仕事ができるのに鬱を発症した元同僚(友人)。原因は紫微斗数が教えてくれます。
男性の多くは、日々職場と家庭を往復しながら人生の大部分を費やします。
仕事と家庭、両方が楽しければ最高ですが、なかなか理想通りに進まないのが人生の悲しいところです。
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生徒から絶大の信頼と人気を集めるT先生
生徒から絶大な信頼を集めるT先生の命盤をご紹介します。(本人の了承済み)
命宮「太陽星」、遷移宮「天梁星」
命宮に太陽星があります。輝度は「旺(○)」で元気な太陽です。
性格は明朗活発、そして人に親切です。
組織の長を目指すような野心はなく、性格は大らかで裏表がありません。
職務に熱心で、とことん生徒思いです。ライフワークは、生徒と接することだと決めていて、出世欲は若い頃から皆無でした。
太陽星に化禄Aが付帯します。次の性質と傾向が加味されます。
- 性格がよい、プラス思考、こだわりがない、好印象、好かれる、ほどほどで満足
- 対人関係良好、周囲に人が集まる、人間関係を大切にする、義理堅い
- 好奇心旺盛、人に無理なことを要求しない、受けた恩を忘れない
- 臨機応変に対応できる
- 人や財に恵まれる、成功、幸せ
ここまでは完璧といってよいでしょう。
実際に「とても」を何乗してもよいくらい「いい人」です。
自分の息子の担任になってくれるなら、私は諸手を挙げて喜びます。
さて、遷移宮を見ると天梁星があります。生家を離れて成功する暗示があります。
実家は埼玉なので当たっていると見てよいでしょう。
また、天梁星は指導力を発揮するので教員の仕事は向いています。
文曲星もその資質を助けてくれます。
命宮と遷移宮を見ると、明るくて指導力抜群の素晴らしい先生と断言してよいです。
こんな素敵な先生にも弱点があるのが、この世の非情なところです。
官禄宮「巨門星」が落陥している
仕事を意味する官禄宮を見てみます。
巨門星があります。この星は落陥している(■)ため、悪く働くと何かとゴタゴタが起こりやすいと見てよいです。
ですが、右弼星の助けもあり、語りの才能が豊かな人です。
口先でなく心で語るタイプです。
事実、相当な話し上手で子どもたちの心をしっかりつかみながら、わかりやすい授業を展開します。評判も信頼も絶大なのです。
そうすると、巨門星の悪さは、生徒より同僚に向かいやすいと考えるべきです。
職場の同僚との関係は奴僕宮を見るのが基本ですが、兄弟宮にも象意が出ることがあると私は思っています。
そこには化権Bがあります。
遠慮なく発言し意見して、時として周囲と摩擦が起きるという意味があります。
私が知るTさんは、正義感の強さからひと言多くなる傾向があるのは事実です。
そのため、妬みややっかみを受けたり、足を引っ張られることがないとは言えません。
さらに残念なのは、向かいの夫妻宮にある化忌Dの存在です。
この星は、向かいの宮を冲して痛めつけるので、特に結婚後は仕事の面で大きな苦労の発生が予想されます。
40歳過ぎに鬱を発症
福徳宮に化科C
精神的な病は主に福徳宮を見ます。
福徳宮に化忌Dや自化忌Dがあれば、精神的に大きなダメージを負う時期が到来します。
ですが、Tさんの福徳宮には、化忌Dも自化忌Dもありません。
その代わり、化科Cがあります。次の象意が出ます。
- 優しい性格のため、嫌なことを引きずりやすい
- 自分より、人の感情や気持ちを優先する
- 結婚相手と意気が合い、いつまでも仲がよい
要するに、優しくてよい人過ぎるのですね。
第一印象は、遷移宮にある天梁星の作用からたくましさを感じさせる人です。
精神的に落ち込むタイプには見えません。
鬱に追い込まれた原因を探ると
数年間、鬱で苦しんで休職にまで追い込まれた原因を探るなら、
- 福徳宮にある化科Cの作用
- 福徳宮と加会する夫妻宮の化忌+自化忌D=DーD(必定)
- 官禄宮から夫妻宮に飛び込む向心力A=AーD(必定)
- 福徳宮の隣の宮(田宅宮)のBーC(必定)
加えて決定的なのは10年運の作用です。
- 33歳からの福徳運(精神運)⇒中凶(イライラBと悩みC)
- 43歳からの福徳運(精神運)⇒大凶(鬱状態D)
さらに、43歳からの10年間は、本官禄宮が大限命宮になるため、向かいの化忌Dから冲されて総合的に苦しい時期でもありました。
「ある朝、突然心が崩れた」とTさんは教えてくれました。
すべての自信を失って、心と体がバラバラになる感覚に襲われたそうです。
その日から、心療内科に通い、心のリハビリを受けるという休職の数ヶ月間を過ごすことになりました。
回復祝いで一緒に食事をしましたが、相当ツラい日々を送ったようです。
53歳から小吉運⇒無事に復職
「53歳からの福徳運は、大吉+中凶=小吉だから回復するよ」と数年前に伝えていたのですが、今は元気に活躍しているので本当によかったと思います。
余談ですが、福徳宮に化科Cがある人は、占いやスピリチュアルに興味関心を持つと教わりましたが、彼の場合、そういうものは一切信じません。
それでもやはり、化科C独特の感性の鋭さを持っています。つまり、人の心を読み取るのが速くて正確です。いわゆる直感力の鋭さがあります。
「病気の回復を的中させたじゃないか。占いは当たるんだよ」と私が言っても、
「そんなのたまたま、偶然だよ」と笑います。
でも、それでいいのです。
心が元気なら、占いに頼る必要などないのですから。
彼が占い依存症にならなくてよかったと思っています。
【あとがき】人生の悩みは複合的「田宅宮にも問題が」
親しい知人ですので、ここには書けないこともたくさん知っています。
- 子女宮にある天空星と田宅宮への向心力B
- 田宅宮にある自化C+向心力B=BーC(必定)
- 田宅宮にある擎羊星と火星
これを見れば、原因は職場だけでなかったことがわかります。
現実に、家庭に暗い影が差し込む時期がありました。
暗い影が及んだ原因は命盤を見ればわかる人はわかると思います。
ただし、それは休職の10年近く前に起こった出来事でした。
とっくの昔に過ぎ去った事が、心の奥底に疲れとして残っていたに違いないのです。
Tさんにとって何が必要だったのか、そして今後のことを考えてみました。
言えることは、二つの課題(今世の宿題)を乗り越えたことです。
今後、彼の運勢がどん底に沈むことはなさそうです。
学生時代、宿題を終えると心が晴れ晴れしたものです。
今の彼は、まさにそんな状態です。平常心を保ちながら元気で仕事に励んでいます。
家庭も安泰です。
話を聞いて詳細を知っていますが、後悔する要素は一つもありません。
また、二つの坂道は避けようがない宿命でした。(一つはここには書けません)
だったら、坂道を登り切るしか方法がなかったのです。
そしてTさんは無事に登り切った。
あとは平地にゆっくり降りてくるだけです。
今後は、ツラい坂道を歯を食いしばりながら登ることはないでしょう。
「やれることを全力でやり切った!」と自分を褒めてよいと思います。
もちろん、支えてくれた奥様も。
思えば、何だかうらやましい気持ちさえ沸いてきます。(本人は「冗談じゃない。アンタには無理だ」と言うでしょうけど)
鑑定する度につくづく思います。
紫微斗数命盤を発明した人は驚異的な天才に違いなく、継承して伝えてきた古人たちの功績はとてつもなく偉大だと。
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