100W機に対応できる30A以上の許容電流をもったコネクタは、どれを探しても数K円以上と大変高価だ。折角、ローコストな中華電源に相応しくない。
 
今回はケースのパネルに取り付け可能なコネクタを探していたが、ケーブル間に入れる中継型のコネクタであれば比較的安価なモノもある。そこで中継型コネクタをパネルに取り付けることを考えました。
 

 
XT-90H
選択したコネクタは「Changzhou Amass Electronics」の「XT-90H」というシリーズだ。
 
データシートによると、定格電流45Aで尖頭電流90Aになっている。コンタクトを見る限り高耐電流の仕様には間違いなさそうだ。
 
推奨電線が10AWG(5.26mmSq相当)というのも、5.5mmSqまでならハンダ付けがしやすそうだ。
 
マルツの通販サイトでメス(XT90H-F)140円、オス(XT90H-M)140円売っていた(2021年3月31日現在)。マルツが売っているので少しは安心できそうだ。
 
販売のページ(メス)https://www.marutsu.co.jp/pc/i/1359459/
販売のページ(オス)https://www.marutsu.co.jp/pc/i/1359460/
 

 
このメス側コネクタに手作りのフランジを接着して、パネルに固定しようと考えた。フランジは使い古した物差し(アクリル製2.5mmt)を40×20mmに切って準備した。
 
draw
 
Flange
難関はコネクタを差し込む穴で、ヤスリで少し削っては現物合わせするという気の遠くなる手作業だった。
 
コネクタ本体の0.3mmの突起をストッパーに利用するため、フランジを削り過ぎれば即お釈迦。見た目は良くないが、ピッタリと勘合した。
 
縦横5mmピッチで入っている線は、物差しの名残りで穴あけのガイドにもなった。
 

 
一般的にプラスチック・コネクタの多くは、接着に向かないナイロン系の素材が使われている。このXT-90HのケースもPA(ポリアミド)とあり、エンジニア・プラスチックの一種だ。
 
ppx
ABSと同じような見た目だったので、愛用している「アロンアルファEX」で試したが、全く歯が立たない。
 
色々調べて、セメダイン PPXセット CA-522がナイロン系に強いことを知った。
 
モノタロウで売っていたので税別999円(2021年3月31日現在)で購入した。接着剤にしては高価だが、評判に期待した。
 
 
PPXセットは、下地処理のプライマーとシアノアクリレート接着剤がセットになっている。フェルトペン形状のプライマーを塗って、1分以内に接着を行う。
 
この1分以内というのは大変で、あらかじめ接着剤を段取りして、素早く接着する必要がある。
 
XT-90H-F XT-90H-MF
瞬間接着剤なのだが、丸1日置いてから強度を加えたり、オスメスを勘合したり、着脱したり試したが、しっかり付いているようだ。
 

 
手間は食ったが、これで許容電流45Aのコネクタになれば、安いモノだと思います。
 
次回からケースを加工して組み立てる作業に入るが、前回まで予定していたパネル付きシャーシ「リードP-311」ではなく、アイデアル(摂津金属工業)の「CO-90W」に変更する予定だ。
 
 
 
 
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