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難攻不落!「忍城」、復元三階櫓や鐘楼・藩校門遺構をめぐる【埼玉・行田市】

本ページには広告が含まれています

埼玉県行田市にかつてあった「忍(おし)城」は、難攻不落ともいわれた戦国の城。
豊臣秀吉の天下統一に向けた小田原征伐の際、石田三成軍の水攻めに耐えた城として知られ、映画「のぼうの城」の題材としても取り上げられました。

現在は続日本100名城の一つにもなっています。

城址公園として整備されている本丸跡をめぐりながら城の歴史を振り返りつ、城址公園の見どころを紹介します。

目次

『関東七名城の一つ忍城』

「忍城の概要」 続日本100名城

忍城址(埼玉県行田市)
忍城本丸跡の碑(駐車場付近)

現在の埼玉県行田市にかつてあった忍城。
平地に造られた城ですが、北に利根川、南に荒川と天然の要害を持つ立地で、攻め辛い城だったとされます。

かつては関東七名城の一つといわれ、現在は続日本100名城の一つに数えられています

  • 忍城の概略
  • 文明10年(1478年)頃:山内上杉家の家臣・成田顕泰(あきやす)の築城とされる。
  • 天正18年(1590年):豊臣秀吉の小田原征伐による攻撃を受け、石田三成らによる水攻めにも果敢に耐えた。
    その後、小田原城の降伏に伴い開城。
  • 寛永16年(1639年):将軍・徳川家光の老中・阿部忠秋が忍城主となり大改築に着手。
    御三階櫓や城門土塀が完成。
  • 文政6年(1823年):伊勢の桑名から松平忠堯(ただたか)が移封。
    忠誠のとき、明治維新を迎えた。
  • 明治維新後:廃城となる。

城址公園内に復元された建物や僅かながら残る遺構については、主に江戸時代以降のものと考えられます。

「石田三成の水攻めに耐えた」 映画のぼうの城

忍城址(埼玉県行田市)
駐車場側からの入口

忍城が歴史上良く知られるようになるきっかけは、概略にも記載の戦国時代の豊臣軍との合戦でした。
豊臣秀吉の小田原征伐の際、小田原北条氏に味方していた成田氏の忍城もその渦中となりました。

石田三成率いる豊臣軍の兵約2万人に対し、忍城側は兵と領内の農民併せて3,000人が立て籠って応戦。

自然の川に囲まれ攻め辛い立地を逆手に取った石田三成は、力にモノをいわせ一週間程度で城の周囲28kmに及ぶ大堤防を築造。
そしてそこに利根川・荒川からの水を流し込み水攻めにした。

しかし、忍城はこれに耐え落城しなかったことから「浮き城」の別名が生まれました。

その後、小田原城の降伏を受けて忍城も開城しました。
元々河川の水害対策により高い位置に本丸が配置されていた、というのが沈まぬ理由だったようですがね。

近年になりこの浮き城のエピソードを広めたのが、平成24年(2012年)の映画「のぼうの城」

主演の野村萬斎が忍城の総大将・成田長親(ながちか)をひょうひょうと演じました。
映画は大ヒットして、第36回日本アカデミー賞では作品賞を始め10部門での優秀賞を受賞しました。

\ 忍城水攻めの遺構の詳細はこちら! /

「縄張図と現在の忍城址」

忍城址(埼玉県行田市)

公園内の説明板にあった「忍城今昔地図」が興味深かった。
平成12年(2000年)の測量図に、文政6年(1832年)の忍城絵図を重ねた物。

本丸~三ノ丸を取り囲んでいる水色は堀、濃い青は土塁、広範囲に渡る橙は武家屋敷です。
城郭は水堀に囲まれており、周囲には城下町が築かれていたことがわかります。

城郭全体の元々の敷地は、現在の行田市市街を含む広範囲に渡っていますね。

城内の構造物は明治時代の廃城後ほとんど撤去され、本丸エリアは公園となりました。
昭和に入り戦後には御三階櫓(ごさんかいやぐら)が外観復興され、現在は「行田市郷土博物館」を中心とした城址公園となっています。

『忍城址公園は本丸跡』

「進修館表門」 忍藩藩校の現存門

忍城址(埼玉県行田市)

駐車場のある南側に風格ある門がありますが、これは「進修館表門」。

江戸時代、武士の子弟に教育を行う忍藩藩校「進脩館」の表門だったとされます。
墨書銘で天保3年(1832年)に造られた旨が書かれています。

現存する行田市唯一の武家屋敷の表門として、貴重な歴史的建造物です。

「本丸土塁跡・忍城櫓の石垣」 現存遺構

忍城址(埼玉県行田市)

さらに駐車場近辺には、元々あった本丸周辺の土塁が一部旧状を残しています。

忍城址(埼玉県行田市)

こちらは城内にあった櫓に使用されてた石垣石。
公園内で多くの石垣を見受けますが、それらは復元による石垣のようですね。

「二ノ丸にあった鐘楼」

忍城址(埼玉県行田市)

公園内の北側にそびえている「鐘楼(しょうろう) 」は貴重な現存遺構の一つ

元々の所在は本丸内では無く、二ノ丸の東側隅だったそう。
明治時代に取り崩された後、当時の進修館小学校校庭に時の鐘として再建されました。

昭和に入って一旦近隣の東照宮へ移転。
その後、平成4年(1992年)にここへ移設されました。

転々として、最後しかるべき場所に落ち着いて良かったですね!

忍城址(埼玉県行田市)

鐘は江戸時代の宝暦14年(1764年)に鋳造されたもので、市指定の有形文化財。
現在は取り外されて、郷土博物館内で展示されています。

「東門」 雰囲気のある復元門

忍城址(埼玉県行田市)

東側にある東門は、復元による門だそう。

忍城址(埼玉県行田市)

東門の近くに御三階櫓があり、城址公園の雰囲気ある建造物の一つとなっています。

「御三階櫓」 城址公園の雰囲気を感じる

忍城址(埼玉県行田市)

忍城址のシンボルである復元「御三階櫓」
元々の所在は本丸のど真ん中というよりは、ここより少し北東の三ノ丸南側に所在していたようです。

忍城址(埼玉県行田市)

櫓はコンクリート製の外観復元ですが、こうして遠方から見みるとお城然とした雰囲気が楽しめますね。
屋根には鯱(しゃちほこ)ものってます。

城跡の雰囲気を感じる記念写真を撮るなら御三階櫓と東門、そして架かる木橋が納まるココですね。

忍城址(埼玉県行田市)

御堀にたたずむサギ。
「本物の鳥だよな?」と確認したくなるくらいジッと動かず。

忍城址(埼玉県行田市)

公園南側には着いた感じの散策路が続きます。

「行田市郷土博物館」 三階櫓そびえる博物館

忍城址(埼玉県行田市)

公園内を一通り巡った後、公園内にある「行田市郷土博物館」を見学します。

続日本100名城のスタンプ設置や、御城印の販売もこちらでおこなわれています。

忍城址(埼玉県行田市)

常設展示室は、古代・中世・近世・足袋と行田のエリアに分かれて展示されています。

忍城関連の資料展示はもちろんですが、「埼玉古墳群」が令和2年に国指定特別史跡に指定、同年「足袋製造用具及び関係資料」が国重要有形民俗文化財に指定されたのに合わせた関連展示がおこなわれていました。

展示物は撮影禁止でした。

忍城址(埼玉県行田市)

御三階櫓へはこの渡り廊下でつながっており、櫓内を見学できます。

櫓内も展示室となっており、2階は「忍城と城下町」に関する展示、3階は「近・現代の行田」に関する展示があり、4階は展望室となっています。

忍城址(埼玉県行田市)

御三階櫓内の展望台からの眺望。

展示物はあんまり期待してなかったのですが(すみません!)、実際に使用されていた人力車の籠や、御三階櫓の屋根に乗っている鯱のレプリカなどなど、結構見どころがあり興味深く見学できましたね。

中でも面白かったのが「石城日記」の展示(複製)。
江戸時代末期の忍藩に尾崎石城という下級武士がいましたが、この武士が日々の生活を綴った絵日記がこれ。

文字だけだと「読めん。。。」で終わったりしますが、こちらは絵心豊かにつづられしごく面白い!

「御城印」 博物館内で販売

忍城址(埼玉県行田市)

博物館で御城印を購、1枚200円也。

行田市商工センター内の観光物産館「ぶらっとぎょうだ」でも購入できます。
そちらでは続日本100名城スタンプも設置対応されています。

忍城跡の基本情報・アクセス

行田市郷土博物館

行田市の案内ページ
住所:埼玉県行田市本丸17-23 (GoogleMapで開く
一般入場料:大人 200円、大学・高校生 100円、中学・小学生 50円
開館時間:9:00~16:30(最終入館受付16時まで)
休館日:毎週月曜日(祝日・休日は開館)、祝日の翌日(土曜日・日曜日は開館)、毎月第4金曜日(テーマ展・企画展の開催中は開館)、年末年始、その他の臨時休館日
*忍城址は終日営業・年中無休・入場無料。ただし、忍城御三階櫓は郷土博物館の営業日でないと入場できません。
アクセス:
電車)
・JR高崎線「行田駅」東口から: 市内循環バス西循環コース(右回り)「忍城址・郷土博物館前」下車すぐ、又は、市内循環バス西循環コース(左回り)「行田市バスターミナル」下車徒歩約5分、又は、市内循環バス観光拠点循環コース(右回り)「行田市バスターミナル」下車徒歩約5分
・JR高崎線「吹上駅」北口から: 行田折返し場・行田市駅・総合教育センターゆき朝日バス(前谷経由)「忍城」下車すぐ、又は、行田折返し場・総合教育センター・工業団地ゆき朝日バス(佐間経由)「新町1丁目」下車西へ徒歩約10分
・秩父鉄道「行田市駅」南口から徒歩約15分
車)
・東北自動車道「羽生IC」より約25分、関越自動車道「東松山IC」より約40分、圏央道「桶川北本IC」より約30分

明治時代の初めにはまだこれだけ様々な城が残されていたんですね。
貴重な写真の数々に思わず釘付け!

『忍城周辺の関連みどころ』

「諏訪神社・東照宮」 元城内の神社

諏訪神社 東照宮(埼玉県行田市)

城址公園の道路を挟んだ向かいに、忍城と関連が深い「諏訪神社」があり立寄りました。

諏訪神社 東照宮(埼玉県行田市)

諏訪神社は、成田氏が延徳3年(1491年)に忍城を構築した際、持田村の鎮守・諏訪社を城鎮守としたのが始まりとされます。
元々は城郭の中にあった神社とのこと。

境内には忍城の廃城後に関する興味深い説明板がありました。

忍城は江戸に一番近い親藩だったので、明治4年(1871年)の府県官制とともに、城は何物も残さず取り壊しが命ぜられた。

しかし、建物の数が多く取りこわす費用が無い。
そこで、入札形式で払い下げ、建物を取りこわしの費用としたそうだ。

また、忍藩に貸金していた家はそれで棒引きとされたそうな。
そんな経緯で、家の門や倉が忍城にあった建物という家が近年まで多かったそうです。

ただ、現在では加須市の総願寺・黒門だけが唯一の完全な建造物だそう。

諏訪神社 東照宮(埼玉県行田市)
東照宮 本殿

敷地内には「東照宮」も祀られています。

東照宮は、元々徳川家康の外孫・松平忠明公が大和国郡山城内に創建した。
松平家の移封に伴い各地に遷座の後、文政6年(1823年)に桑名藩(現、三重県)より忍城内に遷座させたものだそうだ。

その後、明治時代に現在の地に移ったそうです。

忍諏訪神社・忍東照宮

住所:埼玉県行田市本丸12-5(GoogleMapで開く

「ぎょうだ歴史ロマンの道」 埼玉古墳群までの散策路

忍城址(埼玉県行田市)
ぎょうだ歴史ロマンの道(忍城近辺)

忍城を始点とした、「ぎょうだ歴史ロマンの道」と称する散策路が設定されてます。
冠木門が設置された雰囲気のある散策路入口がありました。

忍城址(埼玉県行田市)

忍城の外堀跡を整備した「水城公園」を抜け、忍城攻めの際に石田三成勢が本陣を張った丸墓山古墳がある「埼玉古墳群」までの約3kmの散策ルートです。

歴史の面影を楽しみながらの散策も楽しそうですよ!

「街中の忍城石碑」 高札場跡など

忍城址(埼玉県行田市)

本丸以外の城郭跡は現在は街の景色に変わり遺構もほとんど無い。
ですが、街中の城の主要部分だった場所には石碑が設置されています

写真の「高札場(こうさつば)跡」碑は、街の中心部の武蔵野銀行行田支店の前にある。
高札場は江戸時代に法度や掟書などを記した板札を掲げたりした場所ですね。

行田の街には古い蔵が多く残り見どころも多いので、散策がてら石碑を追ってみるのも楽しいと思いますよ。

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埼玉県行田市 忍城址

いかがでしたか?

忍城関連の代表スポットである忍城跡を中心に散策しました。

周囲にも忍城に関連したスポットが色々あり、範囲を広げて歩くのも楽しそうです。

行田市には忍城跡のみならず、貴重な歴史スポットが多くありますので城址公園を中心に、是非色々なスポットを巡ってみて下さい!

記事の訪問日:2021/8/28


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