老人ホームを探すには?元気な人だからこそ探すべきその理由。

高齢者医療
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こんにちは。

企業勤めの内科医ヒロスケです。

先日、敬愛する祖父が他界しました。

103歳でした。

いなくなった寂しさもありますが、それ以上に苦しむことなく最後の時を迎えた

そんな安ど感もあります。

祖父はいわゆる老人ホームに入っていました。

一昔前は老人ホームなんて姥捨て山のような印象を持っていた人もいました。

しかし、今は全く異なります。

祖父が入居していた老人ホームのスタッフの方々には感謝しかありません。

本当にお世話になりました。

私のそんな経験から、お勧めの老人ホームの使い方を紹介します。

ご両親が高齢の方や介護に不安をお持ちの方の御役立てれば幸いです。

 

まずはなぜ老人ホームに入ったのか?からお話しますね。

祖父が老人ホームに入ったキッカケ

祖父は基本健康な人でした。

103歳という年齢ですが、白内障以外で病院にはかかっていません。

内服していた薬はゼロ

介護保険の要支援すら却下される頑強な高齢者

日常生活は完全に自立していました。

そんな祖父ですが、妻(私にとっては祖母)が入院した時に老人ホームへの入居を決断します。

今から7~8年前の話

ずっと夫婦で過ごしていましたが、祖母が入院し、退院後に介護が必要になります。

祖母の介護を自分がすることに限界があることに気づいてくれました。

体力的に限界だったのかもしれません。

ここはプロに頼もう、と。

祖母だけが老人ホームに入るという選択肢もありましたが

祖父の一人暮らしも心配でしたので、一緒に入居できる施設を探しました。

当時祖母は要介護2

全く介護を必要としない祖父と一緒に受け入れてくれる施設を探しました。

そんな折、祖父の家の近くに新しい老人ホームができたと聞き、見学の申し込みをします。


老人ホームへの入居の決め手

どんな人も現状の生活を大きく変えるのには勇気が必要

特に何十年も住んでいた家から離れるのはもっと勇気が必要

そんなときに家から歩いていける老人ホームが出現します。

足腰がしっかりしている祖父は庭の手入れが心配

だから昼間は家に帰って、夜は老人ホームで夕ご飯を妻と一緒にできる。

食事はホームが提供してくれるので安心。

そんな老人ホームはまさに理想的でした。

入居して1~2年は昼は家、夜は老人ホームといった生活を楽しんでました。

実際に祖父が入居していた老人ホームは、夜間を除けば出入り自由。

食事も何も言わなければ準備してくれますが、

外食に行くことを前もって言っておけば問題なく外食にも行けました。

だから時々夕食に誘って外食することもありました。

コロナ禍からは外出は困難になりましたけどね・・・・

老人ホームに入居するにあたっての心配

元気なうちは心配はない。

 

でも大きな病気をきっかけに寝たきりになったら?

認知症がひどくなったら追い出されない?

そんな心配は誰しも持っていると思います。

そんなときに必要なのが、老人ホームに関連施設があるか否か

 

老人ホームを始めとする介護施設にはどうしても介護度によって設備の差が生じます。

例えば寝たきりの方の入浴にはそれ相応の設備が必要です。

 

だから初めに入居した老人ホームが終の住まいになるとは限らない。

ただ関連施設を有する老人ホームであれば、介護度に合わせて施設を転居することが可能になります。

実際に老人ホームに入ってから介護度が徐々に増していく祖母の対応を施設は円滑に行ってくれました。

最終的に祖母は施設を変わることなく他界しましたが、何かあっても対応してくれると信じることができたので家族一同安心していました。

老人ホームって何歳から入るの?

祖父母は二人とも90歳を超える押しも押されぬ高齢者でしたが

実は祖父母が老人ホームに入るときに私の母も一緒に入居しています。

私の母は元来病弱で、父は私が大学生の時に他界して、母は祖父母と一緒に暮らしていました。

ですので、祖父母が老人ホームに入るタイミングで一緒に老人ホームに入りました。

当時70歳でした。

 

でも、珍しくないんですよ。

定年退職してすぐに老人ホームに入る人は結構います。

私も同じ70歳くらいで入っても良いなと思ってます。

旧来の閉鎖された不自由な老人ホームではなく

開かれた自由な老人ホームは、3食用意してくれる寮のようなイメージの方が近いと思います。

食事の心配がなくなるので、空いた時間は趣味の時間に使えます。

実際に私の外来の患者さんの中には夫が死んだ機に老人ホームに入った患者さんがいます。

その方は老人ホームに入居後は趣味に没頭して若返ってます。

 

日常生活のサポートは?

食事は入居時に希望すれば三食用意してくれます。

掃除は別料金でしたが、お金さえ出せばやってくれるんです。

介護保険が利用できれば割安になります。

近くにコンビニやスーパーがあれば、買い物も自由。

自分で食材を買ってきて、自室の簡易的なダイニングで料理もできちゃう。

下手したら、老人ホームから出勤してる人もいるかも?

って、笑い話じゃなくてそんなお話も聞きました。



老人ホームを探すタイミング

病院勤めの経験から言うとほとんどの人が探すタイミングが遅すぎます。

ほとんどの人が病気になってから探し始めます。

しかし、何かしらの障害を有し、介護度が高くなればなるほど見つかりません。

選択肢が狭くなれば狭くなるほど、満足いく施設には行けません。

少なくとも老夫婦の片方に支援が必要になったら、もうゴーサインです。

それでも、むしろ遅いくらい。

 

足が痛い

腰が痛い

血圧が高い

糖尿病を指摘された

 

今あなたのご両親のどちらかに持病があるなら

老人ホームを探すことを強くお勧めします。

片方が元気だから大丈夫

なんて、思っていたら大変なことになります。

どっちが先に病気になるかなんて誰も分かりません。

はっきり言いますが

ピンピンコロリなんて、90歳以上長生きした人だけの特権です。

70代での病気は、家族が受け入れない限り病院は全力で治療します。

結果、寝たきりの要介護5の患者になっても、です。

 

そうなっては受け入れの施設は選択はありません。

受け入れてくれるだけマシ

そう思うしかなくなります。

 

誰も(家族)が安心できる老後を送ってもらうには老人ホームは有効活用しましょう。

そして、本人が満足いく時間を過ごすためにも老人ホームは有効です。

ご自身のご両親に老人ホームをお勧めするのは気が乗りませんよね。

だからちょっとづつでも、その選択肢があることを提示しましょう。

そしてすぐに入居するつもりがなくても、元気な内に一度は見学に行きましょう。

あなたもあなたのご両親も老人ホームのイメージが変わります!

 

最後に、祖父母の晩年は老人ホームの中でしたが

施設の優しく明るいスタッフの皆様のおかげで幸せであったと思います。

実は母も既に他界しています。

母も施設のスタッフの方に大変お世話になりました。

お葬式にスタッフ代表の方が「残念です」とあいさつに来てくれました。

何をおっしゃるのでしょう。

私たち家族からすると感謝しかありません。

本当にありがとうございました。

私たち家族はとても良い施設に巡り合えたのだと思います。

ただ良い施設は、こちらから探さなければ出会えません。

どうか、老人ホームに偏見を持っている方

またまだまだ先の話と検討を先延ばしにされている方

早め早めの行動が大切です。

そのことをお伝えしたくて記事を書きました。



 

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