滝の上に水現れて落ちにけり
「もみじの天ぷら」で有名な大阪・箕面公園の晩秋は枯葉が舞い、やや肌寒い一日であった。
大阪から最も近い観光スポット「箕面大滝公園」には今年で最後となる紅葉を見定めようと阪急「箕面」駅・山麓から箕面大滝までの3キロ余りの一本道を息を切らしながら次から次と登ってきては滝の水しぶきに歓声を上げる。
季節は見ごろを過ぎてやや枯れ始めてはいるものの、「コロナ」の鬱憤を晴らしているように見えた。
潺湲の音が自由に聴き出され、その急造の小渓流の響きは、眼前に展開している自然を、動的なものに律動化し、聴き澄している復一を大地ごと無限の空間に移して、悠久に白雲上へ旅させるように感じさせる。
まさしくその通りだ。