アメリカでsurviveする実践的な英語勉強法

アメリカに行く人がおそらく一番気にしているポイントは、

英語でうまくコミュニケーションがとれるだろうか?

ということだと思います。ここでは、アメリカでsurviveする英語を身につける方法、アメリカでよく使われる言い回し、ネイティブの英語の聞き取る方法など、実践的な英語勉強法をお伝えします。

アメリカという国

英語が話せなくても生きていけます!

これは自分の経験でもそうですし、他の留学生も言っているのでほぼ間違いないです。ニューヨークのような大都市では、非英語圏出身者が半分近くを占めるので、英語が上手でない人と接することに慣れている人が多いです。英語が得意でないと分かると嫌な顔をされることもありますが、「気にしない」ことが大切です。

特に電話で、相手が聞き取りにくい発音の人だったら、躊躇なく切ってかけなおしましょう。これはアメリカ人もよくやる手段で、オペレーターが役に立たないと判断すれば、もう一度かけなおすことは比較的よくやるそうです。

相手が自分に何を求めているのか知ること

語学留学や学生留学の場合に、英語力が求められるのは当然です。「英語で授業があるのを知ってて入学したんだろ?」となります。アメリカの大学の多くは、非英語圏からの留学生に対して、ESL(English as second language)クラスがあり、そこでの学習も必須になるので、最初はついていくのが大変だそうです。

一方、私のような研究の場(おそらく一部のビジネスの場)で自分に求められるのは、英語能力というよりは、自分の技術・知識・経験であることが多いです。英語の間違いを一つ一つ訂正されることは少ないですし、高度な英語でのコミュニケーション能力を期待されているわけではありません。ただし、「自分の専門」についてはしっかりと説明でき、相手を納得させられることが必要です。

しかし、パーソナルな場でも英語ができた方が、交友関係が広がるので英語ができるに越したことはありません。

ここからは、私が経験上、英語でのコミュニケーションのポイントだと思う点を書いていきます。

コミュニケーションの基本

①挨拶

当たり前ですが、表情とあいさつです。

“Hi, how are you?” は決まり文句のように言えるようになりましょう。

他の地区では分かりませんが、ニューヨークでは知った人に会うと軽い会釈のような頭と目の動きをして挨拶することがあります。また道を譲ってくれたりしたときの”Thank you”のかわりにもなります。結構便利。

アメリカでは相手の信頼を得ることが一番大切です。人は第一印象が一番大切といいますが、要は、相手の目をみて、笑顔で挨拶できかどうかで、この人が信頼できるかどうか判断されます。

日常的に挨拶する仲になれば、自然とコミュニケーションが生まれます。

②頼まれごとを積極的に引き受ける

アメリカには”Scratch you back”というイディオムがあります。何かしてもらったからお返しをするということです。頼まれごとをしてあげたら、こちらからの頼み事を引き受けてもらえます。そうすることでも信頼が得られます。

私の研究施設の研究者の中には、残念ながら挨拶や笑顔がない人がいます。このような人は概して孤立していることが多いです。何かで頼られることもありません。

信頼を獲得すれば、いろいろ頼まれごとをしたり、相手に頼んだり、そこから輪が広がっていきます。

リスニング向上術

やっぱり難しいのが、リスニングだと思います。私もそうでした。(今もそう。)

ですが、以下のルールを知ると、かなり理解できるようになったと思います。

①まずはリズムをつかもう

ニュース番組でも、ドラマでも映画でも何でもいいと思いますが、周りに雑音が入っていないほうがいいと思うので、ニュースや読み聞かせなどが最適です。内容はどうでもいいので、話者が何語話したかに集中します。英語でsubtitleのついている動画や本の読み聞かせなどが最適でしょう。

②英語はアンシェヌマン(enchaînement)する

アンシェヌマンとはフランス語で単語の前後をつなげて発音することですが、英語も同様のことがおこります。

“Did you know?”は「ディジューノゥ」、”There is a pen”は「デェアリズァ ペン」と発音しますし、”I should have done this.”は「アイ シュダヴ ダン ディス」となります。

特に、should have, could have, must have, might haveは”should’ve”, “could’ve”, “must’ve”, “might’ve”と区切らず発音しないと意味が違ってきます。

③”t”や”th”の音は”l”に近くなる(アメリカ英語)

文の途中にくる”t”や”th”の一部は”l”の発音に近くなります。

“Little”は「リルゥ」、”Letter”は「レラー」、”30 (Thirty)”は「サーリィー」と発音するのがアメリカ英語です。別にtの音になってしまっても構いません。tの音を出すために舌を上顎に十分つける前に発音しちゃって、意図せず”l”の音になっちゃった感じです。同じように、文途中の”th”も歯の間に舌をいれるのが間に合わずに、”l”の発音に近くなることがあります。”Do you know this?”は「ドゥユーノゥリス」に聞こえることがあります。

④語尾の”t”や”d”は良く消える

アメリカでは単語の終わりの”t”や”d”を発音せず、「ッ」になることが多いです。

”Hot water”は「ホッワーラー」、”I said”は「アイ セッ」、”That means”は「ダッミーンズ」

スピーキング向上術

①間違いを気にしない

時制、複数形、三単現のsなど、間違えても何ら問題ありません。

②なるべく沈黙を作らない。

話している途中で、分からなくなることは誰しもあります。英語は沈黙を嫌いますので、考えている間も、何らかの発言を続けてください。

有名なのは”You know” (ええっと)、”Errr” (えー)、「なんて言ったらいいか~」は英語で”How do I put this.”あるいは”What can I say?”といいます。あとは、わざと咳払いして時間を作るなど。

③知っているパターンにはめ込む

英語はスラスラ音楽のように話していると意味が伝わりやすいという特徴があります。逆にブチブチ切れてしまうと、いかに発音が良くても伝わりません。まずは得意な文法、構文を作ってください。言いたいことをその構文に当てはめます。そして、話している間に、次の展開を考えるようにすると、スムーズに文がつながります。

④得意なパターンを増やしておく

例えば好きな歌を聴いているとき、次のフレーズが思い出さずとも次々と出てくると思います。私は、英語のスピーキングの理想形はこのような状態だと思います。「知っているフレーズをアレンジする」のが、英語をスラスラ話すコツです。

この時に役立つのが、暗記カードです。日本語を表に英語を裏に書いていきます。

英語の達人といわれる人の中には、英訳するなという人もいますが、どんなシチュエーションでこのフレーズが使えるのかイメージとして把握するには、日本語から植え付けるのが最も効率的です。

例えば、”You’d better ~(~した方がいい)” という有名な構文がありますが、これに類する文章を10くらい作っておきます。

傘を持って行ったほうがいいよーYou’d better take an umbrella.
これを買った方がいいよーYou’d better buy this.
傘を持って行ったほうがいいよ、午後に雨が降るからねーYou’d better take an umbrella because it will rain this afternoon.
傘を持って行ったほうがいいよ、じゃないと濡れちゃうよーYou’d better take an umbrella, otherwise you’ll get wet.
これは買わないほうがいいよーYou’d better not buy this.
遅れないほうがいいよーYou’d better not be late.

これを繰り返し、歌を覚えるように覚えます。(理屈をつけるとおかしくなります。「betterの後は原型」とか考えてはいけません。フレーズごと暗記します。)

会話の中で「あなたは~したほうが(しないほうが)いい」という場面がきたらこっちのものです。”You’d better ~”を使ってやりましょう。なんなら”otherwise”以下もつけてやりましょう。

おおすすめの教材

①コペル英会話

Youtubeの英語チャンネル。英語がアンシェヌマンすることや、語尾のtが無音になることがよくわかります。

コペル英会話
「コペルに来るまで英語をあきらめないでください!」 コペル英会話教室の公式Youtubeチャンネル。 英会話初心者向けの実用的なレッスン動画を配信しています。 英語の質問は水曜21時LIVEで解決・初心者向けの英語フレーズは木曜19時UP! 校長のイムラン先生を中心にしてバイリンガルの先生たちも動画に登場します。...

②ニュースチャンネル

CNNなどのwebを訪れれば、ニュースチャンネルを視聴できます。アクセントや速度に一定の決まりがあるので、聞き取りやすいですが、口語調ではありません。

③テレビドラマ・映画

日常会話に出てくるフレーズを拾うなら、映画やドラマです。英語のsubtitleにして、知らないフレーズが出てきたらをノートに書き出しましょう。好きな回を何回でも見直して(見なくてもいいから聞いて)、フレーズが使われる場面を覚えこませましょう。

④ゲーム

昨今のゲームはかなり進化していて、ムービーも豊富です。ゲームを英語版でプレイするのもお勧めです。リスニングと同時に言い回しの勉強になります。

⑤マンガ・アニメ

日本のマンガはアメリカでも人気で、数多く英訳されています。アニメならHuluが日本のアニメを多く放送しているので、渡米後みてみてください。ストーリーが好きな物語なら、英語になっても楽しめますよ。ここでも言い回しを勉強してください。

学校では習わない、でもよく使われるフレーズ10選

一瞬言われると「えっ」となってしまうような、でも日常的に使われるフレーズをご紹介します。

① “Are you done?”

Are you done?

I’m done.

文法からするとめちゃくちゃですが、終わりましたか?ー終わりましたという意味。頻出フレーズです。

②(疑問文に対してYesと答えるときに)”I do.”

Do you have a pen?

I do.

Yes, I doのYes省略形。Yesよりも、このように答えた方が伝わります。(質問の意味を理解していることが伝わる。)”Did you~?”に対しては”I did.”, “Is she~?” に対しては”She is.”です。

③ “Give it a shot”

Let’s give it a shot.

やってみようという意味。うちのボスがよく使います。もう一回やってみようは”Let’s give it another shot.”

④ “My bad.”

My bad

例えば、パスミスした時に「悪い!」って感じで使います。

⑤ “What’s up, buddy?”

What’s up, buddy

What’s upはどうしたの?という意味ですが、そういうシチュエーションでもなければHow are you?の意味にもなります。Buddyは親しみを込めた「友よ」みたいなイメージ。

⑥ “This Friday, Next Friday”

Do we have a meeting this (next) Friday?

例えば、今日が月曜日だとすると、This Fridayというと今週の金曜日、Next Fridayというと次週の金曜日だとして伝わることが多いです。ただ、今週の金曜日をNext Fridayという人もいるので、日付の確認は慎重に!

⑦ “Say that again?” “What said?”

What said?

「わっせ?」と聞こえますが、なんて言ったの?っていう意味。”Say that again?”もよく使われます。”Pardon?”や”Could you repeat that?”はまず使われません。友人間ではWhat said?、ミーティングなどでは”Say that again please?”となります。

⑧ (他人にお願いするときに)”Do you want to ~”

Do you want to email him?

「彼にemailしておいてくれる?」カジュアルに相手にお願いをするときに使われます。返事には、”OK”とか、”Sure”など。この場合の”Sure”はOKと同じような意味で、よく使われます。教科書では教えてくれない用法ですので、覚えておきましょう。

⑨ “Let’s see~”

Let’s see what happens.

「どうなるか見てみよう。」こういう使われ方をするseeには、「~してみる」「試してみる」「分かる」など多様な意味になります。例えば”I want to see which is better.”(どっちがいいか試してみたい。) 

⑩ “~ish, ~wise”

Let’s meet 3-ish.
It’s a crazy day schedule-wise.

「3時頃に会いましょう。」-ishは~頃、だいたい~、~ぽいという感じで語尾につけて使います。黄色っぽいだとYellowish。

-wiseは二種類の意味があって、「~という点では」という意味と、「~という方向で」という意味になります。上の例では、「スケジュールという点で忙しい日」という意味になります。”Cut it crosswise”だと、「横に切って」となります。

英語の上達に一番必要なこと

仲良くなって積極的に話しかけること

これに尽きます。自分が言いたかったことが言えた時に、英語が真に自分のものとなるのです。

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