20代の頃、「先生」と呼ばれる職業に憧れて超難関の国家試験に挑んでみたものの敢え無く惨敗。
いわゆる「侍業」の弁護士や公認会計士は雲の上の存在で、ひとたびその称号を手にすれば大金を稼ぎ続けられ一生安泰と言われる職業だったから。
しかし今、弁護士や会計士でさえ職が見つからない職業難の時代に陥っている。
超がいくつも付くぐらい熾烈な倍率をかいくぐり勝ち取った称号なのに使えない、使いたいのに使う場所が見つからないという新時代に突入しているのです。
数年前、地元のスーパーで臨時バイトした時に出会った弁護士さん。
いや、正確には弁護士の資格は持っているが研修でお世話になるべき弁護士事務所に所属できず、ずっとアルバイトをしてしのいでいるのだという。
私には弁護士の友人がいる。
小学生以来の親友でちょうど法科大学院制度ができる直前、弁護士になってしまった凄い奴。
彼らの時代は幸運にも、研修でお世話になる弁護士事務所がいくつか見つかったし、アルバイトをして順番待ちという意味不明な行動に出る必要もなかった。
弁護士が供給過多に陥ったのは、もちろん法科大学院制度が始まったから。
親友は北海道大学を一発で合格したほどの頭脳明晰な人物で、それでも弁護士試験は2年かかった。
(税理士試験にすら通らなかった自分にしてみれば、2年でもスーパーマン)
あまりにも難関な弁護士試験を緩和するため、大学院に入れば8割が弁護士になれると政府が謳ったせいで、志願者が殺到し、結果必要以上の弁護士資格保有者が世に放たれた。
法科大学院制度ができてから、多くの業者が波に乗るべく大学院を作ったが、結局は見る影もありませんよね?
かつて私が会計士になれば一生安泰で失業もしない、と考えたのはもはや昔の話。
会社員の身分でいれば、上限は決まっているもののある程度の給料をもらえた優秀な人物たちも挙って未来の「先生」を夢見て国家資格に挑んでしまいました。
国をあげた資格ビジネスの闇が今も残ってるのです。
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