旅拝

過去の旅の記録です。

四国巡礼編(18)菩提の道場(1)観自在寺(40番札所)

 【菩提(ぼだい)の道場(愛媛県)】



 [第40番札所:平城山(へいじょうざん) 薬師院 観自在寺]

・御本尊:薬師如来
・創建年:(寺伝)大同2年(807年)
・開基:(寺伝)空海
・住所:愛媛県南宇和郡愛南(あいなん)町

※別称:四国霊場の裏関所(寺)



 お遍路22日目。
 午前7時前に39番札所延光寺を出発。今日の目的地40番札所観自在寺までは約28kmの道のりだ。



 伊予の国(愛媛県)に入ったのは午前10時半頃だった。ここからは菩提の道場となる。

 今回の旅に出る前、日本全国47都道府県で未踏の地が高知県愛媛県だった。愛媛に入った時に気分が高揚するのを感じた。一体この地で何が待っているのだろう。



 道中、温泉(一本松温泉あけぼの荘)を発見。ここから観自在寺まで10km以上歩く為、体を洗っても再び汗をかくと思われたが立ち寄ることにした(入浴料400円(当時))。
 二日ぶりのお風呂はとても気持ち良かった。

 スッキリして再び歩き出すと、道中地元の方から和菓子を頂いた(お接待)。有難く頂戴して先に進む。
 愛媛に入ってからテンションが高くなっているせいか、自分にとってラッキーなことが続いた。



 私の個人的な経験則になるが、行きたかった場所を訪問した時、そこでワクワクするようなことが立て続けに起こった(特に何年も前から旅行の準備をして意識・気持ちを向けていた場所にようやく辿り着いた時には、貴重な経験をすることが多かった)。
 (テンション高めで目的地を訪問した際、)気分が更に高揚する理由は人との出会いや出来事、得られる情報等と様々だが、現地を訪れた際期待以上の感動を得られることが多かったと思う。
 それは旅という非日常の世界で起こりやすいことなのかもしれないが、日々の生活の中でも心のあり方次第で上記のような状況を作り出せるような気がする。心躍るような心理状態であれば行動も変わり、その結果も変わってくるのではないだろうか。



 (追記)

 書きながら思い出した言葉があったので、書き記しておきたい(誰の言葉か忘れてしまったが、ネットで調べたところヒンドゥー教の教えのようだ)。

 意識が変われば行動が変わる。 
 行動が変われば習慣が変わる。
 習慣が変われば人格が変わる。
 人格が変われば運命が変わる。
 運命が変われば人生が変わる。

ウィリアム・ジェームズ(1842年~1910年)(哲学者・心理学者)も同じような格言を残している。

 (以上、追記)



 午後16時過ぎに40番札所観自在寺に到着。

 寺伝によると、大同2年(807年)に平城天皇の勅願により弘法大師が一本の霊木から本尊の薬師如来、脇持の阿弥陀如来十一面観世音菩薩の三尊像を彫り、寺院を開創した。
 また、残った霊木に南無阿弥陀仏と彫り、庶民の病根を除く祈願をされたと伝えられている。



 観自在寺で印象に残っているのは八対仏だ。

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 昭和53年に十二支守り本尊として彫られたらしいが、もっと年季を感じさせる佇(たたず)まいだった。



 (千手観音菩薩(子年)(向かって右)、虚空蔵菩薩(丑・寅年)(向かって左))

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 (文殊菩薩(卯年)(向かって右)、(左)普賢菩薩(辰・巳年)(向かって左))

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 (勢至菩薩(午年)(向かって右)、(左)大日如来(未・申年)(向かって左))

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 (不動明王(酉年)(向かって右)、阿弥陀如来(戌・亥年)(向かって左))

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 この日も寺院の通夜堂に宿泊する許可を頂いた(感謝)。
 明日に備え、早めの就寝。

 観自在寺は1番札所霊山寺から最も遠くにあることから「四国霊場の裏関所」と呼ばれているが、旅の折り返し地点を順調に発つことが出来そうだ。





(旅した時期:2006年)

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