息抜きと生物学

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顕微鏡シリーズ~蛍光顕微鏡 1 ~

こんにちは。うちPです。

 

久々に顕微鏡シリーズです!

 

今回からはいよいよ蛍光顕微鏡です。

 

概要

これまでに解説した顕微鏡との大きな違いは、

細胞内の特定のものを見れるという点ですね。


例えば、「細胞の中のタンパク質Aの位置」を見たいとしましょう。


位相差顕微鏡や微分干渉顕微鏡では、細胞の形は分かります。

しかし、そこまでです。どこにタンパク質Aがあるのかは分かりません。

そこで、タンパク質Aだけを光らせて、その光だけを観察します。

そうすることで、

「細胞の中のタンパク質Aの位置」を知ることができます。

 

そこで用いられているのが

蛍光

です。

 

蛍光とは

ということで、蛍光とは何か。

 

ある物質に光を当てたとき、

その物質が発する光のことです。


光が当たらなくなると、蛍光は消えます。

f:id:Uchi_P:20210804005331p:plain
蛍光を発することができる物質を「蛍光物質」といいます。

 

 

まずは、蛍光物質に光を当てます。

 

光はエネルギーを持っていて、蛍光物質はそのエネルギーを受け取ります。

 

エネルギーが高い状態になった蛍光物質は、

 

受け取ったエネルギーを放出して、元の状態に戻ります。


放出するときは、熱や光などで放出します。

 

ここで出てくる光が「蛍光」です。

 f:id:Uchi_P:20210804005432p:plain

エネルギーが低いときを「基底状態

 

エネルギーを受け取った後の状態を「励起(れいき)状態」

 

と言います。

 

また、蛍光物質に当てる光のことを「励起光」と呼びます。

 

基底状態の蛍光物質に、励起光を当てることで、励起状態になります。

この励起状態から、基底状態に戻る際に発するのが蛍光です。

 

 

注意点として、

 

励起光が強すぎたり、励起光を当てている時間が長かったりすると

 

蛍光が弱まったり、見えなくなったりします。

 

これを「退色」と言います。

 

なので、実際に蛍光顕微鏡観察を行うときは、

 

できるだけ退色をさせない」ように気を付けないといけません。

 

特に生きた細胞を長時間観察する際には、退色は天敵になってきます。。。

 

 

ちなみに、物質に光を当てることで、

その物質から光が発生する現象として、

りん光というものもあります。

蛍光とりん光の違いとして、

物質に当たっている光が消えたとき、同時に消えるのが蛍光で

光が消えた後でも、消えないのがりん光です。

電気のリモコンのボタンみたいに、暗いなかでもボヤーっと光ってるあれです。 

 

 

身近な蛍光というと、蛍光灯でしょうか?

(最近はLED化が進んでいますが笑)

 

f:id:Uchi_P:20210804004317p:plain f:id:Uchi_P:20210804004509p:plain

 

1. 蛍光灯では、フィラメントに電圧がかかると、フィラメントから電子が出ます。

2. その電子が、蛍光灯内に入っている気体の水銀にぶつかり、紫外線が出ます。

3. 蛍光灯の内側には蛍光物質が塗られており、先ほど出てきた紫外線によって励起されます。

 

 

......完全に内容がそれました

 

 そしてすでに1000文字近くになっているので、今回はこのへんで終わろうと思います。

 

蛍光顕微鏡については何も書いてませんね(笑)

 

ということで、次回はしっかりと「蛍光顕微鏡」について書きます!

 

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