日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

ナチズムを呪いながらヒットラーに酷似してきたプーチン氏

2022年05月16日 07時25分25秒 | 政治
 第二次世界大戦でドイツ軍が降伏調印したのは2045年5月8日午後11時1分、ベルリンとの時差1時間のモスクワの時計は5月9日午前零時1分になっていたので終戦記念日がヨーロッパの多くの国とロシアのそれは1日ずれる。
 今年は、このずれた一日のために、ロシアの「戦勝記念日」が特に世界中の耳目を集めることとなった。とりわけ、ウクライナへの侵略戦争について統領ウラディミール=プーチンがどんな顔をして、何を語るのか、わけてもウクライナ侵攻を「戦争」と呼んで宣戦を布告するのか?、布告の相手はウクライナのみか?、他国も入るのか?、はたまた核使用まで口外して恫喝するのか???・・、近年まれにみる鋭い目と耳がモスクワの赤の広場に注がれたが、特に突っ込んだ話は出てこなかった。といって、世界が安堵したわけでもなければ、喜んだわけでもないまま、だったが。
 それにしてもあれから77年たった今、国家行事として平和を祝うべき儀式にあろうことか兵1万人がただただ足を上げ、首を直角にひねって、一糸乱れぬ隊列を組んでまっすぐな道をただただまっすぐに行進するだけのために何週間もかけて訓練をし、あろうことかこれみよがしに戦車・ミサイル・核弾頭・戦闘機に戦略爆撃機まで見せびらかしてやるその情念の発露は一体全体どこから出てくるのか? 加えてプーチン大統領の勝手な論理の10余分に及ぶ近隣諸国を呪うだけの空疎なスピーチ。総じてこの野蛮さにまともな地球人たちは辟易させられてしまったにちがいあるまい。
 この祭典の前日にはウクライナのルハンスク州ヒロホリフカ村の小学校にロケット弾を撃ち込んだロシア軍、その暴虐によってこの学校の地下室に避難していた住民60人が殺害されたと外電が伝えていた。これは、77年前の戦争で呪われるべきナチスの軍隊が行っていた暴虐と何ら変わらず、かつまた、あの戦争はまさにここウクライナが主戦場であったし、人口比で圧倒的な戦傷者を出したのもこのウクライナ(小ロシア)の民であった。その犠牲の上にロシアが「勝利」した記念日であってみればプーチンが取るべき行動は、「ソ連邦ロシア共和国」の盾となって死者を出した味方「ウクライナ」に対して共に「平和」を讃えるべきだったのではなかったか? それが最初から最後まで悪罵だけのスピーチとは? 現代ロシア国には、まるで知性が無いかのようである。
 ナチズムを呪いながらヒットラーに酷似してきたプーチンという独裁者。その口から吐き出す粗雑な言葉を如何とする! そんな思いで外電が伝えるモスクワからの映像に、筆者は5月9日を終日苦り切って過ごしたのであった。
 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿