【獣医師推奨】おすすめの止まり木|天然木&足のサイズに合う太さを選びましょう

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本記事では、おすすめの止まり木止まり木の選び方を紹介します。

止まり木は安全で足に優しいことが最も大切です。

鳥飼いさんの参考にしていただけると幸いです。

 

 

止まり木の選び方

止まり木の選び方として重要なポイントは、「太さ」と「素材」です。

 

太さ

愛鳥の足に合ったサイズのものを選んであげましょう。

 

人間が人によって足のサイズが違うように、同じ鳥種でも個体によって足の大きさは違います。

 

サイズが合っていないと、足に負担がかかり、足の裏にたこができます。

愛鳥が痛い思いをしないようにサイズ選びが重要です。

 

止まり木の太さは、足で止まり木を掴んだときに、前の指と後ろの指の爪の間隔が止まり木の1/3くらい、(2/3くらいを足が握っている)が適切な太さです。

 

 

足がしっかりと止まり木をつかめていることを横から見て確認しましょう。

爪が浮いているようなら止まり木が細すぎると考えられます。

 

<サイズ選びの参考>

うちの子(セキセイインコ)には直径13~14mmくらいの止まり木がちょうど良いです。

必ず愛鳥の足に合うかは実際に確認してみてくださいね! 

止まり木(特に天然木の商品)は1つ1つサイズが微妙に異なるので、実際に足に合っているか確認してから使用を続けて下さい。

 

止まり木の太さの目安(直径)

文鳥セキセイインココザクラインコボタンインコ:15㎜前後

ウロコインコ・オカメインコ:20㎜前後

 

  

素材

止まり木の素材には、「木製」のものと「人工的な素材(プラスチックなど)」のものがあります。

安全な「木製」のものを選びましょう。

特に「天然木」で凸凹とした形がそのまま止まり木になっているものがおすすめです。

 

天然木ならかじっても問題が無く、凸凹した止まり木なら、鳥さんにメリットがたくさんあります。

足の負担が少ないことが最も大きなメリットですが、さらに、爪やくちばしを研いだり、セルフかきかきをしたりすることもできます。

 

一方、太さが均一の止まり木は、いつも足裏の同じ部分に負担がかかり足裏のタコにつながるおそれがあります。

 

ただし、若鳥や老鳥で止まり木にうまく止まれない鳥さんには、「まっすぐに加工された木製の止まり木」や「たいらな台状の止まり木」の方が相応しいこともあるので、愛鳥の様子に合わせて選んであげましょう。 

 

止まり木は、ケージにとりつけるタイプの止まり木を最低2本用意し、手前と奥に段差をつけるように設置すると良いです。

止まり木をたくさん設置し過ぎてケージ内が狭くならないようにしましょう。事故につながります。

 

止まり木の太さが愛鳥に合っているかは、足の裏を確認してみましょう。

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鳥かごに止まったときや、爪切り等で捕まえたときに、一度じっくり足の裏を見てみてください。

足の裏の一部が色が変わっていたり、たこができていたら、足に負担がかかっているということです。止まり木のサイズが合っていない可能性が高いです。

 

獣医師としておすすめできる止まり木

「太さ」と「素材」の条件を満たし、「安全」な止まり木であればOK!

ニームパーチ

ニームというインド原産の天然木でできた止まり木です。

虫を寄せ付けないという特徴があると言われています。

天然木なのでほどよく凸凹があり、太さも均一ではないため、体重が一か所に集中せず足に優しい止まり木です。

節があるのでセルフカキカキもでき、かじっても安心です。

 

サイズはSS(直径10~12mm)、S(直径15mm)、M(直径20mm)と種類があるので愛鳥に合ったものを選んであげてください。

 

うちの子(セキセイインコ)はSサイズ(直径15mm)を使用しています。

 

文鳥さんくらいの小鳥であればSSサイズ、セキセイインコさんならSサイズ、セキセイインコさんより大きい小型鳥ならMサイズが良いと思います(あくまで目安です。愛鳥の足に合うサイズをよく確認してくださいね。)

 

SS(直径10~12mm)

 

S(直径15mm)

 

M (直径20mm)

 

シェイプパーチ 

 

 

あえて太さを不均一に加工した木製の止まり木です。

うちの子は凸凹を難なく行ったり来たりしています。自然と握力も付きます。

加工した木でできているので表面がつるつるしています。天然木のざらざらした止まり木より滑りやすいです(天然木の止まり木の方がよりおすすめ理由の1つです)。

握力が弱いと滑ってケガをしてしまう可能性もあるので、愛鳥が問題なく止まり木の上で生活できているか確認してから使用を続けてください。

 

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天然木のY字型の止まり木

天然木の止まり木です。

長さ15-20cm 直径1-1.8cmです。

 

ラタンパーチ

天然木の籐(ラタン)でできたパーチです。

長さが短いので、キャリーケージにもつけやすい長さです。

かじっても問題なく、凸凹していて滑りにくいです。

複数をケージ内に階段状に設置すれば、愛鳥のちょっとした運動につなげることもできます。

 

サイズは、長さ約8㎝ 直径約15-20㎜です。

 

ロープパーチ

コットンでできたロープ状の止まり木です。

自由に形を変えることできるので、ケージ内にいろんな形状で設置することができます。

凹凸していて太さが均一でないので、天然木の止まり木と同じように、鳥さんの足に優しいです。

足にあまり力が入らない鳥さんでも安定感があるので適しています。

形を変えられるのでケージ内の環境に変化をつけることもできます。

 

【サイズ】長さ約37cm 直径約12mm

 

【注意点】

コットン製でかじっても問題なく、愛鳥のおもちゃやストレス発散にもなりますが、ほつれてくるとひっかかってケガをしたり、糸を飲み込んでしまうなど事故につながるおそれがあるため、使用時は注意してください。

 

我が家でもたまにうちの子に使用しています。

消耗品ですので、ほつれが見られたら交換してくださいね。

 

サボテンの止まり木


 

 

サボテンの天然木で出来ている止まり木です。

たくさんの穴が開いているので、おやつを隠して、フォージングとしても使用できます。 

Sサイズ:長さ約15cm 太さ約3cm

 

国産天然シラカバの木で作ったおやすみボード

足が悪いor老鳥で止まり木にうまく止まれない鳥さんに優しい止まり木です。

 

 

爪切りができる止まり木【常時設置✖】

 

爪切りが難しい場合の選択肢として、爪が削れる止まり木があります。

 

備長炭

・セメント

・コンクリート

 

短期間だけ使用し常時設置は避けましょう。

 

(注意) 似たような商品に「サンドパーチ」がありますが、足の怪我や砂の誤食につながり危険なので使わないで下さいね!

 

 

その他にもいろいろな止まり木が販売されています。安全であるかを第一に選んであげましょう。

 

おすすめできない止まり木【サンドパーチや保温機能付きは非推奨】

プラスチック製の止まり木、サンドパーチ付きの止まり木、保温機能付きの止まり木はおすすめしません。

 

理由は「安全」が保証できないからです。

 

プラスチック製の止まり木は、天然木のものに比べて足への負担が大きくなるおそれがあります。

 

また、かじることが好きな鳥さんだと、かじって食べてしまう可能性も否定できません。鳥さんの身の回りのものは、かじっても安全なもので揃えましょう。

 

サンドパーチ付きの止まり木は、爪やすりとしての効果をうたった商品ですが、効果はあまり期待できません。

むしろ、足裏に傷ができるおそれがあり、砂や砂をくっつけている接着剤を食べてしまう可能性も考えられます。

 

保温機能付き止まり木は、足の火傷につながる可能性があります。

保温器具は他の物を使用することをおすすめします。

 

関連記事:【鳥さん】獣医師としておすすめの鳥用の保温器具

 

止まり木は定期的に洗浄・消毒・交換

止まり木は週に1回くらいの頻度で定期的に洗浄し、熱湯や天日干しで消毒をして、清潔に保ちましょう。

(止まり木によっては水洗い不可のものがありますので、説明書きをよく確認してください。)

 

また、止まり木は消耗品です。

鳥さんによっては止まり木をかじる子もいます。

表面の剥がれが目立つ、かじって部分的に細くなったなど、安全に使用できなくなったら交換しましょう。

 

発情抑制の一貫として、止まり木を複数用意して、定期的に交換することで、ケージ内の環境を変えるのも良いですよ。

 

まとめ:安全安心で愛鳥に合ったサイズの止まり木を選ぼう

愛鳥の飼育環境は安全が第一です!

愛鳥が心地良く過ごせるように環境を整えてあげることができるのは飼い主さんだけです。

止まり木も安全安心なものを選んであげましょう。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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