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アイルランドな絵本の世界

アイルランドな絵本の世界 日本で見つけるアイルランド

子どもも大人も楽しめる絵本には、音やことばのイメージ、挿絵の雰囲気など、絵本だから表現できる世界がありますね。

ここでは、アイルランドの魅力にハマってしまったたびわ(@tabi_wa)が、アイルランドに関連した絵本を紹介していきます。

絵本よりももっとたくさんの活字に触れたい方はこちらもどうぞ↓
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『ジェイミー・オルーク』シリーズ

アメリカ生まれの作者トミー・デ・パオラは、おじいさんがアイルランド人だそうで、小さな時に語ってもらったお話をもとに絵本を書いているようです。

アイルランド1の怠け者ジェイミー・オルークのお話は、絵もとても可愛らしく、シンプルな展開の中にアイルランドらしさがつまった作品です。

レプラコーンプーカといった妖精だけでなく、聖ブリジット聖パトリックもちらりと登場します。

特に『ジェイミー・オルークとおばけイモ』がオススメで、「アイルランドといえば・・」な感じが軽快に語られるとても楽しい絵本です。

『ノックメニーの丘の巨人とおかみさん』

『ジェイミー・オルーク』の絵本と同じ作者の作品には『ノックメニーの丘の巨人とおかみさん』という絵本もあります。

物語は北アイルランドの世界遺産ジャイアンツ・コーズウェイの辺りに残る伝説を題材にしています。

気立てのいい巨人フィン・マックールとその奥さんが、アイルランドで1番力が強いと言われる巨人にどう立ち向かったかが描かれています。

たびわ
たびわ

実際にジャンアンツ・コーズウェイを訪れた時、現地のインフォメーションセンターでは、強い巨人の名前は「ベナンドナー」と聞きましたが、この絵本では「ククーリン」として登場します。

多少のアレンジはあるかもしれませんが、あたたかみある絵とコミカルな展開で子どもも大人も楽しめる作品になっています。

『プーカの谷』

ハロウィンの夜に現れると言われる妖精(魂)プーカにまつわる物語のほか、『妖精にさらわれたむすめ』『ふしぎないずみの話』という2つのお話も入って、妖精にさらわれたり、妖精の世界に迷いこんだりするお話がまとめられています。

絵本ではありますが、文章量は多く、アイルランドの民話の世界をじっくり味わいたい人にオススメしたい1冊です。

『メロウ』

メロウとは、アイルランドに伝わる人魚のことだそうです(といっても、その見た目は緑色の毛で覆われ、赤い三角帽子をかぶった、まるでアザラシのような存在です)

なんの前知識もなく読んでしまったためか、最初読んだ時は物語の結末にすっきりせず、こども向けの絵本ではない印象を受けましたが、アイルランド民話の世界観を伝える貴重な1冊だと思います。

調べてみると、この話は、実は語り手から採集された民話ではなく、フェイクロア(=疑似伝承)と呼ばれる創作民話だったそうなのですが、のちに本格民話として認識されたお話なのだそうです。

ポティーンというアイルランドの伝統的な地酒も出てきたりして、ある程度アイルランドに関連する知識がないとわかりづらいところもあるかもしれませんが、貼り絵で表現される世界観は素敵で、曖昧な結末こそがアイルランドらしい気もしてきます。

『クリスマスの小屋』

クリスマスの小屋』は、切ないけどあたたかい、大人の絵本です。

本棚にそっと置いておいて、クリスマスの頃にもう一度読みたくなるような、静かでやさしい作品だと思います。

たびわ
たびわ

小さなことですが、個人的に、本の最後に、妖精の花と言われるブルーベルの挿絵がそっとあるのが好きです。

出版元である福音館書店では、この絵本のギャラリーも公開しています。
▶︎ 挿画ギャラリー『クリスマスの小屋ーアイルランドの妖精のおはなし』

リンク内にストーリーも載ってはいますが、絵本でじっくり読んで味わいたい作品です。

『インディゴをさがして』

インディゴをさがして』は、カナダとアイルランド、日本にルーツを持つのクララ・キヨコ・クマガイさんの作品です。

物語の語りは、クララさんが幼いころから好きだったアイルランドの妖精物語や伝説にヒントを得ていると言います。

絵本はインディゴブルーにたどりつくまでの物語を語っているのですが、とにかく「色」の描写が美しく、実際に挿絵を見て味わう色の感覚と、頭の中に広がる色のイメージが心地よい作品です。

たびわ
たびわ

アイルランドの国宝・ケルズの書にも、自然の物を利用した染料が使われていると言いますが、この絵本を読むたび、ダブリンのケルズの書の展示コーナーで見た染料の解説セクションを思い出します。

植物や鉱物からたくさんの色が作り出されていて、今もそれを見られるなんてすごいと思うのです!

大人の絵本という感じで、定期的に読み返したくなるような味わいの深い1冊です。

番外編:『誰も知らない世界のことわざ』

物語を語る絵本ではありませんが、世界のことわざでおもしろい言い回しを集めた『誰も知らない世界のことわざ』ではアイルランド語のことわざも1つ紹介されています。

アイルランドに関連するページはその1つのことわざのページだけですが、イラストの可愛らしさと様々な国の言語に触れられる作品なので、ここに付け足しておきます。

ちなみに、この絵本は「世界を旅するイラストブックシリーズ」として、他にも7種類ほどの本が出ています。

なくなりそうな世界のことば』にもアイルランド語が登場していたりもするのですが、関連でこのシリーズの絵本も見てみると楽しいです。

アイルランドの民話の世界

ここで取り上げた絵本は、アイルランド人作家の作品というより、アイルランドのお話という風に集めているため、主にアイルランドの妖精譚や民話の世界に入っていくような形になりました。

もっとアイルランドの民話の世界に触れたいという方には、絵本から少し離れて、以下の、民話を集めた本もオススメです。

アイルランド 民話の旅』は、先に紹介した『プーカの谷』の編・訳をしている、アイルランド伝承文学を研究される渡辺洋子さんも携わっている1冊です。

夜ふけに読みたい』シリーズのアイルランド版では、アーサー・ラッカムの素敵な挿絵付きで、アイルランドのお話をたくさん楽しむことができます。

こちらのシリーズでは伝説として語り継がれるお話も読むことができます。

絵本を通してアイルランドの民話の世界に入り込んでみるのも楽しいです。

ぜひ、アイルランドな絵本の世界で、お気に入りの1冊を見つけてみてください。

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