人類を救う 100万人の法華経入門 『妙法蓮華経授記品第六』について 11 | 中杉弘の人間の探求

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127 ※ライオンよりも強い動物はいませんが、お腹の中にいる懐中によってライオンは死んでしまうのです。懐中も生きています。畜生界に生きているということは、何処まで行っても殺し合いです。殺し合いの輪廻の中に生きている衆生を畜生界と言います。

 

人類を救う 100万人の法華経入門 『妙法蓮華経授記品第六』について 11

 

 「是の須菩提は当来世に於いて、三百万億那由他の仏を奉覲して、供養、恭敬、尊重、讃歎し、」(続き)

「大金持ちになりたい」「社長になりたい」などという夢に生きている人は、実在の世界に生きているのです。消えない世界に生きている人は、「あの人は地獄界だな」と見ているのです。

ヤクザを見たら、「羨ましい」などと思っている人は、畜生界です。それは、人間の格好をしていても、心の中は畜生です。そのように見ていくのです。

アフリカに行くと飢えで苦しんでいる人達がいます。それは、餓鬼界です。餓鬼界があるから、そのような所に生まれてくるのです。

「畜生は残害とて互に殺しあふ」(新池御書)と言うのです。鶏と蛇が出くわすと、小さい蛇ならば、鶏が食べてしまうのです。その鶏を人間が食べてしまうのです。人間は何に食べられてしまうのかというと、コロナウイルスなどの細菌に食われてしまうのです。コロナウイルスも生きています。人間が細菌に食べられてしまうのです。

輪廻とは、そのようになっているのです。ライオンよりも強い動物はいませんが、お腹の中にいる懐中によってライオンは死んでしまうのです。回虫も生きています。畜生界に生きているということは、何処まで行っても殺し合いです。殺し合いの輪廻の中に生きている衆生を畜生界と言います。

地獄は苦しみです。餓鬼は食べ物がなくて苦しみ、「欲しくて、欲しくてたまらない」のです。畜生は互いに食らい合い、修羅は闘争です。人間が戦争をするのは、修羅界です。「ぶっ殺してやるぞ!」というのは修羅界です。

仏法で物事を見ることができる人は、「修羅界の衆生が戦争をやっている」「アフリカでは、餓鬼界の衆生が苦しんでいる」と見ていくのです。地獄に堕ちて苦しんでいる人は、地獄界です。このように見ていくのです。

これが仏法の物の見方の第一歩です。仏法の見方では、Aさん、Bさんという人物で見ていません。仏法は、人間、鳥、猿ということを区別していません。全ての生命を合わせて「衆生」というのです。人間も衆生です。人間だけが特別な存在ではありません。あらゆる生命あるものが衆生です。

衆生には、有情と非情があります。有情とは、「切ると痛い」ということです。情があるから有情の生命体です。非情は情がありません。情がないものは草、花、石などです。草や木を切ると「痛いよ」とは言いません。これらは非情界の生命です。

有情の生命は切ると血が出て「痛い」という感覚があります。仏様は有情の生命、非情の生命、動物、人間も一体のものとして見ているのです。そのような見方ができるだけでも、一歩、二歩、三歩前進しているのです。それだけ実存に近づいているのです。

地獄界、餓鬼界、畜生界、修羅界は消えません。現実にそのような世界があります。ある法のことを実存といいます。このように衆生を見て生活していくのです。これを見ていくことを即身成仏と言うのです。ある日、いきなり生まれて、物心がついたら「悟った」というものではありません。

日常生活の全てを十界と見ていくのです。ヤクザが来ても、「カッコイイお兄ちゃんが来た」とは思わないことです。「この人は、修羅界だな。修羅界と畜生界が歩いている。あの角ばった歩き方を見て御覧なさい。あれは、修羅界の歩き方だ」と見ていくのです。

アフリカの難民がご飯を食べられなくて死んでいくのは、餓鬼界なのです。可哀想ですが、餓鬼界に落ちてしまったのです。餓鬼界はこの世界の実存としてあるのですから、そのような世界が現出したのです。

現出してくる世界は、十界以外の何物でもありません。そのように心得て、日常生活の中で十界がわかるようになったら、それが即身成仏です。その段階で、仏になっているのです。

「社長になりたい」「プロ野球の選手になりたい」などと、いくら思っても、その先に待っているものは地獄、餓鬼、畜生、修羅の四悪道です。仏界から世界を見ることができなければ、実存の世界は得ることはできません。(12に続く)

 

 

『妙法蓮華経授記品第六』

是の須菩提は当来世に於いて、三百万億那由他の仏を奉覲して、供養、恭敬、尊重、讃歎し、(続き)

 

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