イエメンという国

イエメンは湾岸諸国の国とは言われず、人口3000万人もいる中東アラビア半島では本来経済大国であってもおかしくない。

イエメンとの商売が出来るかどうかを確認するために少し調べてみた。
噂できいていたのは、内戦状態で最近もフーシ派がアブダビにドローン爆弾を運んだとか、サウジと戦争中だとかアラビア半島の最貧国だとか聞いていた。
実はイエメンという国は、1918年にイエメン王国として独立してサウジアラビアやUAEなどの湾岸諸国より歴史のある国なのだ。
土地柄ほとんど砂漠のアラビア半島で、肥沃な土地なので古代ローマ人からは「幸福のアラビア」と呼ばれてたらしい。

植民地時代から南イエメンはイギリス、北イエメンはオスマン帝国が保護領としていたために、それが現在でも南と北の争いになっているのだ。
1990年に南北統一でイエメン共和国が出来てサーレハ大統領が誕生するが、チュニジアを発端とするアラブの春でサーレハ大統領が退陣してから、
南北にわかれ内戦になり、そこにサウジやUAEが絡んだりイランが絡んだりして、いつこの内戦から抜け出せるのかわからない状態になっている。
サーレハ大統領(南イエメン)はサウジに助けを求め、北イエメンのホーシー派は反サウジ、反米国、反イスラエルだ。
サウジはホーシー派はイランの手先だ、アメリカはテロだと言ってる始末だ。

JETROのアジア経済研究所の報告によると、
内戦状態が続き、今のウクライナより酷い民間人殺害が行われており、3000万人のうち人道支援が必要な人は2000万人を超えるらしい。
人口の2/3が国際社会の支援なしでは生きていけないのである。しかし十分な支援が届いてなく、このままでは人口の半分が飢餓状態になるらしい。
医療施設の50%が機能停止状態で改善する目処も経ってないとのことだ。
すぐに停戦が必要なのだろうが、内戦状態で周辺諸国との関係もあり、ウクライナ側に西側諸国が肩入れするという構図にならないようだ。

ウクライナ侵攻で、今のこの時代に戦争なんてやるんだと思ってる人もいるだろうが、イエメンはそのもっと以前からそれより酷い事になっている。
中東アフリカにはそのような国がまだ幾つかあるのだろうか。
世界にはまだまだ知らない事が沢山あるものだ。
いずれにしても当面は仕事するのは難しそうである。。

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