映画「すずめの戸締まり」感想 | 【横浜・川崎120色診断】ちょっと素敵に見えればいい。心がよろこぶ服を気楽に選ぼう!

【横浜・川崎120色診断】ちょっと素敵に見えればいい。心がよろこぶ服を気楽に選ぼう!

丸野奈津子です。横浜市青葉区在住。パーソナルカラー診断などファッションコンサルティングをしております。2024年から統計学も併用して完全パーソナルスタイルのカスタマイズメニューや、ブランディングアドバイスを始めました。

映画「すずめの戸締まり」をみてきました。

 

 

「すずめの戸締まり」公式サイト
 

 

 

今までこのブログで、
コスメやファッション関係以外の
レビューをしたことが

無かったかと記憶していますが
今回はなんだか書かなきゃって気持ちが
ものすごく盛り上がったので
この勢いで
ほとばしる超個人的感想をシェアします。



ネタばれありです。
あとめちゃくちゃ長いです。


まだ「すずめの戸締まり」を鑑賞していない方は
是非劇場で映画をご覧になってから
読んでいただきたいと思います。

 

 

 
 

 
ご一緒してくれたお友達が会員でエグゼクティブシート初めて座りました!Mさんありがとう。



ネタばれ防止クッションのため多めに空白入れますね。


















まず、この映画をみたきっかけについて
これを言うとびっくりされるかもですが
公開されるまでなーんにも

情報知りませんでした。


公開されたのが11月11日なんですけど、

数日後くらいから

「みてきました。泣きました」って

Facebookで色々な方が投稿をしていて、

それが何件かあったので目に留まって。
「あ、新海監督の新しい映画なんだ」

って知って。
どんなんだろーと宣伝用動画を見て、

あ、みに行こーって思ったんですね。


ちなみに

「君の名は」も同じ流れでみたんですよ。
宣伝が流れて、これ行こうって。
でもあくまでエンターテインメントとして
面白そうって思ったからなんですけど。
2016年の作品だからあれから6年。


そのあと公開された
「天気の子」はなぜか映画も
テレビ放映も全く興味がなく、
みていませんのでその内容については
わかりません。




《災害三部作》

これ一番大事なことだと思うので最初に書いておきます。
「君の名は」「天気の子」と
今回の「すずめの戸締まり」は新海監督の
災害三部作映画と言われているそうで、
あー--そうなんだって納得しました。


「君の名は」の彗星による被害は
あの大震災をなぞらえてるなーって
思っていたんですけど、
「すずめの戸締まり」は、
ビックリのど真ん中でした。
暗示とか、オブラートとかはなく、
誰にでも3.11ってわかる表現でした。
やってくれたっていうか
やっちゃいましたねっていうか。


ずばり言うと、
主人公の鈴芽(すずめ)は
母を失った
震災孤児なんですね。

(元々母子家庭で父親の影はいっさい出てきませんでした)

10年以上たったとはいえ
まだ生生しく記憶している
未曾有の震災にまつわる
ものすごくデリケートなモチーフをね、
あますところなく
ビジュアル化しちゃう

映画というツールを使い
こんなにもダイレクトアタックというか
世の中に出していいのかとかね・・・・


その身その場所で体験していない私でも
かなり動揺しましたからね・・・


いや、でもやっぱり新海監督、勇者。


みてしまったからには
映画の発している
メッセージを何とか
読み取らないとって
鑑賞後にすごく考えています。

 

 

 

《ストーリーなど》

映画の中で、主人公が
色んな場所を転々としながら
最後に仙台の被災地に行くんですよ。
鈴芽の現在住んでいる宮崎、

フェリーの行先愛媛、
そこからヒッチハイクで神戸、
それから新幹線で東京。

(富士山見逃すw)
最後が昔住んでいた故郷の宮城

 

追記、宮城でなく岩手でした、確認せず断言しちゃってすみません。

(全部、過去に災害があった都市ということです)

 

映画の内容をざっくり言うと
九州に住む高校生鈴芽(すずめ)が
災いの出てくる扉を閉めて全国をまわっている”閉じ師”という家業をしている草太(そうた)という大学生に出会って、


色々あって(ここが映画のポイントなんですがあえて書きません)
鈴芽が一時的に閉じ師を手伝うことになり
その途中で草太が常世(とこよ)という
この世ではない違う世界に行ってしまったのを助けに行って戻る、というお話です。
ヒーローポジションは鈴芽で草太は姫ですね。


旅の中で親切な人々と出会い
助けられながら
各地の景色も愛でられるという
のどかなシーンもあり
これ、扉を閉めるシーン除くと

まんまロードムービーだわ・・・

と思っていたら
後日知ったのですが
ほんとにそうらしいです。
不思議×旅というかけあわせの話なんですね。

 

 

 

《全体の感想》

 

2時間以上の長さですが、安定の面白さで、

途中でだれることなくノンストップで楽しめました。

 

主人公の鈴芽がかなりポジティブで、

あらゆるところを走って走って

飛び越えたり飛び降りたり、

めちゃめちゃ運動神経良いな!と感心。

(いやありえないでしょこれ的な)

 

あと椅子になった草太とダイジン(猫)のおっかけっこシーンはコミカルで爽快感ありました。

車の走っている道路の突っ切りはどうかと思いましたが(良い子はマネしちゃいけません)

廃墟の観覧車の上をぴょんぴょんとかね、

あれはカリオストロの城のルパンを彷彿とさせました(椅子だけど)。

 

そして後でも書きますが

草太の友人芹澤くん。

彼の存在は清涼剤でした。

 

アクションが、”扉を閉める”という作業は

動き的には地味に感じましたが、

よく考えたら「君の名は」の方は

アクションというのは

なかったですよね!

自転車で走るとか転ぶとかはあったけど。

今回明らかにミミズ相手に

アクションしてました~

 

”鍵をかける”シーンというのがかなりの数で出てきて(後ろ戸と言われる災厄の出てくる扉以外にも、アパートの鍵、自転車の鍵など)印象的でした。

 

あと災厄のミミズね。

何回かあるミミズ発現は、

この映画におけるメインシーン。

もう、すごいのひとことです。

大迫力。あの動きね。

意志はない、ただあふれて出てくる、

というところが、

ちょっと普通の敵と違うところですね。

それなのにすごい怖いんですよ。

画像なのに重量を感じるんですよ。

ぜひ映画館でみてください。

 

 

「君の名は」は、現実離れしたSF感があって、

男女入れ替わりなどコメディ色もあって恋愛色も強め、時空を超えた想像のお話として楽しめたのに対し、

「すずめの戸締まり」はどちらかと言えば人との暖かい関わりに重心がおかれています。

ある意味落ち着きというか不思議に現実的で重厚感が増していて、考えさせられるというか、大人の内容というか。

「大切なのは、今の日常。行ってきますと出かけ、無事に帰ってきた人をおかえりなさいと迎えられるのがどれほど幸せなことか」というメッセージがちりばめられていました。

12年たって今この映画が公開されたことの意味。多分2016年の「君の名は」では時期尚早で、ここまでできなかったのでしょうね。

 

とても良かったです。




《そこはかとなく漂うジブリ感》

新海監督のお得意な、日本のアミニズム。
必ず入ってますよね。

あの世とこの世。
今回は常世(とこよ)なんだーって思いました。「君の名は」では隔世(かくりよ)ってよんでましたね。


というか、公式のポスター見たときも思いましたけど、映画みながらめちゃ既視感が。


ポニテの女の子と廃墟的な風景
=え?千尋?


草太のビジュアル・・
=え?ハウル?

 

 

途中でルージュの伝言がかかる
=え?キキ飛んでないよね?(笑)



これ、ジブリ映画じゃないよね?




もうジブリ感をずっと感じてたんですよね。
あとで色々見たら、
新海監督、「魔女の宅急便」にインスパイアされたみたいなことをインタビューで言ってたらしく。やっぱりそうなんですね。


「魔女の宅急便」は最終的に
「落ち込んだりもしたけれど、わたしは、元気です」っていうテーマですよね。
人々との出会い、毎日の出来事の積み重ねがあって学んでいくという女の子の成長ものがたりという点が共通ですね。



《鈴芽と叔母の環さんとの関係》

この映画ですごく思ったのは
親の心子知らず。

涙。

「鈴芽のやってることは何かすごいこと」
(と登場人物のセリフにある)で、
もちろん観客にはそれがわかってますけれども、

はたから見たらただの
わがままな家出娘ですよね。


無断外出・無断外泊・学校無断欠席
こちらから連絡しない、
しても短文
聞いたことに答えない
泊まってる場所や
行先
同行者
目的の説明全く無し。


そりゃ保護者は心配にきまってますよ。


鈴芽に言わせると
「今それどころじゃないの!なんで干渉するわけ?」
って思うんでしょうけれど
(そして子どもさんや思春期の視聴者はもちろん鈴芽の味方ですよね)


わたし、
完全に叔母の環さんの気持ちに
感情移入していました( ;∀;)
娘いるしね。


ラインのやりとりが出るんですけど、
鈴芽が短文なのに対し
叔母さんの送信の長文なこと(笑)

 


これわかるー---
わかりみが深すぎました。

 

そうなの、怒ってるんじゃなくて心配なの!!!
だから長ーく書いちゃうのよ。
ちょっとでも説明して欲しくて。


なのに

「心配しないで」「大丈夫だから」←ってうろ覚えだけど

大丈夫じゃないにきまってるでしょおおおお


と全国のお母さんは叫んだはず


途中で環さんが爆発して
今までため込んでいた気持ちを
言っちゃったシーンも
胸にドーンときましたよ。

その直前の鈴芽の暴言が
ナイフとなって環さんの胸を切り裂いた
音が聞こえた気がしましたよ。

(ことばって武器になるんですよね。そして取り返しがつかない)


だって
環さんおそらく、まだ20代の頃に
お姉さんの残した
鈴芽をひきとったんですよね?
すごい葛藤があったと思うんですよ。
恋人とかいたのかな、結婚を鈴芽のせいで
あきらめたとかあったのかな。
仕事だって外出だって
鈴芽が小さな時は時間制限されましたよね。
お金だって大変ですよね。


毎日朝起こしてあげて、
お弁当とかキャラ弁とか作ってあげて。
そういうのが重いって・・・涙


若者って残酷ですよね。
(振り返ればもちろん自分もそうでした)
そういうの全部、わかってないんですよね。
でもわかるわけないんですよね
自分がその年齢にならないと。
はあー。(アラカンのため息)


後半、環さんがふっきれて、
ボロ自転車二人乗りしながら
「それだけじゃなかよ」って言って
後ろから鈴芽がおでこを環さんの背中に
こつんてするシーン
ほんわかしました。
わたしの”ここよかったポイント”のひとつです。

(ちなみに環さんのCV深津絵里さん よかったです)

 

 

追記:

 

環 → 鈴芽

鈴芽 → ダイジン

「うちの子になる?」というセリフ

 

の関係性が対比されていて

鈴芽はダイジンに翻弄されることで

自分もダイジンのように

環を翻弄していると気づき

関係性が良くなったのかも?

と多く考察されているようです。





《芹澤くんにすべてもってかれた件》


この映画のキーマン
草太の大学の友人で同じ教職をめざしている
芹澤朋也くん。
(CV神木隆之介くん、神配役
(わたし鈴芽も草太も名前しか書いてないのにフルネームなあたりお察しw)


空気悪い場のとりもち方とかね
チャラい見た目に反する熱い友情とかね
ルーフしまらない中古のオープンカーへの愛とかね
むちゃぶりされてるのに言われるがまま
長いドライブしてくれたとことかね


もうね、彼にすべてもってかれました。

(私が)
芹澤くんいなかったら、この映画の半分くらいはなりたたなかったんじゃ?ってくらい
ムードメーカーであり
ひとり中立の立場であり
ある意味普通の人の代表であり、ね。

芹澤くん、ありがとう。
キミのおかげで観客が最後まで着いて行けました。
大好きです。

 

 

追記

 

そういえば神木隆之介くんは、「君の名は」の瀧くんなので、PV動画で確認してみました。聞き比べると、さすが役者さん。瀧くんは少しトーン高めで幼い感じ出てますね。高校生と大学生、性格も全然違うから声優さんが同じってしばらく気が付きませんでした。



《昭和世代に大サービスの挿入歌》

芹澤くんが車中でかけたBGMは
まさかの懐メロ。

めちゃわたし世代の選曲です。

スイートメモリーズとか
ギザギザハートの子守歌とか
けんかをやめてとか
もういいよってくらい出てきました。


神戸のスナック。

(スナックってまだあるの?)
ボックスじゃないカラオケね。
ああいうお店いっぱいありましたし、
会社員時代よく連れていかれました。
よっぱらいのおじさんがお店の女の子とデュエットとか
ほんとに歌ってたんですよ。
懐かしすぎます。


新海監督って50歳くらい?
懐かしいヒットソングと
いうのはよくわかりましたが。


ただ、正直、芹澤くんが歌ってるのは

違和感しかありませんでした。
そのシーンで80年代の歌を続々と投入してきた意味が何故?としか思えず。古き良き時代?ってことでしょうか。
どなたかわかる人教えて欲しいです。



《草太について》

わたしにとって
草太はこの映画の中では
姫ポジションだと思っていますので
彼に対して特に思うところははありませんでした。
イケメンは立ってるだけでじゅうぶんです。
そしてなんだか
「かしこみかしこみ~お返し申す!」ってあたりの声の演出が昔のロボットものの主人公のようなちょっと古臭いセリフ回しや抑揚だったなーっていう感想くらいです。

 

それから

あれで22歳?落ち着きすぎ、達観しすぎてない?とは思いました。芹澤くんも考え方や対応が大人ですよね。リアル大学生は、もっと子供っぽい気がします。




《まだまだ残る謎》

・扉を閉める祝詞の意味

”かけまくもかしこき日見不の神よ

遠つ御祖の産土よ

久しく拝領仕ったこの山河

かしこみかしこみ

謹んでお返し申す”


・閉じ師について(草太の家業と言っていたが他の家はやってないのかとかひとりで全国まわんなきゃなのかとか、祖父はいるが両親はいないのか、もしやしくじって亡くなったのかとか、実際に教師になったとしてその合間に閉じ師とか絶対無理じゃね?とか)


・ダイジンという猫になってる神(結局何考えてたのかな)


・もう一体の要石の、大きな猫サダイジンと祖父の関係

 

おそらく要石(かなめいし)のダイジン(白)とサダイジン(黒)についての解釈が一番難しいところ。


その他にもまだまだ謎が多すぎて‥

とにかくもう一回くらい映画をみて細部を確認したいです。



ひっじょーに長くなりましたが
鑑賞直後の感想を書かせていただきました。

書き忘れたことがあったら後日追加するかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 

 

もちろんみんな撮るよね?撮るよね!?

 












えーっと、映画感想に関係ありませんが
草鈴は公式でいいんですよね?
芹 環 って掛け算アリですよね?
(一緒にみに行った友人と見解一致しました)
あと腐向けだと
芹 草もね。
こっちは私的に特に好物ジャンルではないけど。
すでに虹では発見しました(笑)やっぱりー
ビジュアルだけでごはんおかわりできるらしいです(笑)