コインランドリーの罠にご注意!
冴えないサラリーマンである隼人は近場のコインランドリーで運命の相手である愛治に恋をした。ある日愛治が使い終わった乾燥機に取り残されている忘れ物に気がついた隼人は、それを持ち去りまだ名前も知らない愛治を想いながら自慰を始め…。
自宅から徒歩5分の距離にあるコインランドリーにくる男に恋をした。
それなりに広いコインランドリーで、本を読みながら乾燥が終わるのを待っていた派手な髪色の今時の男。
一目見た瞬間、俺は彼に恋をした。
*****
それから毎日のようにコインランドリーへと通って、彼が毎週火、木、土にくることを知った。
毎回にならないように、俺は毎週土曜と、隔週火曜にコインランドリーに足を運ぶ。
大体いつも決まった洗濯機と乾燥機を使い、同じ席に座っている彼を少し離れた位置から眺める。
先月は真っ赤だった髪色は緑に変わっていた。俺は今まで一度も染めたことはないけれど、あんなに綺麗に染まるものなんだと感心する。
何よりあの色が似合う人がどれだけいるんだろう、俺には絶対に似合わない。
後からきた俺より先に乾燥を終えた彼は、いつも通り大きなカゴに洗濯物を放り込んでいく。
半分くらい投げ込んだところで着信があった彼はスマフォを肩と頬で挟みながら少しもたついていた。
靴下が乾燥機から落ちたことに気付いていないようだったから、俺はそれを拾って彼に見せた後軽く払って洗濯カゴに放り込む。
カゴを抱えたまま、片手をあげてすみませんのポーズをする彼に笑って頷いた。
通話相手と喋りながらコインランドリーを後にした彼をそれとなく見送り、しばらく本を読んで時間を潰す。
乾燥が終わった洗濯物を大きなエコバッグに詰め込んで帰ろうとした俺の目に飛び込んできた、彼の忘れ物。
初めは靴下かと思って手を伸ばしたが、布を広げるとほぼ紐みたいなパンツがあった。
一瞬彼女さんのかと思ったけれど、よく見れば股間部分が膨らんでいて男用だとわかる。
派手髪のイケメンはパンツも派手だった。
*****
レビューを書く