不渡りびとの遠吠え・・・

風は吹いているかい・・・
   風をつかまえられたら
      どんなに素敵なことだろう・・・ 

無知は暴力であり、傍観もまた暴力.....

2016-04-18 20:41:22 | Weblog
 まず、熊本地震にて被災された方々に衷心よりお悔やみを申し上げる。

さて、マスコミの報道を見聞きすると、被災地の困窮した状況がリアルタイム的に伝わってく

るが、その伝えられる情報の中で、首を傾げることがある。

例えば、中越地震の際、発生した災害対応に関して、阪神淡路大地震を経験した兵庫県関係の

行政マンの応援を受けたものの、彼らに仕切られてしまい、中越地方の自治体はその当事者

能力に疑問が持たれたため、今回の熊本地震ではそのようなことがないよう熊本、大分県内の

自治体は震災の当事者として、中心の位置にて職務に当たるべきだというコメントがあった。

 おかしなことをいうものである。被災者は手を差し伸べてくれる行政マンの所属は問わな

い。自治体のメンツを優先するべきとも聞こえる上述のコメントを発した者の神経を疑う。

危機管理及び処理能力が不足しているのならば、震災対応経験者、ベテランの行政マンの指導

を受けながら、その経過の中で早急に災害に対処する独自のノウハウを蓄積、構築することが

大切なのだ。為すべきことはすべて被災者のためにある。自治体のメンツのためにあるのでは

ない。震災を経験した各自治体による一連の対応を記した独自の公文書が発刊されている。

その中に今回の熊本地震災害に対処すべき方法論がある。一読するべきである。

 また、現在、被災地で何が不足しているのかというテレビ司会者の問に対して、食住のこ

とを挙げるリポーターがほとんどだが、それよりもっと重要なことがある。排泄問題である。

簡易仮設トイレを数十個単位で各避難場所に設置し、今後の避難地へも同様な対応が必要なの

である。(避難場所と避難地は異なる)もちろん、排泄物の回収方法も関係してくるが.....

被災者の中には体の不自由な人たちもいる。排泄はさらに不自由である。きめ細かな対応が求

められる。

リポーターは仕事が終われば快適で清潔なホテルトイレへ戻る。このことについて触れる者は

いない。真の現場のリポートをする気があるのなら、現場へ一度は寝泊りすべきである。

 これからの復旧、復興には災害がれきの処理なくしてその道を進むことは出来ない。災害が

れきの処理(広域処理も含む)については、東日本大震災において、沿岸部から発生したが

れき処理(内陸部から発生したものを除く)を、3.11震災後3年間で1.800万トンにもおよぶ津

波堆積物を含んだがれきを処理した宮城県の処理方法の教示、提供を被災地は受けるべきでは

ないかと思う。

いずれにしても、災害発生時に国、県の担当職員の大半は現場に入ることはない。市町村の職

員がその対応に追われる。しかしながら、彼らも被災者公僕なのである。つまりは、国及び県の職

員も被災者自身が対応する現場に共に入らなければならないのだ。緊急時に為すべきことはひ

とつしかない。行政サービスの基本に立ち返って、全行政マン総力でことに当たるのだ。

 災害が起こると必ず【頑張ってコール】が沸き起こる。勘違いするのではない。頑張ら

なければならないのは被災者ではなく、御国の被災者以外の民なのである。我々が頑張って支

援を考えていかなければならないのである。被災者は十二分以上に頑張っている。

無知は暴力であり、傍観もまた暴力である。

【頑張ろう日の出ずる我が御国 日本】.......
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