
このブログでは特に英語教育に力を入れていない公立小・小学3年生の英語の授業内容をお伝えします。
小学校の英語教育は2011年から始まり、2020年の教育大改革で教科として小学校で行われるようになりました。それにともない小学3年生からも教科としてではなく、外国語活動として週1回授業が行われています。私立や一部の公立小学校では英語教育に力を入れていますが、普通の公立小学校の英語教育がどのようなものが行われているかあまり情報はありません。
今回は小学3年生の子供が実際に1年間外国語活動をした授業内容や感想についてブログで紹介します。
小学3年生の英語教科書「Let’s Try」を紹介

子どもの小学校では「Let’s Try」を英語の教科書として使用しています。ちなみに地域によって使っている教科書が異なります。調べてみると教科書を使っていない地域もあるようですね。

ユニットは1~9まで。コマ数は週1回。年間35時間学びます。我が家の子の学校では授業のほとんどはこの教科書を使って進めるそうです。

ユニットのページは大きな絵が描いてあり、習う範囲の英語がちょろっと書かれています。ネイティブの先生が必ず参加するようでネイティブな発音で先生が音読します。

学習する英語にちなんだ遊びも紹介されています。それに沿って英語を使った遊びや会話を楽しみながら学習する意図のようです。

教科書の最後には果物や食べ物の単語が紹介されています。全体的に非常に簡単でほとんど英語が書かれていません。文法など一切登場しないため、教科書というよりか赤ちゃん用の絵本に近い印象。いままで英語にふれていない子でも普通についていけると思います。
英語の教科書はどれほど活用?

授業では必ず教科書を使用していたそうです。ただし、教科書を使って音読などは一切せず、日本語でやり取りしているだけとのことでした。教科書は使っているけど、活用はあまりされていなかったようです。
小学3年生の英語の授業内容(英語教育力入れてない公立小)
英語の授業は教室を変えて授業をしていました。先に説明しましたが、ネイティブの先生も必ず参加していたそうです。教室を変える理由としては英語で書かれた絵や文章が専用の教室では掲示されているからとのことです。音楽室みたいなイメージですね。
授業では文法や単語の練習など一切取り組まず、英語を交えた遊びがメイン。英語カルタではタイガーと先生が発音して、タイガーの絵を探します。ただし、絵の下に書かれているのは英語ではなく日本語。英語の単語を覚えることはできません。

また、息子は英語を先取りしてますので上記写真では「I like to speak English.」と書いていますが、授業としては英語は一切書かなかったとのことでした。また、書かないだけでなく音読したり、口に出したりすることも一切なかったと言っていました。

ただし、それなりに教育熱の高い地域柄か、クラスメイトの半分くらいは塾などで英語先取りしており、幾人かは英単語や簡単な文は書ける……らしいです。具体的に言えば、小学生児童の英語レベル的には小6までに英検準2or3級取得も先取りしてるのであればなんら特別感がありません。教育熱がそれなりに高い地域では小学校の英語の授業レベルと小学生の英語レベルが剥離している可能性も。このままでいいのでしょうかね?
英語の先生は担任とは別
子が通っている公立小学校は専任の英語教師がいて+ネイティブの外国人も在籍しています。一方、SNSを調べたところ、専任の英語教師がいない学校も多く、担任の先生が悪戦苦闘しながら授業をしている声も散見されますので、子が通っている公立小学校はまずまず恵まれているのかもしれません。
英語を習っていない初心者だけど大丈夫?
公立小学校の英語は楽しむことをメインにしているため、授業についていけないことはありません。特に小学3年生は英語を読み書きしないため、とても簡単です。授業というより遊びに近いですね。
学校の授業で英語は覚えられる?
子どもから英語の授業内容を聞いている限り、英語を覚えるのは厳しそうです。子どもに話を聞いても「あんな授業で覚えるわけないじゃん」とのこと。実際に授業を介して英語を習得したような友達はいなかったそうです。実際に書かないと覚えないとも話しており、英語に取り組んだことのない小学生からすると安心できる反面、英語習得としては問題のある教え方だと思います。
ネイティブの先生は参加するの?
ネイティブの外国人先生は毎回参加していて、ネイティブな発音で音読もするそうです。ただし、黒板を使って英単語や英文を書くようなことはやらないですし、教科書を一緒に音読するようなこともないので耳から聞いてネイティブな発音覚えるのは難しいとのことでした。また、学校によっては専任の先生もいないですし、ネイティブ発音の外国人講師もいません。学校によって教育内容が異なるのも問題ですね。
小学校英語の良いところ・イマイチなところ
小学校英語のいいところといまいちなところを分けてみました。
小学校英語の良いところ
- 英語を勉強したことがなくても授業についていける
- 授業は楽しい(=簡単)ので英語嫌いにはならない
- ネイティブの発音を聞ける
英語をいっさい取り組んでいなくても授業に遅れることなく、授業が遊びに近いので英語嫌いになることはありません。また、外国人講師がいればネイティブな発音を聞くことができる点は良いのかもしれません。
小学校英語のイマイチなところ

- 小学校の英語の授業で読み書きができるようにならない
- トラベル英会話みたいな内容なので文法は全く理解できない
- 英語を進める順序に一貫性がない
- 中学英語とのギャップがある
小学3年生の英語の授業では、読み書きをしないため、英語の読み書きはできるようにならないと思います。
また、外国語を習う順序にも一貫性がなく、アルファベットがなぜかユニット6。そして、Who are you?という内容を勉強するとしたら単語ごとに覚えるのではなく「あなたはだれですか?」と英文法ひとまとめで覚えるので、トラベル英会話を丸暗記しているようなイメージ。そのフレーズを書くこともないので授業が終わればすぐに忘れてしまう内容になっています。中学校では英文法をバリバリ勉強するので、小学校の英語ではギャップに苦しみそうです。
公立小学校の英語授業は学校によって大きく異なる
公立小学校の英語授業は他の教科と異なり統一されていません。現状としては小学5・6年生ではテストはありますが、リスニングテストが主体。そのため、学校によって授業内容に大きな差があります。英語に力を入れている学校であれば、英文法や英単語を学習しますが、全くやらないところも多いです。子供が入学する学校が英語に力を入れているかは運です。
中学校でも困らないためには家庭学習は必須
小学校英語と中学校英語は文字通りレベルが違います。小学校の英語授業を経ても、とてもじゃないですが学校だけで対応するのは不可能です。そのため、中学英語に苦しみたくない場合は、英会話教室や英語塾で英語(読み書き文法を特に)をがっつり先取教育するのは必須だと言えます。
また、外部で英語を学習させるつもりがないのであれば、家庭学習で対応する必要があります。おすすめの英語ドリルを紹介するので参考になれば幸いです。
小学生におすすめの英語ドリルを紹介
家庭で使用する際におすすめしたいドリルをまとめました。
ドリルの王様

非常に難易度が低くて、英語初心者におすすめしたいドリルです。問題が簡単なので英語が苦手でもゆっくり取り組むことができます。
小学英文法 パターンドリル

英文法を繰り返し書いて覚える形式の問題集。中学英語ドリルのカンタンバージョンと言える内容であり、本書を繰り返すことによって中学英語の準備ができます。
おさえておきたい英語のルール1

くもんのいっきに極めるシリーズの英文法バージョン。段階を踏んでしつこいくらい何度も書いて覚えるのが特徴です。