お父さんの社会科見学 SPECIAL EDITION IN 沖縄

お父さんの社会科見学

お父さんの会社は設立30周年を迎え、記念の社員旅行で沖縄に行ってきました。 沖縄は初めての経験でしたので、お父さんが観た事、聞いた事を君達へのお土産にしようと思います。

記念のパーティは盛大で、美味しい料理を沢山ご馳走になりましたし、ステージのパフォーマンスでは沖縄の踊り「エイサー」を見せてくれました。 元々はお盆にご先祖様に捧げる踊りだそうです。 物凄い迫力の踊りと太鼓を間近で見られて感激でした。

沖縄にはエイサーだけでなく沢山の伝統芸能があり、どれもこれも踊りや歌が素敵です。 島の誰もがカチャーシー踊ったりね。 カチャーシーって三線の伴奏で腕を上にあげてヒラヒラ踊る例のあれです、ハイサイおじさんとかです。

遡るとこの県民気質は琉球王国の時代に培われたもののようです。

1日目

初日は皆で沖縄ワールドという観光施設に立ち寄ってきたのですが、お父さんはそこの博物館で琉球王国の成り立ちの説明を見てきました。

沖縄の昔の名前は「琉球」(りゅうきゅう)と言います。 日本の本土が戦国時代だった頃、琉球は明(ミンと読みます)の国との交易で栄えました。 明の国の陶磁器などを日本に売り、日本の馬や硫黄、香辛料や日本刀などを明に売っていたそうです。

自前で売るものは沢山は無いのだけれど、複数の国の間に入ってお互いに欲しいものを仲介する交易の事を『中継貿易』と言います。 社会科の授業でもこれから先きっと出てくるよ。

琉球はその中継貿易をするのに場所がとっても都合良かったのですね。

明の国に無いものを便利に持ってきてくれるので 明の皇帝から信頼され、琉球王国として特別に認められていました。 戦争もなく中継貿易で栄えていた450年間だそうです。

琉球の王様が交代する時には「冊封(さっぷう)」という儀式を執り行うのですが、明の国の使節団がそれを見届けにやって来ます。

国を挙げて料理や踊りと歌で使節団をもてなすので、そのための専門の部署も王朝の中にできたそうです。 ひとたび明の使節団が訪れると官民あげて数ヵ月間に渡る接待をするのだそうで、それが今でも沖縄の人たちに引き継がれて、踊り好き歌好きの人が多い理由ではなかろうかとの事でした。

歴史や文化、気候や風土、はたまた地理的な違いでそこに住む人々の生活の様子が変わってきます。 こういうのをその場に行って肌で感じるのも旅行の楽しみのひとつだと思いますし、まさにこれは君たちがやっている社会科見学と同じだね。

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