腰痛における3つのトリアージ Red flag sign・Yellow flag sing・Green light
この記事は次のような人におススメ!
腰痛のトリアージを知りたい!
トリアージとは?
- トリアージとは、災害現場や戦場において、治療の優先順位をつける作業のことである
- 救急医療では、次の4つに分類する
- 『黒:死亡』
- 『赤:生命に関わる重篤な状態』
- 『黄:赤ほどではないが処置が必要な状態』
- 『緑:今すぐ処置が必要でないもの』
- Red flagは重篤な疾患や緊急対応が必要な疾患を見逃さないための注意である
- Yellow flagは慢性化を見逃さないための注意である
腰痛における3つのトリアージ
Red flag sign
- 重篤な疾患の可能性がある腰痛(器質的危険信号)
Yellow flag sing
- 慢性腰痛、給食、長期の活動性低下へ移行する可能性がある腰痛
Green light
- 非特異的腰痛
- 神経学的異常や器質的異常のない予後良好な腰痛
Red flag sign
重篤な疾患
- 1ヶ月以上腰痛が続き、夜間の安静時痛もある(寝返りを除く)
- 内科的疾患の精査(発熱、臓器の炎症、腹部大動脈瘤、腎症状、その他)
- 発熱
- 細菌感染
重篤なヘルニア・狭窄症等
- 馬尾神経圧迫症状
- 膀胱直腸障害
癌
- 50歳以上は癌の可能性も示唆
- 癌の既往
- 体重減少
骨折
- 脊椎の叩打痛(70歳以上は圧迫骨折の頻度高い)
- 外傷の既往あり
- ステロイド使用している
いずれも専門的な精査と治療が必要になる
Yellow flag sign
- 現病歴と治療開始後の初期経過から判断する
- 治療開始後も中程度以上の痛み(VAS>3)が1ヶ月以上続き、亜急性化した場合
- 亜急性化の原因として、以下の5つがある
- 炎症の遷延
- 運動機能不全
- 神経機能不全
- 神経障害性疼痛の合併
- 心因性
- Yellow flag腰痛と診断された場合、痛みの原因を速やかに診断する
- 適切な治療を直ちに開始し、慢性腰痛への移行を防ぐ必要がある
Green light
- 現病歴と治療開始後の初期経過から判断する
- 1~2週の急性期を経て、寛解期に入る急性腰痛のことである
- Green lightは安静の必要はない
- 活動性を維持が重要となる