大抵の人は、無意識のうちに昨日と同じ今日を「保守」している。のに、何故か不安や恐怖が大好き。マスメディアと官僚機構と関連企業はそこにつけ込んで肥え太る。

 

幽霊の正体見たり枯れ尾花

 

⚫ COP26、閉幕

 

正しくは、国連気候変動枠組条約締約国会議(United Nations Climate Change Conference)の26回目、ということで、COPは締約国会議(Conference of the Parties)の頭文字なんだそうです。

 

 

毎度のことながら、首脳が出席するしないを含め、各国の思惑、やってます・頑張ります感を演出する姿勢だけが目立つ政治劇でして。

 

こりゃ一体、成果が有ったのか無かったのか。

 

グレタちゃんやらNGOやらのお約束、呼ばれてもいないのに資源を浪費して馳せ参じ、誰かのお金で寝泊まりして地球環境保護を訴えるという行為も盛んでした。

 

そんなに二酸化炭素が憎いなら、歩いて動ける範囲内で、木を育ててそれを燃やすような、慎ましやかな暮しをしてればいいのに、でございます。

 


ちなみに、日本は、えーと、良くも悪くもお人好しの一国真面目主義。

 

「多くの参加国・機関から高い評価と歓迎の意が示された」そうでして、環境省的には誇っているご様子ですが、これまた、自らの手で自らの首を閉めちゃうパターン?

 

 

 

 

国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)結果概要

 

 

関係各方面に触れ回ったであろう資料には、こんな右肩下がりの「数値目標」も掲げてしまったりで。

 

 

リーフレット「2050年カーボンニュートラルに向けた取組」/ Brochure: "Climate Actions towards net-zero by 2050".pdf [11.4 MB]

 

 

ホント、大丈夫かいなと、他人事のように(決してそうではないのだけれども)思ってしまいます。

 

 

 

いずれにせよ、日々暮していくいく上では、3日もすれば忘れてしまいそうな出来事には違いありません。

 

なので、これは備忘録。一応、知っておくに如くは無し。

 

 

 
 

⚫ 感染症とか気候変動とかの「物語」

 
で、ここからは(もはや2週に1度の)「本の森」への逃避行。
 
『「脱炭素」は嘘だらけ』です。
 
 
帯の「小泉大臣」というところが、ちょっとサウダージ。令和3年6月発行なんですが、何やら遠い昔のようで涙を誘います。
 
ともあれ・・・
 
 米国の共和党支持者は温暖化危機説がフェイクであることをよく知っている。議会でもメディアでも観測データに基づいた合理的な議論がなされている。
 しかし日本はそうなっていない。のみならず強固な利権がそこかしこにできてしまった。
 
 省庁は各々の温暖化対策予算と権限を持っている。
 その補助金に群がる企業がある。
 研究者は政府予算を使って温暖化で災厄が起きるという「成果」を発表する。
 メディアはそれをホラー話に仕立てて儲ける。
 
 この帰結として日本の国力は危険なまでに損なわれつつある。
 
・・・というお話。
 
 
以下、例によってめぼしいところを。
 
  いま日本では、地球温暖化問題について以下の「物語」が共有されている。
  ①地球温暖化が起きている
 ②このままだと、地球の生態系は破壊され、災害が増大して人間生活は大きな悪影響を受ける。
  ③温暖化の原因となっているのは、化石燃料を燃やすことで発生するCO2であり、これを大幅に削減することが必要だ。
  ④2050年までにCO2排出量をゼロにすることが必要だ。
  ⑤温暖化は待ったなしの状態である。

 

言うのも野暮なんですが、「物語」すなわち「枯れ尾花」すなわち「風にゆれる枯れすすき」の意です。
 
 
   ところが、研究者は、その「物語」を自力で検証したわけではない。温暖化問題は、自然科学、工学、経済学等、広範な領域にわたる。のみならず、それぞれの領域も細分化されていて、自分の専門領域以外のことは、相当に頑張って勉強しないと分からず、ほとんどの研究者は何も知らない。そこで、他の研究領域については「物語」を使って説明し、自分はその文脈で研究する、という言い方をする。
 だが、それによって研究者は、二つの罪を犯している。
 一つは、その「物語」を反復したことで、「物語」の科学的真偽を問うことなく、それを強化する罪である。
 もう一つは、その「物語」に合うようなバイアス(偏り)を受けた研究報告を書き、メディア発表をすることである。

 

近頃の、相当にやさぐれた気分で眺めると、それもこれも、暇つぶしの物語としては、まあ、面白くなくもないかな、と思ったり思わなかったり・・・

 

 

   いずれも、科学のモラルに反するものであり、科学の進歩という観点からは有罪だ。もしも、どの分野にも、適切なガバナンスが働いていて、バイアスを受けた研究報告が排除されるならばよい。しかし、現実にはそうなっていない。
  現実はこうだ。
「物語」に合う研究は政府プログラムで採択されやすく、論文も主要論文誌に載りやすい。「物語」に反するならば、その逆であり、研究者は己のキャリアを苦難の道に曝すことになる。

 

やるせない現実。誰だって「苦難の道」を行きたくはないですからね。

 

でも、だから仕方ない、とは言いません。それを許せちゃう自分なら、ワタクシ、たぶんもっと出世してます(←え、それはどういう?)。

 

 

  いま必要なことは、過去30年の知見の蓄積を科学的に(政治的にではなく)踏まえて、「物語」を修正する試みである。すると、新しい「物語」はこうなるだろう。
①地球温暖化はゆっくりとしか起きていない。
②温暖化の理由の一部はCO2だが、その程度も温暖化の本当の理由も分かっていない。
③過去、温暖化による被害はほとんど生じなかった。
④今後についても、さしたる危険は迫っていない。
⑤温暖化対策としては、技術開発を軸として、排出削減は安価な範囲に留めることが適切だ。

 

ここまで「序章 グリーンバブルは崩壊する」からでした。

 

 

⚫ その行き着く先は何処?

 

続いて「第4章 気候危機はリベラルのプロパガンダ」からです。

 

   検閲というと、政治の話かと思いきや、科学にも闇が迫っている。地球温暖化のように極めて複雑な自然現象を扱う問題では、幅広い科学的な見方があるのは当然である。ところが、ソーシャルメディアが「温暖化脅威論」に対して懐疑的な記事を、削除したり、検索にかからないようにして、情報の伝達を妨げている。

 

これはどうやら事実らしい。マスク・ワクチン懐疑も同様です。

 

人が焼かれる日も近い? 少なくとも、既に干上がってしまった、という人は、相当数いるようです。

 

 

   CO2をゼロにするという急進的な環境運動は今や宗教となり、リベラルのアジェンダに加わった。それは人種差別撤廃、貧困撲滅、LGBT・マイノリティの擁護等に伍して、新たなポリティカル・コレクトネスになった。
 CO2ゼロに対して少しでも疑義を挟むと、温暖化「否定論者」というレッテルを貼られ、激しく攻撃される。この否定論者(ディナイアー)という単語は、ホロコースト否定論者を想起させるため、英語圏では極悪人の響きがある。

 

人文系における「修正論者」に近いような。「陰謀論者」も同じかな。

 

そういう枠に押し込めて論破した気になってしまうところが、リベラル特有の知的怠慢なんだけれども。あー、いや、それは保守の側にもいますかね。

 

 

   日本のNHK、英国のBBC、ドイツの公共放送、米国のCNNやABC等の世界の主要メディア、そしてGAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)などの大手IT企業もこの環境運動の手に落ちた。彼らは不都合な観測データを隠蔽し、不確かなシュミレーションを確実な将来であるがごとく報道し、単なる自然災害を温暖化のせいだと意図的に誤解させてきた。異論は封殺し、急進的な環境運動を支持するよう諸国民を洗脳した。

 

う〜ん、GAFAの場合「手に落ちた」というよりは、自ら担い手になっているのではないかと。

 

おっと、これは「陰謀論」になっちゃうんだった。うん、止めとこう。

 

 

   彼らの手段は宗教的な映像と物語だ。テレビではおどろおどろしい災害の映像が次々に流れる。そして「洪水も山火事も台風も温暖化のせいで激甚化した、地球環境はすでに壊れている、世紀末には大災厄が訪れる、気候危機だ」と恐怖を煽る。だが彼らはこの物語に合わない災害の統計を悉く無視する。これはもはや科学とは一切関係のない宗教になってる。

 

こうしてみると、感染症と気候変動に関する世の動きは、ほとんど同じ現象だと捉えたくなりますね。そう指摘する人も少なからずいますし。

 

実際、同根なんでしょう。その闇の深さも。

 

 

⚫ つまりは覚悟の問題、かもしれない

 

前後しますが、「はじめに」に著者さんの自己紹介(?)がありますので、そこを。

 

    筆者は大学を出て就職して以来、一貫して温暖化問題を研究してきた。その間、国内の著名な研究所に勤務し、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)等の国連機関や日本政府の審議会で委員になるなど、結構な肩書はいくつもあった。
 だから今、個人的な名誉とか私利私欲の点で言えば、「CO2ゼロ」という政策に水を差すのは全く愚かなことである。おとなしく同調しておけば、良い身分の御用学者として安穏と暮らすことができる。
 だが、筆者はそうしない。なぜなら「2050年CO2ゼロ」などという極端な政策は、科学的にも、技術的にも、経済的にも、人道的にも間違っていると思うからだ。 

 

確かに「なんとかゼロ」っていうのはね、それだけで怪しい。

 

ただ「御用学者」とかは言わないほうが良い気がします。それもやっぱり「ゼロか100か」しかない議論になってしまうから。

 

 

 筆者は高校・大学のときに物理学に傾倒したため、「科学者は嘘を言ってはいけない」とう物理学者ファインマンの言葉を大事にしている。科学の真骨頂は、徹底してファクト(事実)に基づくことを武器として、権力や金に屈することなくその非を鳴らし、世界市民の幸せのために働くことだ。ガリレオもダーウィンもそうだった。
 もちろん以上は青臭い議論であり、現実に事業や政治をする際には嘘も方便という点があることは承知している。けれども、あまりにもそればかりが過ぎて、誤った政策が改められることなく、結果として、日本という国が没落し、やがて、自由、民主、平和といった、本当に大事なものが失われることを何よりも惧れる。

 

ひょっとして、よ〜く調べれば、この著者さんにしても別の利益や金あってのことかもしれないんだけれども。

 

とりあえず「方便」ばかりが横行する中、こういう人も必要なのは間違いないと思います。

 

うん、青臭く行こう。

 

 

ちなみに著者さん、こちらのサイトに「脱炭素は嘘だらけ」シリーズがあります。ここでは、初回分だけリンクを。

 

・経済負担をひた隠しにする政府

・消費税20%と匹敵する経済負担

・世帯電気代は年間60万円に

・庶民は〝反乱〟すべきだ

 

 

最後に、本の目次を。

 

はじめに────CO2ゼロは亡国の歌だ
序 章 グリーンバブルは崩壊する
日本は梯子を外される/中国の高笑い/グリーン成長戦略の陥穽/地球温暖化という「物語」/物語共有のメカニズム/温暖化の科学的知見/米国共和党は温暖化対策を支持しない/米国の科学者とメディア/バイデン大統領はCO2を減らせない

第1章 「CO2ゼロ」は中国の超限戦だ
なぜ中国は温暖化対策で協力姿勢か
〝温暖化外交〟で中国に売られる人権と領土
「CO2ゼロ」政策が日本を脆弱にする
グリーン投資とウイグル弾圧

第2章 脱炭素は国民経済を破壊する
「2050年CO2ゼロ」のコスト
太陽光発電は高くつく
増加する再生可能エネルギーのコスト
輸入水素発電に経済性はあるのか

第3章 地球温暖化のファクト
気候非常事態はフェイクニュース
地球温暖化で人類は困らない
気候シミュレーションは問題だらけ

第4章 気候危機はリベラルのプロパガンダ
NHKのプロパガンダ
「気候危機」を煽る環境白書
科学をインターネット検閲
リベラルのフェイクと政治力

第5章 脱炭素との付き合い方
強靭な日本をつくる
温暖化対策の二つのシナリオ
日本企業のイノベーションのために

おわりに 人類は精神も家畜化したのか

 

 

 

 

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遅れ馳せながら、11月12日の「副反応検討部会」、中日ドラゴンズ木下投手(ワクチン接種後心筋炎で死亡)の事例について。

 

官僚の「言い訳・言い逃れ・責任取りません」モード全開(故に、趣旨不明瞭・悪文の典型)な文書。

 

 

※第72回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和3年度第22回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催) 資料→https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000208910_00034.html

 

資料2-3-2 新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要(COVID-19ワクチンモデルナ筋注)

 

事例№20;専門家による評価【11/12時点】コメント欄です。

 

 

こんなんが通るなら、ワクチン接種と死亡の因果関係を証明できる事例なんて、今後も一切出てきませんよ💢

 

 

に対して、こちら、ワタクシが思うところの「青臭い人」達。

 

もともとワクチンそれ自体に関しては、「リスクとベネフィットをよく考えて」派、「どっちでもいい」派、「様子見」派、なのですが・・・

 

三者三様ながら、どうしようもなく怒りが抑えられない、というところは共通しているようです。

 

 

公開順。いずれも、そこそこ長いうえに、視ていると、こちらまで怒りに震えてきます。心に余裕のある時にでも。

 

 

 

 

 

ところで、政府が、新型コロナウイルス感染症に関する「基本的対処方針」を、ようやく改定したそうな。

 

11月19日に「新型コロナウイルス感染症対策本部」が開催され、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針が決定されました。

 

 

新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(令和3年11月19日対策本部決定)

https://corona.go.jp/expert-meeting/pdf/kihon_r_031119.pdf

 

 

経緯や内容、特に“ワクチン・検査パッケージ”の活用を前提としている点について、色々言いたいことはあるのだけれども、とりあえず「あれもこれもとにかくダメ」が少しでも減ってくれたんだから、ま、そこは良しとしましょう。

 

この流れに棹さして「じゃ、マスクももう要らないよね」という方向へ、自ら考えて行動する人がより多く出てくることを、心から願っております。

 

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実はワタクシ、2016年12月の段階でこんなものを書いておりまして。

 

国連は、

◎主権国家が構成する政府間機構
◎事務総長を頂点とする国際官僚集団


という2つの顔があるのだそうで、

前者を担う、総会、安全保障理事会は、ともに機能不全、
各種の機関からなる後者は、巨大官僚組織にありがちな腐敗横行、

といった現実もあったりで・・・

 

 

まあ、ホント、率直に言って、
「官僚機構ってのは放っときゃ必ず組織存続だけが目的になってくなあ」
の、典型だと思うわけです。

 

 

すべからく、
官僚機構ってのは、
仕事しますアピールが大好きで・・・

 

 

ホントにね、
文句は付けられない目標ばかりなんだけれど、
そのために、日本も相当な分担金を払っているわけで、

「持続可能な開発のため」というのが、
自分たちの存在持続のためになってませんか、
と問いたい気もします。

 

 

 

むふふ、先見の明あり?

 

 

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ガソリン価格の高騰が続いております。

 

 

 

 

2008年の折には、そりゃあもう、物凄い政府批判となっておりましたが、2013年といい、今般といい、報道自体はあるものの、静かなもんです。

 

一応、こういったニュースもあるにはあるんですが(そして、個人的に身に降りかかりかねない話なんですが)・・・

 

 原油価格の高騰による燃料費の上昇が、中小のトラック業者の経営を圧迫している。特に燃料を多く使う長距離運送業者の状況は厳しく、贈答品などで荷動きが増える12月の最繁忙期を前に業界からは「このままでは廃業が相次ぐ」と悲鳴が上がる。政府は燃料高対策として石油元売り業者への補助金支給を検討しているが、運送業界からは効果に疑問の声も出ている。

 

 

 

あんまり騒ぎ過ぎると「だから原子力発電を」と、せっかく(?)福島第一原発の被災事故で脱原発に振れた世論が戻しかねない、とでも考えているんでしょうか。

 

「脱炭素」という点では、はやり原子力発電は優秀なんですけどね(もちろん放射性廃棄物の処理問題は未解決のままなので、そこは早くどうにかしてちょうだい、という他ありません)。