渾身の宇津保語り【ザ・ファブル 殺さない殺し屋 ネタバレ有感想】

ファブルのポスター 映画
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ファブルのポスター
公式ホームページより

前々からAmazon primeで結構な頻度でファブルの広告をやってたから気まぐれで前作のファブルの映画を見てみたんですよ。
そしたら予想以上にハマりました。
スピード感のあるアクション、古き良き王道ストーリー。
あまりに面白かったので2回も見ました。
連続して2回も同じ映画をみたのは久しぶりだったので、続編があるならぜひ映画館に行ってみなければ!!と思い、上映されるのを楽しみに待っていました。

いざみた結果、今回のファブルもアクションはとんでもなく素晴らしく、ストーリーも悪くなかった。でもなんかスッキリ終わることができない。それはなんなのか考えてみた結果、理由がわかりました。

宇津保のせいだ。


そこで私はなぜこんなに宇津保にもやもやするのか結論を出すため、いろいろ考察してみました。



あらすじ

どんな相手も6秒以内に仕留める――  伝説の殺し屋“ファブル”(岡田准一)。ある日、ボス(佐藤浩市)から「一年間、誰も殺すな。一般人として“普通”に生きろ」と命じられ、佐藤アキラという偽名で、相棒・ヨウコ(木村文乃)と共に一般人のフリして暮らし始める。猫舌で変わり者のアキラは、今日もバイト先の社長(佐藤二朗)と同僚のミサキ(山本美月)と関わりながら<プロの普通>を極めるため奮闘中。一方この街では、表向きは子供を守るNPO代表だが、裏では緻密な計画で若者を殺す最狂の男・宇津帆(堤真一)が暗躍。凄腕の殺し屋・鈴木(安藤政信)と共に、かつて弟を殺した因縁の敵・ファブルへの復讐に燃えていた。同じ頃アキラは、4年前のある事件で自分が救えなかった車椅子の少女・ヒナコ(平手友梨奈)と偶然再会し、これが後に大騒動へと発展する ――!

公式ホームページ ストーリーより 引用

面白かったところ

何はともあれまずは面白かったところから。

・ド派手だけどどこか硬派なアクションシーン
ファブルといえばやっぱりド派手なアクション!!!
今作も前作同様キレッキレなアクションシーンがたくさんあり、興奮しっぱなしでした。

最初のアクションシーンは立体駐車場の場面。
車にへばりつきながらハンドルをギュンギュンきって障害物を避けていくシーン!
向かいから車が来てそれを避ける時のシーン、横からカメラアングルのところはカッケーーーーっ!!!って叫んでいました。心の中で。


次の興奮シーンはマンションでの戦闘シーンです。
一般人が大勢いる中で静かに戦闘が行われ、人知れず敵が倒されていく。
そんなところがプロの殺し屋としての技量を見せつけられている感じがし、佐藤かっけーーと心の中でまたまた叫ぶことになるのでした。
特に工事現場の立場?を使った上下に動くアクションが進撃の巨人の立体機動みたいで、現実で世界でワイヤーを使って戦闘をしたらあんな風に動くことになるのだろうな、と妙に感心しました。

ファブルのアクションはド派手なCGで爆発ドッカンドカンやるのではなく、あくまで身体を鍛えた人間がやろうと思えばできなくもなさそうな動きで敵をばったばたと倒していくのが好きです。
大好きです。
人間の身体の限界を見せてくれるようなそんな夢のある?アクションが最高です。


・ファブルの強者感
佐藤が自転車に乗りながら鈴木に圧をかけるシーン。
岡田准一さんの演技もあいまって佐藤の強者感がすごく、どうしたってこの人には勝てないや…と視聴者も納得するだけの迫力がありました。ダサい自転車に乗ってるのに。
その後自宅に鈴木が押しかけてきた時の対応も全然相手を脅威に思っていない時の対応をしており、鈴木が可哀想になってきました。

モヤモヤしたところ

そんな楽しい展開の中一つだけ納得がいかず、もやもやしたことがありました。
この記事の本題でもありますね。

宇津保って結局何がしたかったんや。

宇津保の動機が全くわからない。
こいつ本当に何をしたかったんだろう。

この宇津保が本当は何をしたかったのかわからなかったからこんなにも素晴らしいアクション映画を観てもモヤモヤするのだ、という結論に至りました。
原作を映画化したとのことでそこらへんの感情は漫画を読めばわかるのかも知れませんが、そんな原作読んだありきの映画って映画としてダメじゃね?と思ったので自分なりに考えてみました。

・ヒナコを大切にしたかったのか殺したかったのかわからない。

お前、ヒナコを殺したいのか愛したいのかはっきりせんかい。
愛憎入り混じってたからめちゃくちゃするんだ、とかいう話は今聞きたくない!!

〈ヒナコ愛してんじゃね?シーン〉
・ミサキの隠し撮り映像をヒナコの目に触れないようにする。
 →他にも悪いこと腐るほどやっているのになぜ女性の盗撮映像を見せなかったのか。
  失望されたくなかったから?
・なるべくヒナコには優しく笑顔で怯えさせないように接する。
・なぜ佐藤に固執するのか聞いた時「佐藤は希望をくれるから」と答えたヒナコにどこか嬉しそうな顔をする。
・ヒナコに打たれた時反撃せず、自分を殺させようとする。
・地雷から足を引っこ抜く時心配そうな顔で見守る。
・わざと自分が殺されるように仕向ける。

〈ヒナコ殺したいんじゃね?シーン〉
・宇津保を打つと足が吹っ飛ぶ事になるが打つようにけしかける。
→佐藤が助けてくれることを見越してわざと煽った?
→ヒナコが怪我しても生きてさえいればなんでもよかった?
・ヒナコの両親を殺した。
→ヒナコに一目惚れしてヒナコを孤立させて自分が囲うためにわざと殺した?
 そんなヤンデレルートある?そもそうだったら売春するところに売り飛ばすか?

という圧倒的にヒナコ愛してんじゃね?シーンが多いけれど致命的にそれを裏切るようなことをしてるからウツボがヒナコが大好きでやりました!とも言い切れない感じ。

それはそうとエレベーターのシーンでベタベタベタベタ肩やら脚やら手に触ってくるこのおっさん気持ち悪いなと持っていたら身体の関係でした。
このうすら気持ち悪さ、違和感を完璧に表現している堤さんすごい。


・ウツボがなぜファブルに攻撃を仕掛けたのかわからない
昔ファブルに狙われていたという因縁、弟を佐藤に殺されたという復讐の感情が一応動機付け?になるのでしょうか。案外ヒナコを佐藤に取られそうになったから佐藤を排除しようとした、の方がしっくりきます。

ファブルに殺される前に殺すという可能性
最初に佐藤と会った時佐藤は宇津保を殺そうとして来なかったから自分をまた狙うとは考えないと思う。
よってこの線は薄い。

弟を殺されたという復讐
「弟を殺されたから俺の魂をかけてファブルを殺す!」つって血が出るまで壁を殴っていたけど部屋を出た後ケロッとしている様子から演技だった可能性が高い?
人がいい鈴木(人殺しなのに人がいいってなんだよ)を巻き込むためにあえて演技をしたのかどうか。
でもその割に最後ファブルを殺せるかも知れないというとき鈴木に非協力的だったんだよなぁ。

なんか動機が薄いというかはっきりしない割にファブルを殺すために超綿密な殺人計画を立てていたからそこがまた違和感を感じます。

最後の森のシーン。
ヨウコを人質にとってせっかく優位になったのに、銃を持つヒナコに夢中になってファブルに一切関心がなかったのもなんか納得がいかないんですよね。
一人で「ファブルが来る!!ファブルが来る!!」って騒いでいた鈴木がなんか憐れで笑ってしまいました。
鈴木なんか憎めなくて好き。

余談ですが、せっかくの決戦のシーンで盛り上がると思いきや、肝心のラスボスがファブルになんの関心もなくバトルもなく終わってしまったのがなんか肩透かしでした。
最期のラストバトルで派手なアクションがあると思ってたんですけどね。

などなどいろいろ考えたけどせっかく架説を立てても宇津保自身が否定しちゃうから結局宇津保のことはわかりませんでした!!

まあ無理矢理結論づけると、
ヒナコのことがすきだけどヒナコ暗いよね…

最近佐藤のこと気になって明るくなってきたじゃん

佐藤ってファブル?マ?

邪魔者の自分をファブルに殺させてヒナコに明るい未来をあげるんや!

と思ってこんな行動をしたと思うことにしました。
我ながら無理矢理感がひどいな。あとで原作読みます。



まんが王国でなら原作「ザ・ファブル」を読むことができます。
よければチェックしてみてください。

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