映画『エゴイスト』宮沢氷魚、松永大司監督、ドリアン・ロロブリジーダ登壇!トニー・レオンとの対面が実現し「一生忘れられない機会になりました」と宮沢氷魚。そしてトニー・レオンは「『エゴイスト』を観ることができていないんだけど、どうしたら観られるかな」と本作に関心を!

イベントレポート

大ヒット公開中の映画『エゴイスト』。本作の凱旋舞台挨拶が3月27日(月)TOHOシネマズ日本橋 スクリーン7にて開催され、宮沢氷魚さん、松永大司監督、阿川佐和子さん、ドリアン・ロロブリジーダさんが登壇しました。

AFA(アジア・フィルム・アワード)を受賞した宮沢さんを直接祝福できる機会とあって、この日のチケットは完売!

ステージに宮沢さんたちが登壇すると、満席の会場内からは「おめでとう!」の大合唱。その様子に「すごい!」と驚いた様子の宮沢さんは、「当初は受賞できることは決まっていなかったですし、急きょではありましたが来てくださってうれしいです。映画公開から時間がたっていますが、またこういう形でこの映画にスポットライトが当たってくれることが嬉しくてしょうがありません」と感激の表情を浮かべました。

実際のトロフィーを手にした宮沢さんは「見かけによらずこのトロフィーは重いんですよ。受賞した時のスピーチでも後半は手がプルプル震えちゃっていたくらいなんで」と笑顔を見せました。

受賞の報があった際には祝福のメッセージが数多く届いたとのことで、「この賞は僕ひとりでとれたものではなく、この『エゴイスト』に関わってくれたすべての方と、今日みたいに『エゴイスト』を応援してくれた方のおかげでとれた賞だと思っています」と呼びかけました。

松永監督は「僕らは自信をもってあそこにノミネートされたんで光栄だったんですけど、(宮沢さんの)名前を呼ばれた時は亮平と『本当にとった! 本当にとった!』とずっと言い合っていて。夢見心地でした」とコメント。

そのスピーチの最中、涙ぐんでいたという鈴木さんについて、「今日は上映前なので詳しくは言えないですが、氷魚演じる龍太がキーになるシーンがあって。そこのシーンで何テイクも重ねたんですが、あのシーンが撮れたことでこの映画がものすごく良くなった。だから(鈴木さんは)あの時の氷魚の努力を思い出して、涙したと言ってました」と振り返りました。

また家族の反応について質問された宮沢さんは、「僕の両親と妹が家でYouTubeの配信を観ていたらしくて。受賞した最中に連絡をくれたんです。僕がそのメールをチェックできたのは次の日の朝だったんですけど、その文字からもとても伝わるものがあって。熱いものがありました」と述懐。

さらに「父からもメールでひと言、おめでとうと言ってくれました。多くを語らない人なのですが、これからも頑張ってねと言ってくれました」と続け、「やはり親に感謝というか、こんなに喜んでくれる人がいるのはしあわせだなと思います」としみじみ語りました。

松永監督のもとにも多くの反響があったそうで、「もちろん日本のお客さんにも届いてほしいなという思いはあったんですが、僕らはみんな外国のお客さまにも届いてほしいなという思いがあった」とコメント。

続けて「僕が今までの映画人生で出会った海外の監督からも連絡があって。氷魚が英語でスピーチしてたのを見て、彼はなんであんなに英語が話せるんだというところから、すごいね、おめでとうと言ってくれた。逆に言えば、それほど海外の映画人の知り合いたちも注目してくれていたということ。ノミネートされただけでもすごいけど、受賞したのはすごいことだなと思って。それはうれしいし、ありがたいことだなと思いました」と語りました。

そしてAFAのアフターパーティーの場では、AFAの主演男優賞を獲得した名優トニー・レオンさんとの対面も実現し、「一生忘れられない機会になりましたね」と振り返った宮沢さんは、「会った瞬間におめでとうと言ってくれた。まだ『エゴイスト』を観ることができていないんだけど、どうしたら観られるかなと言われて。監督と一緒に観られるような環境を整えようという話をしたんですが」とコメント。

さらに「トニー・レオンさんが観てくださるんだという喜びもあったし、まず目の前にいらっしゃるということが夢のようで。なんとも言えないオーラと、お話をするとものすごく物腰の柔らかい方で。僕たちの作品に興味を持ってくださることがうれしかったですね」と感激の表情を見せました。

そしてこの日は共演者のドリアン・ロロブリジーダさんが花束ゲストとしてサプライズで登場し、宮沢さんも思わずビックリ!そんな宮沢さんに花束を渡したドリアンさんは「氷魚さんがいなければ、日本だけでなく、世界で愛される作品にはならなかったと思っております」と切り出すと、「自分が少しでも関わらせていただいた作品の方がこうやって受賞するというのはこんなにもうれしいものなんだというのを初めて体感しました」と我が事のように感激した様子で、「宮沢さんは天使です!」と興奮が隠せない様子でした。

そして宮沢さんが「AFAの時も話しましたが、『エゴイスト』の旅は始まったばかりで。まだまだいろんなところに羽ばたいていくと思っていましたが、日本でもまだまだこんなにたくさんの方に観ていただけるというのがうれしかった」、「Twitterを見ていると、今日も龍太と浩輔に会いに行くというコメントが多くて。そういう作品に僕が出られているということがうれしかったし、僕たちが演じたその作品世界の中にいる人物たちに会いに行ってくれるなんて、これ以上のしあわせはないなと思いました」とコメントしました。

その流れで、会場の観客に『これまで何回鑑賞しましたか?』という質問をすると、複数回という人がほとんどで、中には43回鑑賞したという人も!!それには宮沢も「43回はビックリですけどうれしいです」と笑顔を見せました。

そして松永監督は、実はこの日の司会を務めた元フジテレビの笠井信輔アナウンサーとの共演に特別な思いを抱いていたそうで、「僕は笠井さんとの約束がずっとあったんです」と明かしました。

「僕がアメリカに留学している時に、笠井さんは仕事でロスにいらっしゃったことがあって。それからずっと僕の作品を観てくださっていて。笠井さんに僕の夢を語ったこともありましたし、笠井さんから今度フリーになるんだよという話もしたんです」とその思いを語ります。

さらに「そして笠井さんが病気になられた間、笠井さんからは『俺、頑張るよ』と闘病中の写真を送ってくださったこともあった。だから僕も頑張って映画を作るんで、いつか舞台あいさつの司会をやってください、だから元気になってくださいと返したんです。だから今日、それが実現できたんです」と明かすと会場からは万雷の拍手が!

そこで松永監督に促され、最後は笠井アナウンサーも登壇者たちと一緒に記念撮影を行い、本舞台挨拶は幕を閉じました。

『エゴイスト』公式サイト
<ストーリー>
14歳で母を失い、田舎町でゲイである自分の姿を押し殺しながら思春期を過ごした浩輔(鈴木亮平)。今は東京の出版社でファッション誌の編集者として働き、自由な日々を送っている。そんな彼が出会ったのは、シングルマザーである母を支えながら暮らす、パーソナルトレーナーの龍太(宮沢氷魚)。惹かれ合った2人は、時に龍太の母も交えながら満ち足りた時間を重ねていく。亡き母への想いを抱えた浩輔にとって、母に寄り添う龍太をサポートし、愛し合う時間は幸せなものだった。しかし2人でドライブに出かける約束をしていたある日、何故か龍太は姿を現さなかった。

<作品情報>
出演:鈴木亮平 宮沢氷魚 
中村優子 和田庵 ドリアン・ロロブリジーダ/柄本明
阿川佐和子

原作:高山真「エゴイスト」(小学館刊)
監督・脚本:松永大司
脚本:狗飼恭子 音楽:世武裕子
企画・プロデューサー:明石直弓 プロデューサー:横山蘭平 紀嘉久
ラインプロデューサー:和氣俊之 撮影:池田直矢 照明:舘野秀樹
サウンドデザイン:石坂紘行 録音:弥栄裕樹 小牧将人
美術・装飾:佐藤希 編集:早野亮 LGBTQ+inclusive director:ミヤタ廉
スタイリスト:篠塚奈美 ヘアメイクデザイン:宮田靖士
ヘアメイク:山田みずき 久慈拓路 助監督:松下洋平 制作担当:阿部史嗣
制作プロダクション:ROBOT 製作幹事・配給:東京テアトル
製作:「エゴイスト」製作委員会(東京テアトル/日活/ライツキューブ/ROBOT)
< R15+> © 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会

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