トイレトレーニングがほぼ終わり、6年半に渡って苦楽をともにしてきたウォシュレット便座に別れを告げた

先月、「息子のトイレトレーニングが終盤にさしかかっている」という話を書きました。

 わが家のトイレは、息子のトイレトレーニングとともに歩んできました。

 樹脂部分の全体に広がった宿命的な変色と、月に1回ぐらいのペースで突然漂う「謎のアンモニア臭」は、これまで繰り広げられてきた数々の激闘を伝えるレガシーとして存在し続けてきました。

 トイレの平均的な耐用年数は存じ上げませんが、使用開始から6年半でこの状態というのはたぶん、「劣化が早い」部類に入るのだと思われます。

 息子がコースアウトを繰り返してきた「おしっこ」のせいです。

 「トイレの劣化が早い」ってのは、「障害児子育てあるある」の一つなのでしょうか。聞いたことはありませんが。

 妻もぼくもそれなりに手入れをして「不潔ではない状態」は保ち続けました。それでも、劣化は目に見えて進んでいきました。

 そんな激闘の歩みを。

 トイレの陶器の部分は掃除すれば汚れが落ちるので問題なかったのですが、便座の裏にあるウォシュレットのノズルが出る周辺の樹脂の変色がひどく、ある時点からトイレ用洗剤では落ちなくなっていました。

 ある時、ふと思い付いて「激落ちくん」でこすってみると、案外キレイになりました。

 しかしこれが、このトイレの「転落人生」の始まりだったのです。

 激落ちくんで磨いたので樹脂に傷が付いてしまい、その傷に汚れが染み込んでしまったため、前より汚れが目立つようになってしまったのです。もう取り返しがつきません。

 次の段階としては、ネットでいろいろ検索した結果を総合して「変色している部分に水で濡らした重曹を貼り付け、その重曹を水で濡らしたキッチンペーパーで覆い、その上から酢をスプレーする」という手法を編み出しました。

 重曹と酢の化学反応により、汚れは少しマシになりました。しかし、1週間もすると元に戻ってしまいました。

 打つ手がなくなっていました。

 トイレを取り替えるには工事費を含めて何十万円とかかるでしょうし、たった6年半で交換するのは抵抗がありました。

 陶器の部分はまだキレイですし、経済的ではありません。そんな金の使い方はいけない。

 なのですが、樹脂部分の変色を見るたびに気が滅入ってしまいます。

 そんなに目立つ場所じゃないのですが、気になるのでつい目がいってしまうんですよね。

 「『トイトレの遺物』として我慢しなきゃいけないのかな」と、あきらめ始めていました。

 そんな中、妻とぼくの医療保険の入院給付金が振り込まれ、さらに同じタイミングで共済の払い戻し金が入ることが分かり、市内のホームセンターのリフォームコーナーに行くことにしました。

 思わぬ臨時収入に気が大きくなっていました。

 こういうのには思い切りが必要です。金銭的に足りない分は次のボーナスを充てればいいや、と。

 そのホームセンターにはよく買い物に行くのですが、これまでは興味も用事もなかったため、トイレのリフォームコーナーに足を踏み入れたことはありませんでした。

 驚きました。トイレ本体は10万〜20万円でプラス撤去&設置工事費が3万円台から、ウォシュレット便座単独でも売っていて、便座のみの交換なら2万〜6万円プラス工事費9000円からーと書いてありました。

 いや無知は恐ろしい。数十万円かかると思い込んでいたので、金銭感覚がおかしくなってしまいました。すごく安いじゃないか!

 店員さんと話していると、うちのトイレの場合はウォシュレット便座のみの交換で済む上に、水タンクとウォシュレットをつなぐ配管もシンプルな構造なので「自分で工事できるはずです」とのこと。

 素晴らしい。覚悟していた費用の10分の1で済みました。

 早速ウォシュレット便座を買い、店員さんから取り付け方法を学び、意気揚々と家に戻りました。

 古い便座の取り外しと新しい便座の取り付けには1時間ほどかかりました。

 決して「簡単」ではありませんが、確かに素人でも「やればできる」ぐらいの工事でした。

 一番驚いたのは、わが家のTOTOの便座の右横にはスイッチがあって、そのスイッチを押して手前に引っ張ると、「カチッ」という音がして便座が簡単に外れたことです。

 興奮のあまり、妻を呼んで実演しました。

すごい! これ、もっと早く知りたかった

簡単に取り外せるって最初から分かっていれば、手入れがちゃんとできたし、悪臭にも悩まされなかったかもしれない

それにしても、すごく汚れているねー

 学校から帰ってきた息子は、新しくなったトイレと、取り外して庭の隅に置いてある古い便座を見て大喜びしていました。

庭の古いトイレで遊びたい! 触りたい!

それだけはやめてくれー

 そういえば、今住んでいる中古住宅をリフォームする際、業者さんに「トイレはなるべく安いのにしてください」とお願いしたところ、一般販売されていない、公営団地でよく使われているタイプのものを取り寄せてくれたのでした。

 息子のトイトレで劣化が早いことを考えると、あの時にトイレの費用を抑えたのは正解だったのかもしれません。

 これまで使っていたウォシュレット便座の型番でネット検索すると、既に製造中止になっていて価格は2万円台だったとのこと。一番安い部類のものだとあらためて知りました。

 対して、今回買った便座は3万9800円。前のやつと比べると、確かに「ちゃんとした」感じがします。

 息子はもう「わざとコースアウトさせる」という悪質ないたずらをしなくなったので、これは長く使えるでしょう。

 メンテナンスの方法も分かったし、息子にも大事に使わせます。

 便座を交換してからちょうど2週間後、「古いトイレのふたをバンバンする〜!」などと言いながら庭で遊んでいた息子を「汚いから触らないで」と注意したのですが、その際に古い便座を見ると、いくら頑張っても消えなかった黄ばみがほぼ消えていました。もう汚くないし、これぐらいであれば交換する必要はなかった。
 「激落ちくん」でも「重曹+酢」でも落ちなかったのに、2週間ほど風雨と直射日光にさらしただけでこんなにキレイになるとは…。メンテナンスの方法が根本的に間違っていたのかもしれません。(2021.11.08 02:16追記)

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