4年間、黒羽刑務所にいた人のブログ

        私が刑務所で服役した4年間を振り返ります

43. ソフトボール大会

  黒羽刑務所では年に2回ソフトボール大会があります。他の施設のことは分かりませんが、ソフトボール大会は大抵の矯正施設にはあるのではないでしょうか
 主に、春と秋に実施されます。


 大会の1~2カ月前から、貴重な運動の時間を使って練習が始まります。運動時間を使うので、自分のやりたいこと(ランニング、筋トレ、雑談)などができなくなります。でも、自分のやりたいことをしたい人も大勢いるわけです。


 ここで、私は、自分のやりたいことがあってもソフトボール大会の準備に協力することを推奨します。オヤジもどんなメンバーでやるのかを見ていますし、ソフトをやりたくないと拒絶してしますと、その後の工場での立ち位置に影響します


 ですので、できるだけ協力する姿勢を見せましょう。自分のことより、工場のこと、ひいては工場担当のオヤジの立場を第一に考えるべきです。それが刑務所というところなのです。

                                      


 私は何度か練習に参加しましたが、ソフトボールなど初めてやったものですから、当然戦力になりません。
 そこで 応援団 をやってくれないかという話になってしまいました。


 「応援団」とは試合中の味方が攻撃しているときに、応援を先導して行う人達のことで
5名で行います。まだ新人の私が断れるはずもなく、応援団の一員になったのでした。


 単に応援と言っても、様々なパターンを考えなくてはなりません。


・よくある「一発かましたれ! ヘイヘイヘイ・・・」とか
・当時はやっていた「いつやるの~? 今でしょ!」をもとにした応援


 などなど沢山考えました。


 正直言って、刑務所まで来てこんな事をやらなければいけないなんて、考えていませんでした。


 はっきり言います。真面目に刑務作業だけしていればいいんだろ! という考えは愚かな間違いです自分ができることを、周囲の皆さん、工場担当のオヤジに返していかなければならないんです


 「工場」とは家族同然なのです。工場担当のオヤジの下で、働きながらコミュニケーションを取り、当然、刑務作業は真面目にやり、行事には積極的に参加する。これが、あるべき姿なのだなと思います。これを意識していれば、トラブルに巻き込まれるような可能性も低くなります。
 是非参考にしてください。


 なお、ソフトボール大会は1回戦負けの模様でした。


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