大学院留学に必要な推薦状の社会人向け取得方法

大学院留学のための推薦状の話は、以前違うところでブログを書いていた際にも思いがけず反応を頂くことが多い話題で苦労する人案外多いのかなあ…という感想を持ったため、改めてまとめることにしました。

学部生からストレートで進学、もしくは研究職志望等、アカデミック畑で食っていこうという人は積極的に支援してくれる教授にあてがあるものかと推察します。今回はそうではない、卒業後数年して留学してみたいと大学院の門を叩くことに決めた人向けの記事です。

卒業後しばらく経っていると教授含め大学の交友関係とまるっと疎遠になっておりそもそもコンタクトが取りづらいことも珍しくないだろうに、推薦状を書いてくれとお願いするだなんて…と気が遠くなる方もいることでしょう。私もそうでした。この段階で私には大学院留学なんかやっぱり無理だったんだ…と思う人もいるのではないでしょうか。そんなことはありません。意志あるところに道は開けます。

イギリス大学院入学に必要な推薦状とは

イギリス大学院へ提出する推薦状ですが、学校によって求める数や条件が微妙に異なっているため、出願の際に各校、各コースごとに確認する必要があります。多くの学校は推薦状を2通提出することを求めることが多いです。パターンとしては、大学関係の推薦者2名からの推薦状を求める学校、職歴がある場合1通は職場関係者、1通は大学関係から求める学校、MBA等の場合は2通とも職場関係者で問題ない学校があるようです。私が最終的に行った大学院のコースは、大学関係の推薦者1名からの推薦状のみで出願ができました。このように推薦状1通のみで受け付けてくれる学校もあります。個人的に聞いたことがないのですが、職場関係者からの推薦状1通のみで出願受付してくれる大学もあるかもしれませんね。

…ざっと説明しただけでも多様な条件が存在していることをご理解いただけるでしょう。ただ、やはり一番多いのは大学関係者から2通要求されるパターンであり、また奨学金申し込みを検討する場合にもこの推薦状は必要になってきますので、2名見つけなければならない、という頭でいた方が無難です。

推薦者探し:りのの場合

私は当時は奨学金応募もしなければならなかった上に、併願校が大学関係者2名からの推薦状を要求していたので出願校と応募奨学金を確定した時点で、職場関係者に1通お願いすると同時に大学関係者2名を探すこととなりました。

…さて、どう探したか。ゼミに所属していたので、1名はそのゼミの教授にお願いすればよいだろうということで大学HPから自分の学科に所属する教授情報を拾い、連絡先のメールアドレスにてファーストコンタクトを取り、大学へ足を運んで推薦状を渡して頂きました。もう1名の推薦人探しをゼミ教授に連絡を取りつつ個人的にやっていたのですがこれがもう鬼のように大変で、当時のシラバスを片手に成績表を見ながらA+(最優)をとった授業の教授優先にコンタクトを取っていましたが、片っ端から断られまくっていました。お断りのメールが来るならまだ良くて、中には返信がない教授もおりました。主な断りの理由としては、その授業でしかあなたのことを見ていないから推薦人としてはふさわしくない、とのことで、やはりある程度長い間授業を取っていた先生等、特別な繋がりがないと難しいようです。本当にこの頃は大学院留学、行けずに頓挫してしまうのではないか?と焦燥しきっていました。最終的に決めた大学が推薦状1通でよかったので、今考えるとそこまで絶望することでもなかったのですが…当時は大問題でした。最終的には、ゼミの教授が私の所属していた学科の、良い成績を取ったことのある授業を担当していた別の教授に話を通してくれて、2通目が手に入ったのでした。

以上を踏まえて、大学関係者から探す際の優先度を以下にまとめました。

探す優先度まとめ

①ゼミや研究室に所属していた場合は、最優先でその教授に相談
②自分の所属していた学科の教授(成績が良かった授業の担当だと尚良い)に相談
③学部長や学部、学科の事務室に大学院留学に行きたい旨を伝え、推薦人を斡旋してもらえるか相談

私はこれをやらずに済みましたが、ゼミ教授がすでに引退している等であてがない場合には真っ先に相談すべきかもしれません。当時ネットの海をさまよっていた際に、学部長経由で推薦状を書いてもらう教授を見つけた、という話も見かけました。
④成績表を確認し、最優を取った授業の担当教授に相談
結局この方法で推薦人が見つかることは私はなかったのですが、ダメ元でやってみるのは悪くないでしょう。

またファーストコンタクトの取り方ですが、通常はメールでよいです。しかし、ダメ元度が高い場合は失礼のない程度に注意はしつつ、電話ができるようなら電話、またオープンアワー等があるようであれば調べて推薦状の下書きまで書いて教授の研究室に直接出向くなど、自分の話を聞いてもらいやすい環境を作る工夫をした方がよいかもしれません。

もしあなたがまだ学生で将来院留学を検討しているようであれば、今からでも遅くないですから特に自分の学科の教授の授業はしっかり成績を取って、できるようであれば懇意にしておきましょう。人との繋がりはいつでも自分の身を助けます。すでに社会人として働いている方で本当に本当にどうしようもない場合は、職場だけの推薦状で出願を受け付けてくれるコースを検討するのも手です。とにかく意思のあるところに道はあります。当たって砕けながら前に進みましょう。

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