11/21 関西シクロクロス 資生堂琵琶湖グランプリ(UCI Class-2) AJOCC JCX 第5戦(烏丸半島)

関西シクロクロス烏丸半島の会場で、AJOCC JCXシリーズ第5戦として単独開催された「琵琶湖グランプリ」。
UCIクラス2レースでもあり、10位以内に入ってUCIポイントを獲得することが今回の目標。
3列目スタートだったが上手く立ち回って上位に浮上、調子もよく、大きなミスをせず実力を出し切ったが、それでも一歩及ばず11位フィニッシュだった。

11/21 関西シクロクロス 資生堂琵琶湖グランプリ(UCI Class-2) AJOCC JCX 第5戦

コースコンディション:ドライ、草地

リザルト:11位/79名(9周回 +4:38 順位13% フルラップ完走19名)

機材

Ridley X-Night Disc 1号車

  • 前輪: PAX CT38W / FMB SSC SLALOM / 1.6bar
  • 後輪: Prime RP-38 / FMB SSC SPRINT2 / 1.6bar

※空気圧はPanaracer デュアルヘッド デジタルゲージ基準

動画

すくみずログ YouTubeチャンネルでレース動画を公開中

UCIポイントが欲しい

最初に、なぜUCIポイントが欲しいのかについて説明する。

前提として、シクロクロスはスタートが非常に重要で、「何列目からスタートするか」が成績に大きく影響するという事実がある。
実力ある選手でもグリッド位置が後方ではスタートの混乱や渋滞に巻き込まれ、ようやく番手を上げた頃には先頭パックとの差が決定的になってしまっている。

つまり、狙ったレースで上位を取りたいなら、そのレースはなるべく前方からスタートする必要がある。

さて、今年は12月に開催されるシクロクロス全日本選手権は、全日本チャンピオンを目指して国内トップ選手が集結する、最も重要なシクロクロスレースといえる。
私のように、天地がひっくり返っても表彰台に手が届かない人間にとっても、全日本は大きな意味を持つ。
全日本のリザルトは、自分なりに真剣にシクロクロス競技に取り組んだ成果。となれば、より良い順位を取るためになるべく前からスタートしたい。

全日本選手権のコールアップ、要するにスタート順は、以下のようになっている。

  1. UCIポイントを持っている選手は、UCIランキング順
  2. UCIポイントが無い選手は、JCFナショナルランキング順

UCIポイントは、世界で通用するポイント。これを持っていると、UCIのウェブサイトのポイントランキングに名前が載る。
実は2019年のマキノで1ポイントだけ獲ったが、マチューとかワウトと同じリスト(の遥か下の方)に自分の名前があって、ちょっと感動した

一方、JCFナショナルランキングは、昨年の全日本選手権や、日本シリーズ戦にあたるJCXレースの成績によって決まる。
これを稼ぐにはJCX戦をひたすら転戦する必要があるが、私は関西CXを優先させていることもあって全然遠征していない。つまり、ロクにポイントを持っていない。

つまり、JCFランキング下位の私が全日本選手権で前のほうに並ぶためには、UCIポイントが必要というわけ。

今回の関西シクロクロス 資生堂琵琶湖グランプリ(UCI Class-2) AJOCC JCX 第5戦(長い!)は、JCX戦であり、全日本選手権までにUCIポイントを獲得できる最大かつ最後のチャンス。
UCIポイントを獲得できるのは10位まで。今回の目標はベスト10ということになる。

レースの準備

レース開催日の11/21は運良く?MTB XCO全日本選手権と日程が重複するため、昨年全日本CXチャンピオンの沢田時選手ほか、一部の強豪選手は不在。

会場は琵琶湖博物館のすぐ近く、関西シクロクロスのシリーズ戦では「烏丸半島」として知られた定番コース。
今回は関西シクロクロス主催だが、関西シリーズ戦外のレース「琵琶湖グランプリ」として独立開催される。(シリーズ戦のほうは、11/23に関西シクロクロス第3戦 烏丸半島が行われる)

スタート後最初に通る、琵琶湖を望むキャンバー。このエリアは新たにコースに組み込まれた。

烏丸半島のコースレイアウトは例年から大きく変更され、平坦な草地と高低差のある土手を利用したキャンバーの組み合わせはそのままに、よりスピーディーでダイナミックな印象になった。
キャンバー直登が2箇所ほどあるせいか、シケイン(バリア)は無し。こういう点からも、ハイスピードレースにしたい意図を感じた。

完全ドライで路面グリップが良かったこともあり、試走では「勢いを利用してリズムよくキャンバーの高低差をこなす」ことが重要という印象だった。
ただし、レースでは重たい草地を踏み抜くパワーも重要になってくる。
路面コンディションが良くても、フィジカル、テクニック、そして集中力が重要であることには変わりない。

前日試走ではコースレイアウトのチェックと難しいセクションの反復練習。
当日昼試走は、午前レースで荒れた路面の最終チェックを行い、タイヤと空気圧を決定。

路面のほとんどはカラッカラに乾いており、キャンバーでもグリップ不足を感じなかったので、フロントはFMB SLALOM、リヤはスリックのFMB SPRINT2で行く。
グリップが十分なら、草地での走りの軽さが欲しい。

ちょっと気持ちが前のめりで、普段より早めのウォーミングアップをしたらレース前に冷えてきたので、会場の周りを何周か走って体を暖めてから招集へ。

気温高めなのでウエアは全裸に長袖ワンピース、あとはハーフフィンガーグローブと靴下。洗濯物が少なくて助かる。

レースレポート

ゼッケンは21番。グリッドは3列目で、なんとか先頭が見える位置。これが4列目、5列目になると、落車の巻き添えを食ったり渋滞に巻き込まれたり、本当に人権が無い。

スタートダッシュに成功し、10番手くらいで最初のキャンバーに入る。このレベルだとみんな上手いので、危なげなくスムーズにクリア。

Photo TAMO

ピット前を抜けて、キャンバー斜面をトラバースしつつ上り下りするセクションも難なくこなす。こういう場所で後続に差をつけておきたい。

斜面の直登は乗車でクリアできると、頂上からの加速で有利だった。

Photo 片桐健

PAXのあたるちゃんに食らいついて、7番手まで上げたが、流石にちょっとオーバーペース。レースは9周回で、まだまだ先は長いので徐々にペース走へ…

今回、脚の調子は良くちゃんと踏めてるし、大きなミスもしていない。
バイクのセッティングもバッチリ。キャンバーやコーナーで前後タイヤがズルズル滑る場面もあるが、ちゃんとコントロール下に置けている。

Photo TAMO

最終周回、10位でコントロールラインを通過。脚は限界ギリギリだが、このまま走りきれば念願のUCIポイント。

ベッキーの前田選手が迫ってきた。距離はみるみる縮まってパックに。

コースの山場である土手の直登。乗車で登り切る脚はもう残っていないので、降りて走る。その頂上で、乗車クリアした前田選手との差がついた。
1~2秒のギャップだったが、こちらの脚はもう限界。差はどんどん広がり、最終的に9秒差をつけられてフィニッシュ。11位だった。

レースを振り返って

UCIポイントに手が届きそうで、でも最後の最後で届かなかった。
11位ということで賞金を頂いたけれど、お金よりポイントが欲しかった…

11位。賞金は嬉しいけれど…

悔しいが、今日の調子は良かったし、レース中大きなミスもせず、それで実力を出し切って負けたのだからどうしようもない。
私はベストな走りができたと思うが、UCIポイントに値する実力が無かった。

Photo 片桐健

それにしても、全日本、キツくなるなぁ…

若干憂鬱だけど、まずは心身を休め、次戦は1日あけた23日(火 祝)の関西シクロクロス第3戦 烏丸半島に出場します。
応援・撮影・サポートありがとうございました。