した投資をする投資信託もあるので、分配金を再投資しかしない方は投資信託の方が良いと思います。


分配金を自由に使いたい方はETFが良いかと思います。
東証REIT指数連動ETFも複数あるので次回は、簡単な比較でもしてみようかと思います。


関連実績

↓【1478】iシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETFについて

↓ステートストリートの高配当株式ETF【SPYD】について