楽器を10年放置したら、メンテナンスに10万円かかった!
私はとある音大を卒業しており、専攻はサクソフォーンでした。
新卒で私立小学校に採用され、その後職場を変えたりもしましたが、教師歴は今年で12年目になります。
音楽教師といえばピアノ科か声楽科が圧倒的に有利です。
サクソフォーンという楽器は授業で使う場面が全くありません。
初任校がたまたま吹奏楽部のある小学校だったので、たまに吹いて聴かせることはありましたが、それも最初の年だけ。
職場を変えてからは、皆無となりました。
「結婚し実家を出て練習する場所を失い、
2度の出産を経験して体力が落ちました。」
↑これは私がいつも言っている言い訳です。
練習する場所は探せばいくらでもあるし、
出産しても続けている女性はたくさんいます。
本当の理由は、『怖かったから』です。
こんなに間が空いてしまったら、私の音はどうなってしまっているのだろう…。
自分の専門じゃない楽器、例えば私の場合ピアノだったら、何日開けようが気になりません。
でも、専門の楽器は1日でも音を出さない日があると、すぐに感覚を失ってしまいます。
(楽器に限らず、本気でやっている技術ものってそうですよね。)
大学時代は1日も欠かさず練習し続けたサクソフォーン。
1日どころか10年近く放置してしまった楽器を吹くのは怖くてたまりません。
でも、この度。
私は勇気を持ってサクソフォーンを再開することにしました。
再開というか、ゼロからスタートするつもりで。
さぁ、楽器を出そう!
……。
10年近く楽器を放置した状態だと、ケースを開けるのも怖くなります。
さぁ、開こう!
パカっ!
ぎゃー!!!!!
キンキラキンだった私のサックスが、
年季の入ったジャズサックスのようになってるー!!!
そう、赤や緑のサビです。
そしてもう一つ衝撃。
カビくさー!!!
とりあえず、私は落とせるサビを落とそうと試みますが、途中で諦めました。
オーバーホールに出そう。
やったことないけど、オーバーホールと同時に洗浄をしてもらおう。
ついでにラッカーも塗り直してもらって。
このまま吹いたら私の肺にカビが入ってしまう。
なんとなく大学時代に調整してもらっていたリペアマンにこの楽器を見せるのは恥ずかしいので、近所の楽器屋に持って行きました。
そこはプロや音大生向けの工房ではなかったので、私のように久しぶりに楽器を開けてカビだらけになっていた、という事例はよくあると言ってくださり、とても安心しました。
(私が昔通っていた工房ではリペアマンに「楽器の扱いが悪い、吹きグセが悪い」といつも怒られていたのでビクビクし過ぎていたのかも😅)
「楽器の状態を見て見積もりを出すから、少々お待ちください。」
と言われ、最低でも5万円は覚悟して待ちました。
査定が終わり、発表された額は、
105,000円!
ひー💦
でも、仕方ないか。
内容は、
・オーバーホール
・全タンポ交換
・洗浄
これくらいかかりますよね…。
ちなみにラッカーを塗り直したら更にとんでもない額になるので、今回はオススメされませんでした。
つまり、見た目はジャズサックスのままだそうです。
(ジャズサックスプレイヤーの方、偏見すみません。)
仕方のない金額ですが、それでも一応夫に相談してから返答することにしました。
夫は、
「いいよ。悔いなく修理してもらいなよ。
でも、10万だったら新しい楽器買った方がいいんじゃない?」
と。
そんなわけないでしょーがぁ!!
※2行目についてのみ。
すみません。
夫もそうですが、なかなか楽器をやっていない人にはわかりにくい話ですね。
・学生時代に吹奏楽部に入っていて楽器を買ったけれど、その後長いこと眠らせてしまっている方。
・そして久しぶりに吹こうと思っている方。
・息子・娘が吹奏楽部に入って同じ楽器を始めたので譲ろうと思っている方。
これくらいの金額は覚悟していてくださいね!
多分私の楽器は、状態が悪い方だと思いますが😅