196年の歴史を感じるチョコレート。【LOVE COCOA】

2020年11月19日木曜日

タブレットのこと

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英国展で買ってきたタブレット、第二段!

LOVE COCOA(ラブココア)

日本公式サイト

イギリスで2016年7月にオープンしたショコラトリー。

創業者のジェームズ・キャドバリーは、なんとあのキャドバリー社の創始者、

ジョン・キャドバリーのひ孫にあたるとのこと。

ジョン・キャドバリーについては、

2019年のチョコレート検定上級を受験する際、チョコレート史を勉強していた時に本で読みました。(そしてヤマを大きく外した🤣)

チョコレート検定2019 上級を受験してきました。




このチョコレートをより美味しくいただくために、

ざっくり簡単に歴史を振り返ってみましょう。

キャドバリー社の歴史


ジョン・キャドバリーが活躍したのは、1847年にジョセフフライがイーティングチョコレートを開発したあと。

食べるチョコレートは開発後も、一般流通には改良と日数が必要でした。

世の中ではまだまだココアが主流。

キャドバリー家は、その時代のイギリスを代表する3つのココアメーカーの1つ(うち一つはジョセフフライのいるフライ家)で、三家は親しい間柄であり、時には技術を共有し、時には競うようにチョコレート製品を開発し発展していきました。


創始者のジョン・キャドバリーがお店を始めたのは1824年。

イングランド中部バーミンガム、小さなチョコレート製造業で、紅茶やコーヒーも扱っていました。

ココアを始めとした飲みものが、当時の労働者の活力として好まれていた、アルコールに代わる健康食品になると考えたからです。

ジョンはこうした禁酒運動の他、少年労働者を使うことを禁止する法令を施行させたり、動物愛護協会の設立に関わったり、

社会運動にも熱心な人物でもありました。


この頃はヴァンホーテンがココアの脱脂を発明する前だったため、

カカオマスはお湯にとくと油脂が浮き、美味しく飲むための媒介粉末が必要なものでした。

カカオマスに何を混ぜたかが、ココア販売店の独自性アピールの方法でもあったのです

ジョンのお店では油脂の分離をなるべく避けるため、カカオマス20%に対して媒介粉末80%(じゃがいものデンプンや小麦など)を合わせたココアパウダーを作っていました。


その後、イギリス人の医者で、植物学者のハンス・スローンの処方箋からヒントを得て、1849年、このココアパウダーに粉末ミルクを混ぜたミルクココアを開発。

これがキャドバリー社の人気商品に。

1854年にはヴィクトリア女王御用達のチョコレート製造業者として認可を受け、

世界最大級のチョコレート工場を作り上げます。


この工場が更に発展したのは、

ジョンが病気の為に息子二人に会社を譲ってから。

1861年にジョンが引退したあと、息子たちはスイスにコンデンスミルクの製造方法を学びに行き、チョコレートに最大量のミルクを投入する方法を模索。

大量生産体制を実現していきます。


そして、イーティングチョコレートを開発したフライ社に先駆けて、

1898年にミルクチョコレートバーを発売

その後も改良を続け、1905年に生まれた『キャドバリーデイリーミルク』というチョコレートが同社のベストセラー商品となり、75年間売上の首位を保ち、国際的なメーカーに成長していきました。

キャドバリーのチョコレートバーは、

20世紀イギリス人のチョコレートの味覚を形成した商品であったと言えます。

このキャドバリーという会社の存在が、児童文学作家ロアルド・ダールの著書『チャーリーとチョコレート工場』の着想を生んだほど、当時の子供たちにとっても影響力の強いものでした。 


参考文献:チョコレートの世界史(武田尚子著)

イギリス人とチョコレートーイギリスの食文化

ロアルド・ダール『チャーリーとチョコレート工場』 - 愛知大学


そしてその血を受け継いだLOVECOCOAへ

こうして歴史を振り返ると、

約196年前から今に繋がっているのか、とかなり感慨深い気持ちになります(´;ω;`)

チョコレートのパッケージには、ラブココアの創設者、ジェームズ・キャドバリーさんのメッセージが綴られていました。

−OUR STORY−

"Inspired by my great-great-great grandfather John Cadbury, I created Love Cocoa with the purpose of making great tasting chocolate, in a way that is loved by you, the planet, and its people."

- James Cadbury, Founder J Cadbury

私たちのストーリー

"私の高祖父であるジョン・キャドバリーにインスパイアされ、皆さんと地球、その人々に愛される美味しいチョコレートを作ることを目的に、ラブココアを設立しました。"

ジェームズ・キャドバリー

創設者 J・キャドバリー


また、

SLAVE FREE(奴隷なし)

ORIGIN SINGLE(シングルオリジン)

NO PALM OIL(パームオイル無し)

の三文字も掲げられていますね。

素晴らしいです。 

各地から仕入れたカカオ豆は、栽培、発酵、製造まで全てオーガニック製法でチョコレートまで仕上げられていくそう。


それでは、今回購入したチョコレートを紹介していきます!

お試しでミニサイズを購入したので、全部20g!

(早く食べたくて一種類ずつ写真を撮るのを忘れていました。切り取り多めの画像が続きますが、温かい目で見守ってください😂)

COLOMBIAN41% MILK CHOCOLATE

(パッケージ裏面より)

"Single origin chocolate from Colombia combined with lashings of creamy milk to give a soft melting mix of suave flavours & rich aromas."

コロンビア産のシングルオリジンチョコレートにクリーミーなミルクをたっぷりと混ぜ合わせることで生まれた、とろけるような優しい味わいと、豊かなアロマが特徴です。



白黒の牛さんのシルエットがとても可愛い…💕

もったり、コクを感じるまろやかなミルク。

キャラメルみたい。

明治のミルクチョコに似ているかもしれません。

薄いのでスーッと溶けていきます。

チョコレートの香りも風味もしっかりあって凄く美味しい。

きっとみんな好きな味。

EARL GREY 41% MILK CHOCOLATE

(パッケージ裏面より)

"Quintessentially British as subtle Earl Grey cold-pressed Bergamot flavours are blended with silky milk chocolate. Chocolate for tea time!"

コールドプレスした繊細なベルガモットのフレーバーを、シルクのようなミルクチョコレートとブレンドした英国の真髄。 ティータイムにぴったりのチョコレート。



個人的にタータンチェックのようなパッケージがすごくツボ…!(今スコットランド熱が高い)

封を開けた瞬間から、紅茶のめちゃくちゃ良い香りがします。

公式サイトを見るとベルガモットオイルと表記があったので、茶葉が入っているわけではない様子…?

紅茶の渋みもほんのり感じるけど、基本がミルクなのでキャラメル感のほうが強いです。

こちらもスーッととけていきます。舌が幸せ。

HONEYCOMB 41% MILK CHOCOLATE


(パッケージ裏面より)

“Sticky British honeycomb is combined with our single origin milk chocolate from Colombia. Enjoy the comforting sweetness!"

粘り気のあるイギリス産ハニカムに、コロンビア産のシングルオリジンミルクチョコレートを組み合わせました。

心地よい甘さをお楽しみください。



GREAT TASTE AWARD 2018 ★を受賞したチョコレート。

ロンドンで最も好きな蜂蜜に選ばれたBarnes&Webbを使っているそう。

クラッシュした蜂の巣がチョコレート表面に乗っていて、カリッとした食感があります。

チョコレートの裏側は他の二枚の表面と同じ形。

箱の裏側を見ると、ハニーコーム自体は砂糖で出来てるような表記があるんだけど、舐めるとちょっとしょっぱい。

甘みは一番強め。

手で持つとすぐ溶けてくるほど口当たりはなめらか。



歴史と新たな未来の両方を感じる、素晴らしいチョコレート!

キャドバリー社の歴史を知っていると二度美味しいので、英国展で出会ったときにぜひご紹介したいと思ったお店です。

チョコレートは他のラインナップもどれも個性的で、元気が出そうなほどカラフルでした!

これからの動向がとっても楽しみです!

応援しています!!


→英国展2020シリーズ

◆行ってきた編

◆買ってきたものレポ


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