※アイキャッチ画像は版権フリー「Marjon BestemanによるPixabayからの画像」
Rainforests of the Atsinanana ( Madagascar ) OUV(ix)(x)
2007年世界遺産登録 2010年危機遺産登録
■太古に大陸から切り離され、島と化したことで独自の進化を遂げた森
マダガスカル島は世界で4番目に大きいとも言われる「島」ですが、かつて存在したゴンドワナ大陸の一部だった部分が分離し、およそ6000万年前に孤島となりました。
現在この島には3つの世界遺産が登録されており、そのうちの一つ、東部の南北に広がるアツィナナナの熱帯雨林は、広大な国立公園を複数含む、13のエリカからなります。“アツィナナナ”とは“東”の意味。その通りほとんどが東海岸に近い位置に広がっており、熱帯雨林の中で多くの動植物が住んでいます。
孤島になって以来、島には独自の進化を遂げた動植物が多く、80~90%が固有種と言われています。特にこのエリアでは25種の貴重なキツネザルが住んでいます、しかし、ここ数十年の森林消失により、3分の1近くが国際自然保護連合(IUCN)により近絶滅種に指定され、その他の種もほとんどが絶滅を危惧されているのです。
最近ではコロナの影響により、都市部を離れ、農村部へ移住した人々が、農作物を育てるために森林伐採しているというニュースも流れました。
多くの独自に進化した生態系(登録基準ⅸ)、そしてキツネザルを含む70種近くの絶滅危惧種を含んだ(登録基準ⅹ)は、不法伐採や密漁により、2010年に危機遺産リスト入りしたまま、現在に至ります。2種は絶滅の危機に瀕した種である。
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