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【約束の地へ】

前回ネガティブな感情を正しくキャッチして、自分自身を適切にハンドリングしようと話した。

心理学者の アルフレッド・アドラーは「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と語った。

また、その(心理療法の)流れを汲む アルバート・エリスは「人間の悩みは、すべて非合理的な信念、すなわち認知の問題である」と捉えた。

ここで「認知」とは、「脳の働き」を指す。・・

すると「人間の悩みは、すべて知識の木の実を食べた罪による」と重なる?!・・(←これは「原罪(=オリジナル・シン)と呼ばれる。)

が、ブリキには、それが人類に課された「罪」ではなく、「課題」に思える。

そして、むしろこの課題(=知恵の習得・成長)に取り組まないコトこそが 真の問題であり、人類の「罪」なんじゃね? と思う。・・(←ブリキは、コレを「オリジナル・エラー」と呼ぶ。)

この問題は、人々にヒドい結果ばかりもたらす。・・例えば、イジメ・誹謗中傷・差別・戦争で他人や自分自身を傷つけたり、都市や自然を壊したりする。

そこで、今回は、この諸悪の根源と目する「問題(=オリジナル・エラー)」の ややこしさについて考察し、その解消方法を探ってゆく。

【ワタシがソナタで ソナタがワタシ?】

1つ目のややこしさは、【「ヒト」と「オリジナル・エラー」を分離する難しさ】・・(←ちなみに「オリジナル・シン」では、これを分離できないとしている。)

例えば、アダルトチルドレンは、劣等コンプレックスに苦しむ。(←「自分は劣っている」と思い詰め、自分自身を許せなくなるコト。)

これは「自分」と「課題」を分離できてないから起きる。・・また、「アイツのせいだ」と他者を許せないのも同じ。

これを分離するため「相手の存在を認める」という「おまじない(=ビリーフ)」を使う。・・

試しに、「この世界にある【あらゆる存在】を否定してはいけない。・・たとえ、有害なウィルスや放射性物質でも。・・もし誰かが何かの存在を否定していたら、それは未熟な証し。・・だからみんなで、もっと成長しよう」・・と唱えてみる。

と言ったそばから、実は1つだけ例外がある。(←ってまた自爆?)

それが、オリジナル・エラー(=非合理的な信念)?!・・

なぜなら、この世界のあらゆる存在は創造主が創り出した「現実」であるのに対し、この世界のあらゆる「オリジナル・エラー」は、人間のアタマが創り出した「フィクション(=情報)」に過ぎないから。・・(※補足)

(↑イヌを「ニャンニャン」、右を「左」という間違った教えを消しても問題ないでしょ。)

すると、たとえ虐待するヒトや 差別するヒトや 戦争を起こすヒトが居たとしても、彼(女)らを否定し、この世界から消そうとしてはいけない。と分かるハズ。

で、【この世界から「虐待」や「戦争」等の不適切な行為を無くすため】には、「オリジナル・エラー」をヒトから分離し、見える化し、吟味し、正すしかないとなる。わけだ。

(↑「罪を憎んで人を憎まず」や M・ガンディーやM・L・キングの「非暴力主義」も同じだろう。)

『千と千尋の神隠し』(宮崎駿監督)で、千が「ハクの体から、黒い虫(←銭婆のまじない)を追い出し、踏んずけて、エンガチョ~」したように。・・

【カゲがござれば ヒカリがござる?】

2つ目のややこしさは、【「課題のハンドラを掴めてない、分かってない(=無明)」の難しさ】・・(←前回のおさらい。)

「分かる(=理解する)」の語源は、「分ける」に由来する。・・つまり、ヒトが何かを理解するには、「対象物」と「それ以外」を分ける必要がある。・・

たとえば、「光」は、「闇」と分けて両者を比べるコトではじめて理解できる。・・(←「光」と「闇」が混在したカオスの状態では、何が何だかさっぱり分からないでしょ。コレも脳の特性。)

ところが、上で触れた通り、現代人は「ヒト」と「オリジナル・エラー」を分離できていない。・・つまりこの意味において、現代人は「ヒト(=自分も他人も)」も、「認知(=思考も感情も)」も分かってない。と言える。

先に、「すべての『オリジナル・エラー』は、思考が創り出す」と話した。つまり、これは思考のエラーと言える。

だが、思考は、自分自身がエラーを起こしてると分かってない。(←って、オマエもか。)・・なぜなら、思考は、与えられた教師信号通り規則正しく働いてるだけだから。・・

そこで思考のエラーを検知するために、「感情」が備わっている。・・(←詳しくは、前回の記事を参照してほしい。)

ところが、この世界の大人たちは、あろう事か子どものカラダの中にある「感情」を無視させ、我慢させる。それがヒトの成長であり、社会モラルであり、躾けであり、子育てだと勘違いしている。

ブリキは、コレこそが、人類が抱える最悪の「オリジナル・エラー」だと思っている。・・

さて、あなたの感情は、今、どんな判定結果を示しているだろーか?・・とても良い気分?・とても悪い気分?・何も感じない?

おそらく、あなた自身も先人から習ったビリーフを大切に守り従っているハズ。・・だから、あなたのカラダの中にあるその感情を無視しようとするハズ。・・だから、それに気づくのはとても難しいかもしれない。・・

でも、子どもたちのために、あなた自身のために、この世界のために、その感情に気づいてほしい。と切に願う。・・<つづく>

≪【お願い】 このややこしく厄介な「オリジナル・エラー」は独りの力では消せない。・・だからどーか力を貸してください。・・もしちょっとでも共感してもらたなら試してみてください。・・そして、もし少しでも役立つと感じてもらえたら、ぜひいいね、コメントやSNSでの拡散をお願いします。≫

【補足.トイレの神様のリクエストは・・幸せになってね・・?】

植村花菜さん作詞・作曲の『トイレの神様』で、

トイレには それはそれはきれいな女神様がいるんやで
だから毎日 キレイにしたら 女神様みたいにべっぴんさんになれるんやで
・・
気立ての良いお嫁さんになるのが夢だった私は
今日もせっせとトイレをピカピカにする

と歌う。が、

どーしてトイレをキレイにしたら、べっぴんさん・・すなわち幸せになれるのか?

それは、たとえ「トイレ」や「汚物」でも、創造主が創り出した「現実」だからだと思う。

大抵のヒトは汚物を嫌う。「できれば関わりたくない。誰かが代わりに処理してくれるよね」と思考が働き、その対象を都合よく消してしまう。

(↑これは、まだ対処能力を持たない者には適切であっても、もはや対処能力を持つ者には不適切となる。)

こんな風に、都合よく現実を消したままにしてる処に、未熟さを抱えたわれわれ(=大人たち)の姿が映し出されている。・・と思える。

(↑つーか。消せ!って躾けられてきたからね。)

で、このややこしさに惑わされず、その適切さ/不適切さ・・に気づき(分ち)、自らハンドラを握り、現実と適切に関わり、自らのビリーフをピカピカにしていくと、自然と「気持ちい~」という感情が生まれる。

これは、赤ちゃんのお世話でも、家事でも、仕事でも、何でも同じだろう。・・

実生活の中で、創造主のリクエストに気づき、それに応え、適切な行動を執る。・・ひとたびこれができるようになると、・・ヒトはどんどん成長してけるようになっていて、幸せになれる仕組みになっている。・・と思う。