ペンは剣よりも強く

日常と世相の記

前川喜平さんのTweetのこと

今日は短く。
選挙ネタには区切りをつけ、次はCOP26だと思っていたが、ひとつ気になったことを。

「右傾化を憂慮する一市民」前川喜平さんの昨日のTweetの評判があまりよくない。「愚民発言」などという批判も目にした。はたしてそういう趣旨なのだろうか。

前川喜平(右傾化を深く憂慮する一市民) on Twitter: "政治家には言えないから僕が言うが、日本の有権者はかなり愚かだ。"

 真意は当人に聞くのが一番だが、小生は、

「日本の有権者はかなり愚かだ」と政治家たちは思っているよと、彼らが思ってるけど口には出さないことを僕が代わりに言うけど、みんな、どうなの、これ?

 という意味に受け止めたので、特に違和感もない。

 「だって…」ってこともないが、10.31の1ヶ月前、岸田首相は自民党総裁就任の会見で、衆院選の勝敗ラインを「与党(自民党単独ではない!)で過半数=233」と、かなり弱気だが、しかし情勢的には極めて「常識的」なことを言っていたのに、フタを開けたら、与党どころか自民党だけで261議席である。投票率も53.68%。史上3番目の低さということで、有権者が約1億人とすれば、4,632万人もの人が投票に行かないのである(理由があって行けない人も含まれるが)。森喜朗の「有権者は)寝てしまってくれればいい」(2000年6月 大分)発言を引くまでもなく、上のように心のなかでつぶやいている政治家がいてもおかしくはないと思う。

<追記>
この件、弁護士の澤藤統一郎さんのブログ「憲法日記」の11月4日付記事に深く共感。さすがです。

澤藤統一郎の憲法日記 » 2021 » 11月


 ところで、10.31総選挙の東京の投票率は全体で57.21%だったらしい。特に、石原伸晃候補が落選した8区は61.03%で最も高かったとのこと。

都内投票率 全国上回る57.21% 前回比3.57ポイント上昇 最高は8区 61.03% 小選挙区:東京新聞 TOKYO Web

 投票率の高さを野党有利と即結びつけるわけにもいかないが、たとえば、東京で投票率が60%以上だったという小選挙区=2区(60.82%)、5区(60.03%)、6区(60.36%)、8区(上)、22区(60.01%)の5つの選挙区のうち、5・6・8区の3つの選挙区では実際に野党候補が勝っているのである。もしこれが70%だったらどうなるか。過去のこととはいえ、昭和の時代や1990年代の初め(平成初期)までは実際に衆院選挙は恒常的に70%前後の投票率があったのである。

 テレビや新聞をつかった「どうせ選挙に行っても何も変わらない=投票率下げ」心理効果作戦の次は、野党共闘批判とか、来夏の参院選憲法改正国民投票の同日実施とか…。選挙に「勝った」もんだから、まあ勢いづいてること。
 投票箱を4時で引き上げたとか、在外邦人の投票が間に合わなかったとか、投票率を意図的に下げる違法蛮行の方は騒がないのか。



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