こんにちは、hirokoです。
昨年は東京都写真美術館に行って、売店でふと目にした本がありました。唯川 恵さんの「バッグをザックに持ち替えて」でした。私はそこでは本を買わなかったのですが、早速図書館で予約しました。
目次
唯川 恵さん
1955年金沢市生まれの小説家。数々の恋愛小説を書かれているが、結婚して犬を飼い始めてから東京から軽井沢に移住。犬が亡くなってから登山を始める。
バッグをザックに持ち替えて
唯川さんご自身の登山を始めたきっかけから登山の様子を描いた自伝です。
この本の題名から都会的な生活から自然へ興味を移された感じがして、私自身も登山を始めているので共通点があるのではないかと思って興味を持ちました。
最初は自宅近くの浅間山に登るための訓練登山から始められ、そのうちに浅間山にも登れるようになり、ついには登山家だった田部井淳子さんのエベレスト登頂の話を書くためにエベレストが見える場所まで行く登山までされています。
私はまだまだ登山では初心者で、登山用語やギアや登り方やステップアップの方法など知らないことが多いのですが、この本を読んでこれからどんなことが待っているのか知ることができました。
また高山に登る大変さも本からすごく伝わってきました。
淳子のてっぺん
唯川 恵さんが書かれた、田部井淳子さんの女性として世界で初めて世界最高峰のエベレスト登頂を果たしたことを中心にした伝記です。
この本で印象深かったことが2つあります。
1つ目はエベレスト登頂というと田部井さん個人が最初から登頂する計画を立て、そこに必要なスタッフが付いて行くのだと思っていたのですが、実際は選抜した何人かの女性でチームを作って山に向かい、上に登っていくにつれて体調や向き不向きなどを考えて山頂にアタックする人を選抜するのです。そこには女性だけの集団行動の難しさや高山病、天候、運などの幾重にも重なる難関突破のドラマが繰り広げられています。
これからは誰かが難しい山に登頂できたと聞いたら、そういった裏にある凄まじいドラマも想像できると思います。
2つ目は田部井さんや同行者の家族の絆です。
私には自分自身の家族がいないので、何かをしながらも誰かに会いたいという感情はないのですが、エベレストに登ろうとしていた一行にはそれぞれ家族があり、娘や夫や婚約者などのことを思い浮かべながら会いたい気持ちをおさえて頑張っているところが私と違ってより頑張る力になるんだなぁと思いました。
その他にもこの本を読んでいるとエベレストという未知の世界が繰り広げられていてワクワクしました。是非淳子のてっぺんを見つけてみて下さい。
本とは関係ありませんが、私は田部井さんが訓練されていたという高川山や日和田山に登ったことがあります。また、田部井さんはとても小柄な方だったということで、私も小柄な方で、決してコンパスが長くなくても登山は楽しめるのだなと思えたこと、また妹が田部井さんと同じ大学卒業なことから親近感がわきました。
今年の秋には吉永小百合さんが主役の田部井さん役の映画「てっぺんの向こうにあなたがいる」が上映される予定です。本だけでもその場にいるような鬼気迫ったリアルな感じがしましたが、より臨場感がある作品になっているのではないかと思います。今から映画を観るのもとても楽しみです。
終わりに
唯川さんの作品は恋愛小説が多い中、登山の話があるのはとても異色です。どちらの本も登山を始めたばかりの人、始めようとしている人、登山に興味がない人でも興味深く読める本だと思います。
お時間があれば是非読んでみて下さい。私のように図書館で予約して借りてみても良いと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました(^.^)
こちらもよろしくお願いします↓↓↓
2025.01.27加筆修正済み