８話　転機

実家を出てから約１０年ぶりに姉と会話した。

電話をする前はなんて話したらいいだろうか。そもそも、今更なんて言えばいいか。

だが今、頼れるのは姉しかいなかった・・・。

急な電話で姉はびっくりしていた。

私はひどく泣いていたが今の状況を伝える事が出来た。

「旦那とまともなコミュニケーションがとれなくて・・・。」

姉はなんて返事をしたらいいのか戸惑っているようだった。いろいろ考えて私を落ち着かせるようにゆっくり話してくれた。

姉「一度、距離をとって地元に戻ってきたら？」

距離をとる・・・？ぷっこちゃんはどうするの？パパっ子のぷっこちゃんから父親を引き離すなんて出来ない・・・。私は断った。

姉「じゃあ、仕事がどうにかなるなら・・・落ち着いたら家族３人でこっちに来てみたら？」

みんなで私の地元に・・・？

両親は毒親で頼れない。姉はその毒親の影響で生涯独身を決めているようだった。

姉は、周りに知らない人より地元の方がいいんじゃない？私に何か出来ることがあれば力になるよ。と言ってくれた。

このままここにいても、いつコロナに感染してぷっこちゃんと離れ離れになってしまうかもしれない・・・。私の地元に行って何かあった時に頼れる人の近くにいた方がいいのかもしれない。

でも、引っ越し・・・。コロナは・・・。今の状況を私だけで判断する事は出来ない。

姉に感謝し、久しぶりに旦那と落ち着いて話し合いをすることにした。