そしてかぜまかせ

日々穏やかに過ごすために心を落ち着かせよう

詩の朗読49. 自分を贈る

 
 静かに

 ゆっくりと

 言葉を声に出してみましょう。

 

 



 自分を贈る

          谷川俊太郎

 

母の日に 花を贈るのを忘れてもいい

母の日には あなた自身を贈ればいい

あなたが誕生した日

母はあなたに世界を贈ってくれた

この世界のどこかでずっと

母はあなたとともに生きている

たとえいま母と不和でも 卑下することはない

あなたはあなたを生きている

母の日には花も言葉もなくていい

これまでもこれからも あなた自身が

かけがえのない贈り物なのだから

 

 

 

 

 おやすみなさい

 

 

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