京成金町線と柴又観光 | 模工少年の心

映画、寅さんにまつわる観光資源が数多く存在する葛飾区柴又を訪問したのは、平成も始まって数年も経たない頃以来ですから、随分と前のことです。

 

今週の日曜日、天気の良いことも手伝って、ふと思い立ち、再訪することにしました。

 

そこは、鉄道ファンのこと、往路、復路の経路は別のルートにすることにして、京成金町線線を全線乗車する、というもう一つの目的も立てました。

 

鉄道ファンではあるものの、乗車することのみを目的にして電車に乗る、いわゆる「乗りつぶし」は、昔から気乗りせず、きわめて安楽マニアでやって来ましたので、今回のルート選択は、それしかありません。

 

さて、そのルート選択は、往路、表参道駅から千代田線で常磐線直通電車、我孫子行きに乗車、金町まで移動。

 

金町で、京成金町駅へ移動、柴又駅まで行きました。

 

柴又観光にゆったりと時間をとり、復路は、柴又駅から京成金町線に乗車、京成高砂駅で京成押上線に乗り換え、押上駅で更に、東京メトロ半蔵門線に乗り換えて帰宅しました。

 

その日、スマホで撮ったスナップ写真です

JR金町駅で。

保線工事用車両が並んでいます。こういうのを見かけるとはワクワクしてくる習性があります。

新金線の今後も気になりますが、無くなってしまったいくつかの専用線があった頃が想像されます。一度でも、見てみたかったと思いました。



京成金町駅は、道路を挟んで、JR線と直角に位置していて、JR駅とは少し離れています。


改札口に入ろうとしていると、特急が通り過ぎていくのが見えました。

 

京成金町駅は、1面1線の折り返し駅で、改札口から数段の階段を登ればホームに出ることができ、下駄履き感覚です。


ホームで待っていると、10分ほどで

折り返しの京成高砂行き3500系が4連でやってきました。


金町線は全線3駅、金町も高砂も1線しかなく、中間駅の柴又駅での上下線の交換が基本のダイヤパターンになっています。

駅舎の屋根に掲げられた駅名表示も風格ある字体です。



柴又帝釈天 題供寺までの参道は、およそ200メートル。シャッターで閉じられたお店がほとんどなく、観光客も戻ってきて、まあまあかもしれませんが、賑わいが戻ってきたことは嬉しいですね。



ただ、名物の串団子や蕎麦や鰻、漬物等の飲食関係の店舗以外の土産物、日用品等を扱う昔ながらの店が、どこも閑散としていたことが少し心配に思われました。

 

これら様々な品を取り扱うお店が軒を連ねてこそ、本当の賑わいですから。

 

とは言え、先ずは題供寺を参拝。特別展示の日本庭園を回遊して、いっ時 心穏やかな心地を得ることができました。

 

続いて、腹ごしらえ。やぶ忠というお店で、豪華、寅さん定食とどちらにするか迷いましたが、話題の映画「プラン75」への出演で今も輝きを失わない倍賞千恵子さん扮する「さくら」を呈した「さくら定食」で十分すぎるほど、満腹感が得られました。


その後、「寅さん」の映画のロケ地として数多く映し出されていた江戸川の河川敷に行きました。


そこへ向かう途中、この地の新たな見どころになっている「山本亭」という旧家が開放されていることを発見。

このような観光施設が1500円とか2000円とか、結構な入園料設定になっている例を見かけることがままありますが、こちらは入園料、なんと100円でした。(寅さん記念館等3館共通入場券もあるようです。)


喫茶もできますが、今回はこちらはスルー、大正ロマンの優雅な建物と手入れされた日本庭園を参観させていただくだけにしました。

 

寅さん記念館、山田洋次ミュージアムは、そこから数分の近接した場所にあります。


寅さんが祭りや縁日を訪ねて日本各地を旅する中で映し出される、撮影当時は当たり前のような日常だった鉄道情景てすが、今は失われてしまい隔世の感があります。

 

ミュージアムでは、ふと当時の日本社会を思い返し、風情を懐かしむことができました。

 

柴又の商店街を通り抜け、柴又駅に戻ると、すでに時刻は16時を回っていました。4時間程の滞在で、柴又観光を十分堪能できました。

 

帰途は、上り電車で高砂駅まで1駅。3600系の運用もあるはずですが、こちらも往きと同じ3500系でした。


高砂駅は、高架化の計画があるのですが、全面高架化には時間が掛かるようで、金町線のみ先行高架化がされています。

 

ただ、本線への乗り換えには、一旦改札口を出て再度入場する駅構造など、「継子扱い」されているように思えました。

 

次の押上駅までは、わずか6駅ですが、相互乗り得れしている京急の車両が見られたりスカイライナーとすれ違ったり、京成線にあまり乗車することのない自分には楽しめました。

 

スカイツリーが造られ、その乗降駅となった押上駅は、ビッグネームになったゆえのお悩みでしょうか。京成線と東武線の乗り間違えもあるようです。


東武線に乗り換えると、柴又観光もすっかり終わりという気持ちになりました。

また、その気になったら再訪したいと思います。