補聴器LIFE

 

今日は、私が片耳難聴から両耳難聴になって、変わったことや思うことを書いていく。(個人的な経験をもとにしています。)

 

 

まず、私がどのように片耳難聴から両耳難聴になったか知りたい方はこちらから↓

 

 

 

 

片耳難聴→両耳難聴になって、変わったこと

 

①席の位置

「片側にいてほしい」より「口元を見たい」の方が強くなってくる。ゆえに相手の席の位置は「横」から「前」へ変わった。

 

 

②聴覚障害であることを自覚するようになった。

周囲に聴覚障害者がいなかったこと、そして両親も私を聴覚障害として意識していなかったことから、片耳難聴の時は聴覚障害であることを意識したことはほとんどなかったが、両耳難聴になり、③のようにネット等でいろんな情報を得るようになると、「自分って聴覚障害なんだ」と思うようになった。

 

 

③聴覚障害に関する情報をネット等で調べるようになる。

私は両耳難聴になった当時、聴覚障害のことを色々ネットで調べるようになった。両親はあまり調べてくれなかったからか、「自分でなんとかしないと」という気持ちが強かったからかもしれない。

 

 

④どうにもできない場面が増えてくる。聞き返しても聞き取れない場面が増えてくる。

片耳難聴の頃は工夫したら聞き取れてたけど、両耳難聴になった今、工夫しても聞き取れない場面がわんさかある。時と場合によるけど、それほど重要でない場面だと諦めたりする。仕事とかだと「〜ですか?」とか復唱して確認したり・・・。

 

それをたくさん経験して、「筆談をお願いします」とか「聞こえないので〜してくれますか?」など、時間はかかるけど言えるようになる。それを言えるようになるまでの期間が一番苦しいかもしれないのだが。

 

 

⑤聞こえないことを言うか言わないかで迷う。

片耳難聴の頃は初対面の人とかには100%言わなかった。言わなくても工夫すればやってこれた。けど両耳難聴になった今、そうはいかない。友人や職場の人たちを除いて、初対面の人とかに言うか言わないか迷う。大切な手続きとか病院とかは言って、筆談等お願いするけど、私は、流れで行けそう、雰囲気で分かりそうだったら言わないかな・・・。(聞こえないって言ったら悲しい顔や物怖じされることがあまり好きではない)

 

 

⑥音楽番組を見なくなった。

これは本当に人それぞれだと思うけど、私の場合は音楽番組見なくなったなぁ。具体的な理由は、BGMと歌手の声の区別がつかなくなり、ただのBGMを聴いてるみたいになる。しかもそのBGMもよく聞こえないし、音が歪んで聞こえるから面白くなくなった。片耳難聴の頃はよく観てたな~。音楽を嫌いになったわけではない。(今はBluetooth付きの補聴器で携帯とペアリングして音楽を聴いたりする。)

 

 

⑦イヤホンが使えなくなった。

これは素直にそう。使えなくなるというよりは音量マックスで聴くため音漏れがすごい・・・。家や一人でいる分には問題ないが、公共の場ではイヤホンは使えないな。。。

 

 

⑧補聴器や人工内耳、手話という存在を意識するようになる。

③で情報をネットで調べるようになり補聴器や人工内耳手話という存在を知るようになる。

 

 

⑨テレビ等字幕がなければ分からない

今じゃテレビを字幕なしで観るなんて考えられないくらい。私はドラマが好きでよく観るのだけど、その理由を考えてみると、「ドラマが一番字幕との相性がいいから」かなぁと思う。逆に字幕がなかったら面白くないNo.1もドラマかもしれない。

 

お笑い番組やコント番組も好きだけど字幕が遅れてくるのであまり観なくなったなあ。お笑いやコントは好きなんだけどね〜

 

 

⑩雑音に敏感になった

聞こえ具合や聞き取り具合が回りの環境に左右されることが増え、雑音に敏感になった。今考えてみれば片耳難聴の頃も雑音を意識することはあったけど、「○○はうるさいから、○○に行こう」と雑音が理由で店を選んだりすることはなかったな。

 

 

⑪電話が嫌いになった

片耳難聴のときはもう片耳は聞こえてたため、そちらで電話を取れば問題なかったけど、両耳難聴になって電話は避けるようになったし、メールアドレスで問い合わせがあるものはメールで問い合わせるようになった。今はBluetooth付きの補聴器のおかげで負担はだいぶ軽減したけど、それでもやっぱり苦手意識はあるかなぁ。相手の環境?にもよる。聞き取りやすい声か、周囲はうるさくないか。こちらの環境は補聴器で調整可能だけど、相手の環境はどうにもできないな。

 

 

 

逆に片耳難聴の頃から変わらないな〜と思うこと

①横に立ったり歩いたりする時は聞こえる方に立ってもらう。

②分からない時は愛想笑いで誤魔化すこと(時と場合による)

③会話はエネルギーを使うということ

④目覚ましは振動付きがいい

⑤人と行くショッピングモールは苦手

⑥音の方向はいつまで経っても分からない。

 

 

 

できるようになったこと

 

①聞こえないと言えるようになったこと。

片耳難聴の頃は言えない環境だったことが苦しかったな。今は両耳難聴になり必然的に言わなければいけない場面が増えたけど、それでもこれを言えるようになりメンタル面で楽になった。

 

 

②勇気を出せるようになった

①ができるようになると、家のテレビに字幕を付けてほしいと言ったり、聴覚障害の団体や協会の講演会に参加したり、一人で手話のコミュニティに参加したり。踏ん切りがついて、勇気を出せるようになったかな。

 

 

③瞬時に自分の中で予測を立て、双方にとってよい方法を考えられるようになったこと

例えばこの場面だと筆談がベストだな、とか指差ししてもらったらいけるなとか。口元みたらなんとなくわかるなとか。そういうのを判断して、相手にお願いする。一瞬で道筋が立てられるようになった。

 

 

④辛いと言えるようになった

①と被るところがあると思うけど、片耳難聴の頃は聞こえなくて辛いとか言えなかったな~。両親がそういうのあまり受け付けないタイプだったし。小学校でも何かと「大丈夫」って言ってた気がする。今は片耳難聴もフォーカスされてきて、大変だと認知されてきたけど、当時はまだあまりフォーカスされてなかったから、両耳難聴になって、聞こえね~とかうるさすぎて疲れた~とかそういう些細なことも言えるようになった。片耳難聴もれっきとした難聴だし、聞こえね~とか言ってもよかったんだな。

 

 

⑤推測する力がついた

これは良いことかどうかは微妙なところ・・・。会話を単語とかから推測するってことだけど、実際に100%ではないことは確かだから、この推測力を過信しすぎるのも危険だと思っている。が、推測力はついたな。単語ではなくて、かいつまんだ文字だけで判断してるときあると思う。例えばレジ。聞き取れメーカーとかで実際測ることができたら5%くらいだと思うな(笑)

 

 

 

あと何かあるかな〜。

 

 

 

変な能力やけど、たまにこの人片耳難聴かもと思う時ある。行動や仕草で。確認はしないから合ってるか知らんけど(笑)

 

 

 

片耳難聴も両耳難聴も理解や聞こえないと言える環境があるだけで、本当にメンタル面で生活に対する生きやすさが変わってくる。パートナーや家族の方には「片耳だからいいや」とは思わないでほしい。と当事者は語ってみる。

 

 

 

チューリップ本日も読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

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