9月になって急に涼しくなってきましたね~
運動の秋、食欲の秋、読書の秋。
いろいろな秋がありますけど、
支援員にとっては「イベントの秋」では
ないでしょうか。

子どもが落ち着き、施設運営の形が
決まってきた今こそ、イベントを充実
させるにはもってこいの季節。

それなのに、自分で企画したイベントが
前例がないという理由で拒否される。
もしくは、そもそもその機会すら与えられずに

行動できずにモヤモヤしている方はいませんか?

今回はそんな状況にある支援員の

励みになるお話です。


去年の夏休みの最後の週。

子ども達のトラブルが日ごとに増加。

その原因の一つは、明らかで子どもが

学童の遊びに飽きてしまったから。

刺激が欲しくて無自覚にトラブルが

起きているのは一目瞭然だった。

それでも、朝から学童に来て
宿題をやり、室内ではマスクをしっかり
着けている過ごしてくれている。
暑さで短時間しか遊べない校庭では
時間がくるときちんと給水している。


「ああ、子ども達に助けられているなぁ」
「何とか楽しいことをつくれないものか」と
私はずっと考えていました。
 

ふと、午後のDVD上映が始まった1時過ぎに
3年生男子のライくんがこうつぶやいた。
「先生。つまんないよ。なんか面白いのない?」

私はライくんの後ろで、2年生女子2人が
マンカラで対決している姿をみて
「そうだ! 今からマンカラ大会をやろう!」

うちの学童では私が勤務してから一度も大会や

コンテスト系のイベントが開催されていない。

どうやら競わせて泣いてしまう子がいること。

それに敏感な保護者が増えていて、施設長が

過剰にそれに気を使っているからのようだ。
 

「これだけ暇でつまらなそうにしている
子どもたちを見て見ぬフリはできない」

私は施設長に相談もせずに、子どもたちと

一緒にマンカラ大会の開催しようと決めた。

するとマンカラをやっていたショートカットで
何でも積極的に挑戦するカヤさんが
「え、大会やるの? 私もやりたーい」と
大きな声で参加表明をすると、他の子も
集まってきた。

「で、ライくんはマンカラ大会参加する?」
私が声をかけると、ライくんは
「え、負けたらカッコ悪いからイヤだよ」と
名探偵コナンの全巻そろった漫画の本棚へ
行ってしまった。

私は切り替えて、集まって来た子に声をかける。
「よ~し、先生はトーナメント表をつくるから
 みんなは折り紙でメダルをつくってね~」

カヤさんを中心に2年生の折り紙好きの
女の子たちが、金や銀の折り紙メダルを

つくりはじめた。

2時前に準備ができて、ホワイトボードに
お手製の8人制トーナメント表を張り出す。

カヤさんの声掛けのお陰で、なんとか

ギリギリ8名がエントリー。

「さすが、カヤさん。1人も集まらなかったら
 どうしよかとドキドキしていたけど、
 ほっとした~」私はそっと胸をなでおろしす。
 
そこで私は遠くの本棚からじっとこちらを
見ているライくんの視線に気がつき
「ライくんは本当にやらなくていいの?」
「やってみたら優勝できるかもしれないよ~」
と声をかけると
「オレ、弱いし。やっぱりいいよ」
ライくんは再び名探偵コナンに視線を落とした。


マンカラは1対1の対戦形式でルールは超簡単。
相手と自分の陣地にそれぞれ6枚のお皿(穴)

がありその上におはじきが3つずつ乗っている。
これを移動して相手より先に自分のお皿(穴)を

空にすれば勝ちなので男女も学年も関係ない。
実力がモノを言う知的なボードゲーム。


大会には2年生が3名、1年生5名が参加。
対戦が進み、トーナメント表に赤マジックで
結果を書き込むとみんなの注目が集まる。

2年に勝って喜ぶ1年生男子の飛び跳ねる姿。
僅差で負けて泣いた友達を慰める2年生の姿。
そして、その熱気に釣られたライくんの姿。

光化学スモッグ注意報が発令されている
外の暑さに負けない熱気がマンカラ大会を
包んでいた。そしてついには決勝戦。

なんと決勝は1年生女子のアオさんと
準備を手伝ってくれたカヤさんだった。

アオさんはマンカラ以外のオセロ、将棋
囲碁などボードゲームは全般的に強く
支援員も打ち負かすほどの実力。

対してカヤさんは、外遊びが大好きで
室内にいる時に時々マンカラをする程度。
それでも素直で地頭がよく思い切りが

良いのも手伝って勝利を重ねていた。

カヤさんと同じ登校班のライくんは、たまに
マンカラ対戦をしていて実力伯仲だからか
カヤさんびいきで戦況を見守る。二人が交代で
自分の前のお皿からおはじきを動かしていく。

室内の奥の方では、お昼から上映されている
ポケモン映画の中で、主人公のサトシが
何やら叫んでいた。

アオさんの順番が終わり、お皿の上に残った
おはじきの数をみて勝敗が決定。
善戦したカヤさんは惜しくも準優勝。でもメダルを

もらったその表情はキラキラを輝いていた。

すると私の隣でライくんがぽそっとつぶやく
「オレ、参加しておけばよかった」

このつぶやきで私はライくんに
大切なことに気づかせてもらいました。
それは「やった時の後悔よりも、
やらない後悔が何倍も大きい」ことを。

例えば、

学生時代に、好きな人に告白せずに
卒業してしまった…
独立起業するチャンスがあったが、
会社に残留してしまった…
やりたいイベントがあるのに、他人からの

否定や失敗を恐れて行動しなかった…

同じ後悔をするのであれば
やって後悔する方が断然いい。

その瞬間はうまくいかなくても
その挑戦は次に確実につながるし
その雰囲気は子ども達に伝わります。

だから、怯まずにアクション(行動)しょう!

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

今日もワクワクする1日を!

 

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