ホビーモデルのクモニ13キット組み立ての続きです。
こういう未塗装のボディーの組み立てに際して、その手順をどうするか迷いがあります。
今回は、飯田線を走っていた横須賀線色仕様にすることに決めています。
そうすると問題なのは最後の塗装で、塗り分けが上手に出来るか?ということがポイントになります。
全体の組み立てに入る前にどこまでのディティールパーツを事前に取り付け、またどの段階で塗装をするべきか?
その工程をいくつかパターン分けしてみます。
①側板、妻板、屋根板など主要なパーツには何も付けず塗装を最優先する。この後に組みに入る。
②組みに入る前の未塗装の状態で、側板、妻板、屋根板には出来るだけ細かなパーツを取り付けしまう。組み立て後に塗装する。
③まずボディーが形になるように、何をおいても組みを進める。そのあとに全てのパーツを取り付け、未塗装完成品の状態までもって行って、最後に塗装する。
オールブラスのモデルをハンダ付けで組む場合には、③の手順がとられることがほとんどだと思います。
しかし、上手に塗装するのは難しくなります。
①のように、塗りキット状態にすると塗装失敗の憂いはなくなるけれど、接着剤のはみ出しが心配だし、組みに不調があった時の調整に支障が出てきます。
消去法で②の手順を選択しました。
実際の製作の様子は以下の通りです。
まず、前面・妻板の窓枠を小さく加工します。
飯田線のクモニ13は運転席側の窓が小さくなっていて、ワイパーは上から吊る仕様になっています。
(ここからの説明、少し冗舌になります…)
既存の窓枠にぴたりとはまる小窓を作ります。
それには0.3mmのプラバンをカッターで切り抜いて作ろうと考えました。
しかし、上手くカットするのは至難の業で諦めました。
つぎに、既製品の洋白エッチングの窓枠の中に使えるのがないかと考えました。
すぐさまそれだけを探しにモデルスイモン渋谷店へ。
「工房ひろ」の1800mm鋼製荷物扉窓枠(No.0153)がピッタリサイズだっだので購入して一目散に家に戻り加工しました。
外枠のサイズに合わせてカットするのに使ったのが金切り鋏だったので、ひん曲がってしまって使い物になりませんでした。
また散財です。
しかし、そこで怯むことなく、次の手として、
0.5mm厚のプラバンを1.5mm幅にカット、中央にワイパー取り付け用の孔を開けて窓枠上部に接着しました。
「まあ、これでよし」ということにしました。
続いて、手すりの取り付け。
車体に開けられた孔径は0.4mmですが、あえて0.35mmの真鍮線を使いました。
「控えめな表現」には少し細めの方が好ましく、取り付け(差し込み)しやすいので妥当な選択だと思います。
前面の行先板枠はキットのパーツを貼り付けたのですがチープな感じがしたので、エコーモデルの3625 行先板枠(旧型国電用)に取り替えました。
飯田線には、中央に縦のステーがあるもの(エコーのパーツ)とないものがありますので、迷いましたが、ステーはそのまま残しました。
屋根上には、キットのパーツのランボードを接着しました。
避雷器は、エコーのホワイトメタル製のもの(1636(A)を差し込めるように所定の位置に孔を開け、関連の配管(パンタ側φ0.6、車体側φ0.4)を済ませておきました。
ここまでして、全体の組み立てです。
これには、いろいろなやり方があるのかも知れませんが、私はペーパー車両を作っていた昔から、側板と妻板を片側づつ接着し、それを1つに組み、最後に屋根板乗せるという手順をとっています。
つぎに妻面の雨樋等の配管をしました。
雨樋はパイプ状ではなく四角い形状で、キットのパーツをそのまま使おうとしたのですが、ランナーからニッパーで切り出そうとしたところ、中間でポロッと折れてしまいました。
しかたなく、真鍮帯板を使って新設しました。
妻板への取り付けには、ウインドシルやヘッダーの段差を解消してやる必要があり、0.5tのプラバンを帯板にして貼り付けてから雨樋を貼りました。
このキットには説明書がなく、実際どういう方法があるのかわかりません。
雨樋のすぐ隣に位置しパンタグラフ付近まで伸びる配管にはφ0.6mm真鍮線を使用しました。
配管止にはフジモデルの製品が使いやすく愛用しています
(店頭在庫が切れつつあり、今後に備えて「てつどうもけい屋やオヤジ」いうネットショプで購入しておきました。)
この車両の場合、屋根側は配管カバーで覆えばよく作業は少し楽でした。
あと僅かな工程残して、ボディー完成となります。
8合目まで登ってきたという感じです。