「自分の小学校時代の思い出はどうだった
かなあ」と振り返るのが、読後の率直な感
想です。
大人に向けた物語ですが、小学生が主人公
です。
同世代の小学生に向けるならまだしも、大
人向け小説で、小学生を主人公にすること
は、感情移入などの点からも難しいと思い
ます。
しかし、それを短編で、さらにいくつか散
りばめられた伏線を最後に回収して、清々
しい読後感を与える爽快な作品を作り上げ
る伊坂幸太郎氏の才能は素晴らしいです。
小学生にとって先生は親と同じくらい人生
に影響を与える存在でしょう。
「あの先生は今どうしているのかな」と懐
かしい思いにかられる一冊です。
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