やんばいでございます。井川メンパ大井屋店主前田です。こんにちわ。

だんだんと春真っ盛りとなってきました奥大井よりお届けしております。どもども
ここ数日の大井屋は作業しながらもっぱら少し深く物を考える日々となっております。新人石関さんが大井屋に合流したので今後のビジョンが諸々変容をはじめてきている気がするのです。


大井屋としてこの先どんな井川メンパを育てていくのか今一度マテリアルの要素から見直しておく良い時間となっている気がするのです。


伸びてきた漆の目を眺めながら思うのです。漆を育てていく大切さのその先にやはり井川メンパの構成要素としてのヒノキ、そして桜の皮、下地としての柿渋。どれをとっても自然からの恩寵そのもので出来上がっているこの素晴らしさを今一度深く探求していくことが我々にとって重要な使命のようにも感じます。




柿渋を塗っていて感じたのは柿渋が下地材として淘汰されてしまった漆工史や木工史のなかで何が引き金になったのか?

それはまさにボンドの登場に他ならないのです。ボンド留めの木地に柿渋を塗るとわかります。柿渋が乾いていく時に木が引き締まり、木が動くのです。ですからボンドのような固着材は剥がれてしまいやすいことに。

ですから箱物のようなものはボンドの登場で柿渋を塗ることができなくなった。と推測できます。我々のようなメンパ曲物ですらボンド仕様に変遷してしまい、柿渋を何度も塗るリスクを避けるようになったのだと思います。

ただ大井屋が思うにメンパに柿渋をこじっかり塗り重ねるのは重量としてのメンパの存在価値に直結してくるのです。柿渋と木材の重量については詳しくはまた店頭にてご案内しております。


大井屋的柿渋生活のススメ

柿渋ガチ勢な大井屋のお話


井川メンパ大井屋の自家製柿渋への取り組み



箱物に柿渋を塗るとボンド仕様ですと狂いが出てくる。曲げわっぱもそう。かろうじてクリ物には向いているのかもしれませんが、そもそも塗師屋というのはさまざまな木地を扱う中でクリ物専門というのはまずあまりなかったのだろうと思います。


明治大正期の塗師屋が漆器の下地についてどのような変遷をたどったかを考えると容易に想像できます。柿渋の扱いの難しさはボンドの登場が決定的だったろうと思うのです。

ちなみに大井屋のメンパにはボンドはいっさい.使用していません。桜カバだけで縫い止めています。そこに置いても他の井川メンパとは全然違うと思っていただいて結構です。





より良いメンパを目指すとはいかに?つまりそれは全てに置いてメンパ飯の旨さの追及以外にあり得ないと思っております。


正直に申せばシンナー使ってボンドも使ってというメンパでお客様が満足しているならそれでいいと思うのですが、どうでしょう?私が一消費者ならばそういうものがいくら見目麗しい漆塗りで飾られていること以上に、安全に美味しいご飯が食べたいことが最優先だと思うのです。


大井屋の井川メンパはまさにそういう人に生涯の友としての井川メンパを提供したいと激しく思うのです。



漆、檜、桜、柿渋。かつてどんな農村にもあったものでメンパを作る。その単純のように見えて至極困難な現代の命題へこれからもチャレンジしていきたい。今日もそう思っております。決まった!!!


ということで、今日はメンパのおじさんは新人指導しながら発送業務と午後はちょっと体調管理に温泉へ出かけようと思うわけです。そして明日からはやりたくないけどリミットが見えてきてしまった確定申告と戦うわけです。確定したくない申告をするのです。正直税金はいくらでも払うので面倒なこと考えないでメンパと向き合ってだけいたいそういうおじさんなのですが、世の習いというものは大切ですよね。明日、明日から必ず俺はやるんや!確定申告まだお済みでない自営の皆さん共に戦おうぞ〜


ではまた明日

井川メンパを購入する前に知っておきたい10のこと
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漆の神秘について井川メンパ大井屋が考えた話
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井川メンパの通販 
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大井屋までの道順
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井川メンパ大井屋の提携店
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静岡県榛原郡川根本町千頭1225-8
050-5894-2806
maedapassion@gmail.com

営業時間 9;00-17;00
定休日 水曜 木曜

井川メンパの塗り直しは1月にまとめて行っております。塗り直し代金はSサイズ3千円から。静岡県中部の方は店舗までお持ち込みください。

ただし大井屋で販売した大井屋印の井川メンパは年中いつでも修理対応いたします。また全国どこからでも郵送にて送ってください。優先して対応しております。

メンパは塗り直しだけではなくリメイクしてタッパー型のおかずメンパにすることができます。お弁当として引退したメンパはタッパーメンパにリメイクしてぜひご家庭にて使い続けてください。

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