今に通じるウォーレン・バフェットによる2008年の助言

  • 2022年7月1日
  • 2022年7月1日
  • BS余話

日本で「リーマン・ショック」、米国で「グレート・リセッション」と呼ばれている2008年秋の不況期、ウォーレン・バフェット氏はニューヨーク・タイムズ紙に寄稿し、投資家へのアドバイスを行いました。

同氏のアドバイスは、現在でも十分に通用するものであり、今回の不況をより耐えうるものにするのに役立ちます。

弱気相場は買い場である

In short, bad news is an investor’s best friend. It lets you buy a slice of America’s future at a marked-down price.(要するに、悪いニュースは投資家の最良の友なのだ。アメリカの未来の一片を、値下がりした値段で買うことができるのだ)

株価が最も低いときに投資するのは直感に反すると思われるかもしれません。しかし、バフェット氏は長い間、投資家に対して、必然的な上昇を利用するために景気後退期に購入することを勧めてきました。

2008年当時、市場に何が起こるか誰もわかりませんでした。史上最悪の経済不況に見舞われ、投資家が楽観的でいるのは難しい状況でした。

しかし、2009年3月に株価が底を打った後、S&P500は翌年だけで70%近いリターンを記録しました。このようなリターンを得るには、市場が最も悪いときに投資し、ただひたすらそれを待つのが一番です。

もちろん、弱気相場はそれぞれ異なり、今回の低迷の後にS&P500が同様の上昇を見せるという保証はありません。しかし、市場はいずれ回復するのであり、今投資することで、必然的に起こる反発を利用することができます。

長期的な展望を持つ

Businesses will indeed suffer earnings hiccups, as they always have. But most major companies will be setting new profit records five, 10 and 20 years from now.(目先ではいつも通りビジネスは影響を受けるだろう。しかし、ほとんどの大企業は、5年後、10年後、20年後に新たな利益記録を打ち立てているだろう)

価格が低いときに投資することは、方程式の一部分に過ぎません。市場が回復するまでの少なくとも数年間は、その投資を維持することが重要です。

2008年当時、バフェット氏は、短期的に市場がどうなるかは分からないが、株価は回復すると確信していると強調しました。そして、株価が回復したとき、市場に留まった人は最大の利益を得ることができたのです。

現在の弱気相場は2008年とは多くの点で異なるので、回復は違うようになるかもしれません。しかし、歴史的に見れば、どの弱気相場も最終的には強気相場に移行し、長期投資家はその報酬を得てきています。


今、投資することは容易ではありません。現在進行中であると考えられている今回の不況には経験豊富な投資家さえも警戒を募らせています。しかし、過去に起きた暴落から学んだことは、市場はどんな状況からでも回復できるということです。つまり、忍耐力のある人が、時間によって報われるのです。

どのような下落相場でも、それぞれの局面は異なりますが、全体的な教訓は同じです。余裕があれば、今、投資を続けることが、将来的に報われることになる。そして、長期的な展望を持ち、強い企業に投資することで、株式市場で生涯の富を築くことができるのです。

*過去記事「ウォーレン・バフェットが唱える弱気相場での投資4ヶ条

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