人類を救う 100万人の法華経入門 『妙法蓮華経譬喩品第三』について 84 | 中杉弘の人間の探求

中杉弘の人間の探求

思想・哲学・歴史・宗教の宝庫!読めば読むほど面白い!鋭い切り口で一刀両断。中杉ワールドへようこそ。

87 ※仏道修行とは、質直柔軟の心が大事です。「仏様、有難い説法を説いていただき、有難うございます」と素直に思う人が質直柔軟です。

 

 

 

人類を救う 100万人の法華経入門 『妙法蓮華経譬喩品第三』について 84


 「若し人曾(かつ)て 億百千の仏を見たてまつりて」
 もし人あって、億百千の仏を見奉りて、
 「諸の善本を植え 深心堅固(けんご)ならん」
 諸々の善本を植えて、深心堅固ならん。
 「是の如き人に 乃ち為に説くべし」
 かくのごとき人に、すなわちために法を説くべし。生まれてくるたびに仏を礼拝して、「有難い仏様だ」と言って、信心が堅固な人のために妙法蓮華経を説いてあげなさい。
 「若し人精進して 常に慈心(じしん)を修(しゅ)し」
 もし人が精進して、常に慈悲心を修して
 「身命を惜まざらんに 乃ち為に説くべし」
 身命を惜しまず、すなわちその人のために法を説くべし。これが不自惜身命(ふじしゃくしんみょう)です。「自らの身命を惜しまず、仏道を求める」という人のためにこの経を説くのです。
 「若し人恭敬して 異心あること無く」
 もし、人が尊敬して、疑いの心なく、
 「諸の凡愚(ぼんぐ)を離れて 独り山沢(せんたく)に処せん」
 諸々の凡人の愚かを離れて、一人山の中に住して、
 「是の如きの人に 乃ち為に説くべし」
 かくのごときの人に、すなわちために法を説くべし。山の中にいて、仙人のような人がいたら、この法を教えてあげなさい。
 「又舎利弗 若し人有って」
 また舎利弗よ、もし人あって、
 「悪知識を捨てて 善友(ぜんぬ)に親近するを見ん」
 悪知識を捨てて、善友に親近するのを見たのです。悪知識とは、法華経以外の教えです。「禅宗が一番優れている」「般若心経が一番優れている」というのは、悪知識です。
 「是の如きの人に 乃ち為に説くべし」
 かくのごとく人に、すなわちために法を説くべし。悪知識を捨てる人がいたら、法華経を説いてあげなさい。
「若し仏子の 持戒清潔(しょうけつ)なること」
 もし、仏子が戒律を保ち、心が清浄ならば、
 「浄明珠(じょうみょうしゅ)の如くにして 大乗経を求むるを見ん」
 心が明珠のような人で、大乗経を求める人を見たならば、
 「是の如きの人に 乃ち為に説くべし」
 かくのごとの人に、乃ちために法を説くべし
 「若し人瞋(いかり)無く 質直柔軟(しちじきにゅうなん)にして」
 もし、人に怒りが無く、心が素直で、柔軟に仏様の仏法を聞いて、「わかりました」という人がいたならば、法華経を説いてもよいのです。「それは違うでしょう!」という人がいたら、それは質直柔軟の反対です。仏道修行とは、質直柔軟の心が大事です。「仏様、有難い説法を説いていただき、有難うございます」と素直に思う人が質直柔軟です。
 「常に一切を愍(あわれ)み 諸仏を恭敬せん」
 常に一切衆生を憐むのです。「ラクダになったり、ロバになったり、蛇になる衆生もいるのだな。可哀想な衆生だな。私は諸々の仏様を供養していきます」という人です。
 「是の如きの人に 乃ち為に説くべし」
 かくのごとき人のために法華経を説いてあげなさい。根性曲がりには、法華経を説いてはいけません。

 「復仏子 大衆の中に於いて」
 また仏子は大衆の中において
 「清浄の心を以って 種々の因縁」
 清浄の心をもって、種々の因縁を説き
 「譬喩言辞(ごんじ)をもって 説法すること無碍(むげ)なる有らん」
 譬喩の言葉をもって、説法することをとどこおらせてはいけません。
 「是の如きの人に 乃ち為に説くべし」
 かくのごときの人のために法を説くべし。非常に素直な人で、仏法がわかり説法をしている人でも、妙法蓮華経はわかっていません。その人のためには、妙法蓮華経を説いてもよいのです。

偉い人間は、このような人です。法華経はこの上にあるのです。菩薩の位までいっていない人間に説いても、法華経は全くわかりません。仏教を求めてきた立派な人、柔和忍辱の人、戒律を保っている人でも、法華経を知らないと菩薩までしか登ってこられません。

そのような人には、「この上には、まだ法があります。妙法蓮華経という法がありますよ」ということを教えると、「ハッ、わかった!」と悟るのです。コメント名「青い雲の上から」さんがそうです。一つわかれば、みんなわかってくるのです。

「仏法とは、そのようなものだったのか!」とわかってくるのです。(85に続く)

 

 

『妙法蓮華経譬喩品第三』

若し人曾(かつ)て 億百千の仏を見たてまつりて

諸の善本を植え 深心堅固(けんご)ならん

是の如き人に 乃ち為に説くべし

若し人精進して 常に慈心(じしん)を修(しゅ)し

身命を惜まざらんに 乃ち為に説くべし

若し人恭敬して 異心あること無く

諸の凡愚(ぼんぐ)を離れて 独り山沢(せんたく)に処せん

是の如きの人に 乃ち為に説くべし

又舎利弗 若し人有って

悪知識を捨てて 善友(ぜんぬ)に親近するを見ん

是の如きの人に 乃ち為に説くべし

若し仏子の 持戒清潔(しょうけつ)なること

浄明珠(じょうみょうしゅ)の如くにして 大乗経を求むるを見ん

是の如きの人に 乃ち為に説くべし

若し人瞋(いかり)無く 質直柔軟(しちじきにゅうなん)にして

常に一切を愍(あわれ)み 諸仏を恭敬せん

是の如きの人に 乃ち為に説くべし

復仏子 大衆の中に於いて

清浄の心を以って 種々の因縁

譬喩言辞(ごんじ)をもって 説法すること無碍(むげ)なる有らん

是の如きの人に 乃ち為に説くべし

 

よろしければクリックしてくださいね!

        ↓↓↓ 

人気ブログランキングへ

 


人気ブログランキング

 

 

『中杉弘の徒然日記』も、お読みください。

      ↓↓↓

https://ameblo.jp/nakasugi-hiroshi