吉原理恵子先生の近親相姦BLと言えば『二重螺旋』シリーズが有名だが、私は『渇愛』のほうが好きだった!

 なんで過去形かというと、捨ててしまったのです、嫁入り前に(泣)

 結婚前、猫をかぶっていた私はオタクをひた隠していたのです!

「こんなBL本、新居に持ち込んだら、ダーリンきっとドン引きするわ」と思い、大昔に泣く泣く捨ててきたのですが、結婚してから主人が私以上の変態だと知り、なんだ、捨てなくてよかったじゃん! って思いました。

 最近になって『渇愛』がアマゾンキンドルの電子書籍でも発売されていることを知り、猛烈に読みたくなってきた~!(←まだ買ってない)

 過去に発表された作品を加筆修正されているのか分からないのですが、私が覚えている『渇愛』はこうである(ちょっとうろ覚えで間違ってる部分があったらスンマセン)。

 以下、盛大にネタバレしますので、これから読みたい方はUターンくださいませ。

 主人公の高見和也は未婚の母の由美子に育てられるが、母の愛情を受けて真面目な子に育つ。

 ある日、母の再婚により和也には血のつながっていない弟ができる。

 弟の名前は高見玲二。

 タラシで超美形のモテ男。

 再婚後、二人の両親(玲二の父と和也の母)は事故死してしまう。

 大学生になった和也には麻美という彼女がいたが、和也は麻美にフラれてしまう。

 麻美は和也のことを「優しすぎて物足りない」と言い、弟の玲二を好きになってしまったと残酷なことを和也に告げて、二人は別れる。

 麻美は玲二に本気だったが、未成年でモテ男の玲二は和也の彼女の麻美とちょっと遊んでみただけ。

 ところが、麻美は玲二の子どもを妊娠しており、玲二と全く連絡が取れないので、玲二の従兄弟の高志の家に泣きついて「玲二と連絡をとりたい」とお願いする。

 高志に頼まれた和也は、仕方なく会いたくなかった玲二を探しに行くことに。

 和也が玲二に会いたくないのは、単純に彼女を寝とられただけでなく、兄弟喧嘩の末に背の高い肉食獣のような玲二にレイプされたから。

 このお話、時系列に話が進まないので、あとで分かるのだが、実は玲二と和也は親同士の再婚で血のつながりはないと最初思っていたのだが、二人は異母兄弟かもしれない関係なのである。

 和也の母親の由美子は学生時代に玲二の父親と交際していたが、森島という危険な男にレイプされ、その後、妊娠に気付く。

 腹の子は交際相手であった高見の子なのか、レイプされた森島の子なのか分からないが、由美子は未婚の母として和也を産み育てる決意をして生きる。
 
 その後、高見(玲二の父親)は玲二の母と離婚後、由美子(和也の母)と再婚。

 玲二の母はずっと二人の浮気を疑っていた。

 なので、玲二はもともと両親の離婚原因になった由美子や和也に敵対心を抱いていた。

 ところが、両親の死後、玲二と和也は麻美のことで喧嘩になり、玲二は力ずくで和也をレイプする。

 玲二はタラシで女に全く不自由していない男だが、和也をレイプしたとき、初めて脳みそがぐちゃぐちゃになるくらいの快感を感じていた。

 話を元に戻すと、和也は夜の店に玲二を探しに行く。

 最初の店で玲二の親衛隊の秀二を見つけ、玲二はどこにいるのかを和也が聞くと、人気者の玲二を馴れ馴れしく呼び捨てにしたのが気に入らなかった秀二は和也をはめる。

 秀二は、和也が自分は玲二の兄だと言っても信じなかった。

 玲二の名前を利用するやつだと思い込んだのだ。

 何が何だか分からないまま、店のオークションに出ることになった和也。

 オークションは買われた相手の言いなりにならないといけないルール。

 しかし、いざ和也のオークションが始まると100円、101円という安値に周囲から失笑が漏れる。

 和也は客の言いなりになるのがイヤでルールを無視して「1万円」と自ら自分のオークションに参加。

 自分で自分を買ったら解放してくれと提案。

 すると、周囲が面白がってどんどん高値をつけていく。

 和也が財布に入っていた全財産の「4万2千円」と言うと、さすがに誰ももう値をつり上げないと思っていたのに、最後に玲二が「5万円」と言う。

 玲二は夜の世界では超有名人の人気者で、オークションに参加したことなどなかったので、周囲は驚く。

 玲二はいきなり和也にディープキスを公衆の面前ですると、キレた和也は玲二を叩く。

 唖然とする周囲を無視して二人は店を出る。

 秀二は仲間から「あの人、ほんとにレイジさんの兄なんじゃないですか?」と聞かれるも「兄弟が人前でキスなんかするか」と否定。

 その後、なんとか麻美と玲二を引き合わせた和也だったが、玲二は麻美に「産みたきゃ勝手に産めば」と未成年の自分に手を出した麻美が悪いと冷たい態度を崩さない。

 麻美は逆上して「産むわ」と言って去る。

 和也は玲二にレイプされてから一人暮らしを始めていたが、その後も玲二に執着され、体の関係を強要され、声が筒抜けになる壁の薄いアパート暮らしをやめて、元の家に戻る。

 その頃、夜の世界でクールビューティーと呼ばれる森島明人(和也の母親をレイプした森島の息子)は玲二のカリスマ性に惹かれ、玲二に自分の店で働いてほしいと望んでいた。

 何も執着しない玲二が唯一執着しているのが兄の和也だと気付いた森島はエッジという男に、和也を取り込むように命令する。

 エッジは和也に警戒心を持たせないよう、亨という本名で和也に近付き、二人は次第に仲良くなっていく。

 ある日、玲二の親衛隊の秀二が和也と喧嘩した後で、秀二がエッジに怪我をさせられる。

 玲二の親衛隊が「エッジがあんたのために秀二をフクロにした。もう許してやってくれ」と言われても、エッジが亨だと知らない和也は全く意味が分からない。

 気が付けば、エッジと知らずに亨とつるんでいた和也はいつの間にか有名人に。

 恨みをかった和也はどさくさ紛れて秀二に大怪我をさせられる。

 太ももを縫う大怪我をしてしまった和也に玲二は怒る。

 二人の関係はレイプのような無理やりな状態から始まったが、次第に和也は玲二のテクニックに溺れていき、玲二のキスに和也がこたえた日を境に軟化していた。

 相変わらず、お互い言いたい放題で、甘い言葉を交わしたりはしない仲だけれど、玲二は和也だけが自分を熱くさせるメスなのだと伝え、それを和也も受け入れていく。

 ある日、二人が家にいると夜の10時半にいたずら電話が。

 和也は最近ずっとかかってくるいたずら電話の主が元カノの麻美だと薄々気付いていた。

 玲二はその電話に出ると「おまえ、麻美だろ」と言う。

 返事がないので「なら、ずっとそうしてろ」と言い放つ。

 玲二は電話を切っていないことを和也に言わずに、その場で和也を抱く。

 麻美は色っぽい声が受話器から聞こえてくるので、受話器の向こうの女に瞬間的に嫉妬するが、その喘ぎ声の主が元カレの和也と知って、大きなショックを受ける。

 おなかの子は流産してしまう。

 

 携帯もスマホもない固定電話が連絡手段の時代だからこそ成り立つシーンなのだが、玲二に執着して自宅にいやがらせをする麻美に、自分の女は和也なんだと知らしめるように和也の喘ぎ声を聞かせる玲二の鬼畜執着っぷりに初めて読んだとき身震いしました~!

 

 玲二は終始人としてどうなのよ? という感じだが(つーか、登場人物でまともそうなの、主人公の和也と麻美の友人の愛子と従兄弟の高志くらい……)、最初から最後まで俺様っぷりがかっこいい。

 

 ごく普通の大学生の和也が、遊んでいる玲二のせいでチンピラに絡まれる。

 玲二は和也が太ももに跡が残る怪我をさせられて以降、和也を夜の世界に巻き込みたくない思いから、森島明人の提案を受け入れ、彼の店で働くことに。

 森島とエッジが裏で繋がっていたことを玲二と和也は知る。

 ラストで玲二は最初で最後の固めの杯だと言って、和也を抱きながら森島明人を誘う(要するに3P)

 兄かもしれないし、弟かもしれない二人に抱かれて嫌がる和也。

 そのとき森島は、和也はゲイなのではなく、玲二だから受け入れているのだと悟る。

 玲二は森島の店で順調に仕事の成果をあげ、和也の待つ家にいつも帰っていく。

 というところで、話は終わりなのだが、最初から最後までめっちゃドロドロ。

 気が強いのに玲二に屈服しちゃう和也にキュンキュンしちゃう私はたぶん大変態です。

 玲二は背が高くて、食欲も旺盛。

 朝食をつくる和也が「太るぞ」と言うと「なら、セ〇クスしよーぜ」とそれが一番のダイエットだと言う玲二。

 結婚後、中年になって太るのではないかと心配して私が「食べ過ぎかも」と言うと、同じセリフを言った主人に唖然としたのであった。

 

 何を言うかじゃなくて、誰が言うかだわ、と思った(←おいっ)

 

 でも確かに、吉原先生の言う通り、セ〇クスは最高のダイエットだと思う。

 裸を見られるのだと思うと、もうちょっと食べたいと思っても、体型は維持しておきたいから、自然と食事の量をセーブできるものである。

 ここまで書いて、やっぱり電子書籍を買いたくなりました。

 

 ところどころうろ覚えなので間違ってたらすみませんm(__)m

 

 どうせだったら、吉川理恵子先生の『幼馴染み』も電子書籍にならないかなぁ……

 

 超執着攻め全開の高校生の学園BL。

 

 大好きだった(けど、これも嫁入り前に捨てたわ)。

 吉原先生、ドロドロキュンキュンの物語をありがとうございますm(__)m

 

玲二が表紙

和也が表紙 

笠井あゆみ先生のイラスト素敵ラブ

 

電子書籍熱望の学園BL

攻めの愛情表現が脅迫すぎて好きだった(変態)

吉原先生が好きすぎる私

 

私が昔読んだ『渇愛』

大昔、これ買うとき、誰かに見られてないかドキドキしながら買ったなー。

レジに持っていったら男性店員さんでめっちゃ恥ずかしかった笑い泣き

今は電子書籍があるから幸せ(←アホ)

 

【黒川蓮の書籍紹介】